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【発達障害】こんなときどうしたらいいの?#22~計算が苦手~
はじめに
発達障害のある子どもの中には、算数に苦手意識を持つ子が多くいます。数の概念が理解しにくい、足し算や引き算のイメージが掴めない、九九を覚えられない、文章題になると混乱する、道具の使用に不器用さが目立つ、図形の補助線を引けないなど、つまずきの場所はさまざまです。今回は、親御さんが家庭でできるサポート方法についてお話しします。
1.つまずいているポイントを見つける
まず大切なのは、お子さんがどこでつまずいているのか、その理由を考えることです。
例えば、「5 + 3」の計算が難しい場合、数の概念がイマイチわからない可能性があります。そこで、おはじきを5つ並べ、そこにさらに3つのおはじきを追加することで、合計が8になることを視覚的に示します。具体的な物を使って考えることで、計算の結果を理解しやすくなります。また、「引き算」を教えるときには、10個のおはじきを並べ、そこから3つを取り除いて、残りが7つであることを示すといった方法が有効です。このように視覚的に理解できる工夫をすることで、数や計算の概念をより明確に捉えられるようになります。
2.九九の覚え方を工夫する
九九についても工夫が必要です。例えば、九九の表を壁に貼っておくことで、視覚的に覚えられるようにします。お子さんが日常的に目にする場所に貼っておくことで、自然と文字列として覚えやすくなります。また、九九をメロディーにのせた歌(YouTubeで検索できる九九ソングや市販のCDなど)を活用することも有効です。例えば、通学途中や家事の合間に九九の歌を流してみると、リズムに乗せて覚えやすくなるかもしれません。このように、その子に合った具体的な方法を試してみてください。
3.家での定期的な復習
習ったことを忘れないように、家で定期的に復習する時間を作ることも大事です。例えば、毎日夕食後に15分間、今日習った内容を一緒に確認する時間を設けます。宿題などは、なるべく大人がそばについて、つまずいているところがあれば、その都度やり方や考え方を教えましょう。
筆算で桁がずれてしまう子には、大きなマスのノートを使わせると効果的です。1桁ずつマスに書くことで位置をしっかりと把握できます。また、まずは大人が式を書いてあげるなど、正確な書き方を教えることも重要です。このように、具体的なサポートを行うことで、子どもが学習内容をしっかりと理解できるようになります。
4.学校との連携
学校での授業についても、先生にできるだけこまめに声をかけてもらうようにお願いすると良いです。例えば、授業中に子どもの表情や反応を見て、困っていそうな様子があればすぐに確認してもらうようにします。さらに、授業後に先生から短いフィードバックをもらい、理解が不十分な部分を把握するのも有効です。こうしたサポートにより、子どもがわからないところを早い段階で解決できるため、学習への意欲を維持しやすくなります。
5.見える形での学習
計算をするときは、なるべく具体的なものを使って数を数えたり、絵に描いて確認したりと、見える形にすることが大切です。
指を使って「9」までの計算ができる子もいますが、繰り上がりがよくわからない子もいます。その場合には、おはじきを使って「9 + 5」を計算することが効果的です。まず9個のおはじきを並べて、そこに5個追加し、10を超えるときに新しいグループを作ることで、繰り上がりの概念を理解しやすくします。このように、具体的な物を使って視覚的にサポートすることで、計算の概念をより明確に理解できるようになります。
最後に
発達障害のある子どもの算数の学習には、親御さんの理解とサポートが欠かせません。お子さんに合った方法を見つけるために、さまざまなアプローチを試しながら、根気強く支えてあげてください。お子さんが少しでも楽しく算数を学べるよう、一緒に工夫していきましょう。
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