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少し以前の歌が流れる
小さな傘 ブランデーグラス 忘れられない人 そんなフレーズ
優しい声に夢が沈んでいる。ああ。

頭を振り かしげ
外をみる。
短い詩を書く 短い人生のように
なにもない外
まっくらをみつめ
眼をとじる
これが
生きることか

晴れていたのにポッツポッツと雨。
なにごとも黙っているのがいい
降りしきるものがあるから。この冷たい雨。
雨がやんだら
さっさと出ていくのさ

土曜日の夜に
弟はここに来て
笑っている
寂しい時はいつでもおいで
叫んだっていっこうにかまわない。だから

おいで。


少し前の歌で
センチになって
昔のことがよぎり 痛みは消えた。
懐かしい日々は

一瞬で

過ぎていってしまった。

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