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プロフィール写真の態度が大きい学生コンサルたちはいったいなんだったか。

何年か前までSNSにたくさんいたような、なんか知らないがプロフィール写真の態度が横柄で、〇〇大学在学中でコンサル、とかいう「学生コンサル」たちはなんだったのか。
ふと、最近どんどん増えている「世界を旅する起業家」で月間PV〇〇達成とかLINE@はこちらからとかの情報商材売る人たちは、彼らのクラスチェンジ後の姿なのだろうか?と思ったのだ。

あの時代は、経営学や経済学を学んでアメリカからやってきたマーケティング本を一通り頭に入れれば、なんの実績無しでも勢いだけでコンサルと名乗って、しかもそれなりに儲かったかもしれないなと思う。

マーケティングなんて聞いたこともない中小企業が山ほどあったから、SWAT分析とかPDCAとかAIDMAとかとにかくアメリカのビジネススクールから新しい理論がでて、そのたびに解説して会社の分析資料などまとめていけば、頭の良い人なら大きなコンサル会社と対して変わらないプレゼン資料がつくれただろう。

行きつけのバーがあったり、異業種交流会にまぎれこんだりして、どこかの社長と知り合いになれば、そういうチャンスはいっぱいあったとおもう。

今でも、まだまだ全国で見ればそのマーケティングなんて聞いたこともない社長や地域団体なんていくらでもいて予算も豊富だったりする。不況不況と言うけれど自治体に顔のきく会社や団体はいつでも潤っていて、万年潤っているからマーケティングなんて勉強する必要もない。

こういったハードルの低い対象に「コンサルした」というのは、若者視点と理屈でズバズバ言いたい放題指摘した結果、内部変革が上手いこといった、ということかな、と思う。

それは、経営者が会社変革できる視点を学んだり、団体の個性を押し殺すことなく伸ばしたりできたのだろうか。

経営者が若いにいちゃんを連れてきて理屈を手に入れた結果、振り回された従業員が社長のワンマンに辟易とする絵も浮かんでくるのだけど、その一方で少しでも古い体質や考えから変革できたのなら会社にとってそれはそれで良いきっかけなのだ。

ただ、あーすればいい、こーすればいいというのは、お茶の間でテレビを見ながら誰でも番組に文句を言えるようなもんで、それをプレゼンにする論理力と度胸があればなんとなく形になる。

僕はこの、なんとなく形になる、ということ自体は悪いとは思わない。起業する人はビッグマウスでなんぼだろうと思うし、リアルにはそういう人が最近あまりみないので、またこれはこれで頼もしくもある。

とは言え、身銭も切らず、いいたい放題言ってそれって実績は実績なのだけども、とても地盤の弱い上に乗った重たい建築物のようだ。

本当に会社や人に寄り添えるコンサルタントは、やはり職人的な裏打ちがあると思う。
それはプログラマーでも工場技術者でもライターでも、業態業種をとわず、一からものづくりした経験から、自分の言葉で語れる論理性を持っている。
いまYouTubeやオンラインサロンで人気の有名人たちって、ひとクセもふたクセもあるし、ある意味「言いたい放題」言っているように見えるけれど、彼らの多くは非常に高い技術や経験値をしっかりもっているのだ。

本に書いてある理論で会社の情報整理をするなんて、学力があれば2-3時間も勉強すればできる。
しかし例えばマーケティング研究者なら、方法論とセットで膨大な活用事例や成功事例という資料のデータベースによってより深くコンサルティングできる。
技術に裏打ちされた人ならば、経験をもとにしてその人にしかできないマーケティングの視点や哲学がある。
深く語れる、ということは単にプレゼンテーションできることより信頼になるのだ。

僕も勢いでフリーランスになり、足元がおぼつかない中、周りの人がハッタリに乗っかってくれたし、たくさんのことを大目にみてくれた。本当に感謝している。

だからこそ、この道を続けていようと思うのだ。時代によって役割は変わっても、最初に勢いよく飛び込んだ場所、縁のあった人とやっていこうと思うのだ。

でも、この若いコンサルたちは、いま本当に人や社会に寄り添ったコンサルタントになっているんだろうか?
コンサルと名乗って一仕事当てられた人はそれを元手にして別の仕事をしてももちろん良いし、できたらそれを実績として重ねて社会が必要とするコンサルタントをやっててくれたら嬉しいなと思う。

今増えている、あいかわらず態度の大きな写真とともにPV数や再生数を自慢して、資産をひけらかして、メルマガやLINE登録させて、ダミーの期間限定ページで情報商材を紹介して、今だけ無料だと言って高額セミナーを受けさせる。それが、あのときの学生コンサルたちの進化系なら、

この人たちはもともと社会のために人のためにコンサルなどする気はなかったのだ。

こういうのが、情報を売る人のテンプレなんだと、この社会にはそれを知らないで騙される人がごまんといるのだ。

学生のうちにコンサルが流行る、と考えたのは良いセンスだ。
そのセンスを情報弱者を食い物にしてコーチングなどと称して名ばかりコンサルを生み出すような舵の取り方をしてほしくなかったなと思う。

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