マガジンのカバー画像

散文の仲間

91
ジブラルタル峻が綴る、理性や科学の外側のテクスト。
運営しているクリエイター

#認識

小説:無口な鳥について

小説:無口な鳥について

カンガルーの足音にビッケを味付けし、ミシガン州の鳴き声で唐揚げをする。同時並行世界の金剛力士像はいつもはにかんでいて、バロック様式の音階を駆け上がるのだ。パンナコッタに糸魚川を振りかけて向こう見ずな娼婦がオッペンハイマーの帽子を盗む。その時あんまんの生地が断末魔の叫び声を上げる。ダムが決壊するときにはいつも嘘つきなお偉いさんがふんぞりかえるビジョンが見え隠れするんだ。まったくルーロー飯的な行為であ

もっとみる
小説:努力の4領域

小説:努力の4領域

 彼は劇場を出た。西陽が目に染みる。帰宅し文机に向かう。日課の雑記をしたためる。

**

「努力」には4つの領域がある、と「あの人」は言っていた。それは以下の通りだ。

観察

インタビュー

実行

思考

 観察とは何か? 自身が他者や他の事物を見ること。何が行われているのか? 何がどうなっているのか? それをまず見ること。あるいは受け取ること。知覚すること。受信すること。

 インタビュー

もっとみる
小説:パントマイム

小説:パントマイム

 弾む手まりを過去に投げて、飛ばす柱は決定的なサイドを駆け上がる。バッシュの鋭角にそら豆をくくりつけた若者達は解放される。ビーンズ仕込みの天空犬は猟銃風味で予備校に通う。剛速球の量子は、落花生スタイルを見せつけ、パントマイムのクリスタルを施す。ピーナッツ分析に生クリームを塗布して、紫外線に晒す。柔軟な金属にアタッチメントしてパーティーソングに突き刺され、土地のかんむりに真空していく。手ほどきはムラ

もっとみる
小説:夢の始発駅

小説:夢の始発駅

 太陽とは夢の始発駅である。
 自分自身の細胞一つひとつを描写する。日光は照らす。つむじからつま先まで。逆商学者の残り香。
 誰も照らさなかった箇所に光を当てる。超越した存在が誇示する。
 超越者の視点が「ある」と仮定することは「自分自身のことを彼が見ている」という自己認識を産み出す。この認識は自分に内在しつつも外的である。猫の横断。
 これがメタ認知的に作用し、その結果、自分を客観視することにつ

もっとみる