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【アドラー心理学】兄弟姉妹関係の心理学:親の理解が子どもたちに与える影響

はじめに 
 みなさん、こんにちは!子育てに奮闘中の皆さんへ。今回は、兄弟姉妹関係に焦点を当てて、親の理解が子どもたちに与える影響についてお話ししたいと思います。

 アルフレッド・アドラーの心理学によると、兄弟姉妹関係は家族内で重要な役割を果たします。同じ親から生まれ、同じ家族の中で育つにも関わらず、兄弟姉妹関係のなかで違いが生まれることをご存知ですか?

 多くの親は、きょうだいを平等に愛するように努力しますが、それぞれの子どもがまったく同じ量の愛情を受けて育つことは不可能です。同じ家族でも、位置関係や個々の特性によって、親の接し方や反応が異なることがあります。


1.第一子と第二子の役割と影響

 第一子は生まれてからしばらくは親の愛情を独占しています。この時期には、親子の絆が特に深まり、第一子は家族の中で特別な存在として扱われることが一般的です。しかし、第二子が誕生すると、この状況は変化します。新しい赤ちゃんがやって来ることで、親の時間や注意が分散され、第一子はこれまでのように特別扱いされることが少なくなります。 第一子は自分が「1番」であることに執着し、これまでと同じように親の愛情を独占できなくなったことに不安や寂しさを感じるかもしれません。このため、第一子は自分の地位を守るために向上心やリーダーシップを発揮し、自分を主張することがあります。例えば、家族の中で自分がリーダーとして振る舞ったり、兄弟姉妹の世話をすることで自分の存在感を示そうとするかもしれません。 

 一方で、第二子は自分を第一子と比べてしまい、劣等感や競争心を抱くことがあります。第一子がすでに家族内での地位を確立しているため、第二子は自分がその影に隠れるような気持ちになることがあります。このような状況下では、第二子は自分を主張するために努力し、第一子に追いつこうとする競争心を持つことがあります。

2.末っ子の立場

 末っ子は家族の中で最後に生まれるため、兄姉たちよりも年齢や体力などで劣っていると感じることがあります。親は末っ子を可愛がり、保護したり甘やかしたりすることがありますが、その一方で兄姉たちと比べてしまうこともあります。このような状況下で、末っ子は自分の居場所や存在意義を見つけることに苦労することがあります。

 例えば、末っ子が兄姉たちと比べてスポーツや学業で優れない場合、自分の才能や価値を見出せずに自己評価が低くなることがあります。また、兄姉たちが既に家族内で特定の役割やポジションを持っている場合、末っ子はその影に隠れるような感情や孤立感を抱くことがあります。

 また、親が末っ子を過保護に育てる場合、末っ子は自立する機会を失い、自分で問題解決や困難に立ち向かう力を養う機会を失う恐れがあります。その結果、社会での適応や人間関係の構築に苦労することがあります。

3.一人っ子の孤独と絆

 一人っ子の場合、親からの愛情を独占できる一方で、家族内で同世代の兄弟姉妹がいないために寂しさや孤独感を感じることがあります。家族内での遊び相手や助け合いの存在が欠けるため、一人っ子は友人や外部の人との関係を重視することがあります。

 例えば、一人っ子が親との親密な関係を楽しむ一方で、遊んでくれる友達がいないときには孤独感を感じることがあります。特に、親が忙しいときや外出しているときに、一人っ子は寂しさを感じることがあります。また、家族の外で友人との関係を築くことが重要になるため、一人っ子は学校や趣味の活動で積極的に交流を図ることがあります。

4.特別な子どもの影響

 特別な子どもが存在する場合、その子どもに対する親の注目や時間が他の兄弟姉妹に比べて多くなることがあります。ここでいう特別な子どもとは病弱であったり、障害を持っていたりする子どもです。親はその子に特別なケアやサポートを提供する必要があります。そのため、他の兄弟姉妹が自然と注目を浴びる機会が減少し、その影響を受けることがあります。他の兄弟姉妹は親の目が自分たちから離れ、特別な子どもに向けられることに違和感や焦りを感じることがあります。

 また、特別な子どもとは非常に才能がある子どものことでもあります。親や周囲の人々がその子に注目し、称賛や期待を寄せることがあります。このような場合、他の兄弟姉妹が特別な子どもと比較され、自己評価が低下したり、嫉妬心や不満を感じることがあります。

 特別な子どもが存在することで、親の注目や期待が他の兄弟姉妹に影響を与えることは避けられません。そのため、親は公平さと個々の兄弟姉妹のニーズに対する理解を持ち、全ての子どもに均等に愛情とサポートを提供することが重要です。

最後に 
 子どもたちの成長において、兄弟姉妹関係は重要な要素です。親としては、それぞれの子どもが個々に異なるニーズや感情を持っていることを理解し、公平に接することが大切です。また、兄弟姉妹同士のコミュニケーションや協力を促すことも、家族の絆を深めるために欠かせません。

 子どもたちが健やかに成長し、幸せな家族を築くために、親としては常に理解と寛容の心を持ち続けることが大切ですね。

 どうぞ、大切な家族との絆を深めるために、この考えを参考にしてみてください。

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