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空色

私は、そんなに強くない。

むしろ弱い人間だ。

でも、周りからはどちらかというと強くみられがち。

そんなこんなで22年間生きてきた

家族にも恵まれ、ある程度、いやかなり多くの友達もいる、

学校の成績もいい方だと思う、大好きなバイト先、好きな趣味の数々。

特にこれといって困ることはなく幸せな生き方をしていると自分でも

最近よく感じる。


つい先日、私は人生で初めて空を飛んだ。

大阪はまだ陽も登っていない朝の7時前。

行き先は沖縄。

空港にはいろんな目的を持った人が朝早くから並んでいる。

外の気温は3度で、沖縄に向かう人びとの列だけみんな服装が薄い。

隣の列には札幌行きの列があってみんなこれでもかというほど厚着をしている。

同じ日本なのにどこか不思議な気持ち。

そんなこんなで乗り込んだ飛行機、初めてのフライトだったこともあり

時間がないことに気づかず、優雅に朝ごはんを近くのお店で食べていた

焦った。

なんでこんなにも重い鉄の塊にこれだけの人と荷物を乗せて飛ぶことができるのかと

不思議でならなかった。

滑走路を飛び出し、車輪が地面を離れる。

気づけば私は額を窓にくっつけて空を夢中で追っていた。

綺麗だった、雲の世界を抜ければそこには今まで見たことないくらいの

美しい眺めが一面に広がっていて、なんか泣きそうだった。

自分の悩みなんてちっぽけだと、

選択肢は限りなくあるのだと、空が教えてくれた。

景色は変わり続ける

一度見た景色も、もう明日にはなくなってしまっているかもしれない

だから、できるだけこの目で見て、肌で感じて、聴いて。

忘れそうになったら、また思い出すといいさ


雲の上はいつも晴れている

でも、

幸せという晴れが、曇りというモヤモヤで覆われてしまっている

そしてたまに耐えられなくなって雨を降らす。

本当の幸せは表面上からは見えないことが多いのかもね。

3時間の空の旅で私はずっとある人を思い浮かべていた

もうすぐ会えなくなってしまうから

今を大切にしなきゃ。

出会ってくれてありがとう。



p.s. 私たちが今見てる月や星の光は、今この時間には存在していない
過去なんだよ。


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