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もっとサステナブル・シーフード

 こんにちは。グリーンハウスnote編集部、広報担当です。

 10月16日の「世界食料デー」に際してはさまざまなイベントが毎年開催されていて、だいぶ浸透しているようですが、10月3日から11月14日まで、今年も「サステナブル・シーフード・ウィーク2022」が開催されていたこと、皆さんはご存じですか?

>>選んで守ろう魚の未来!!

 将来も魚を食べ続けていくことができるように、水産資源や環境に配慮し適切に管理されたMSC(海洋管理協議会)認証を取得した漁業で獲られた水産物、あるいは環境と社会への影響を最小限に抑えたASC(水産養殖管理協議会)認証を取得した養殖場で育てられた水産物が「サステナブル・シーフード」です。私たちがMSC・ASCラベルが付いたサステナブル・シーフードを選ぶことが、将来にわたって水産資源を守ることにつながることを伝える「サステナブル・シーフード・ウィーク」は、今年で9回目。昨年に引き続き「選んで守ろう、魚の未来」をテーマに、MSCジャパン、ASCジャパンがそれぞれ個別のキャンペーンを実施しています。


>>認証取得で安全・安心をプラス

 サステナブルシーフードを社員食堂などで提供するためには、MSC/ASC CoC(Chain of Custody)認証と呼ばれる認証水産物と非認証水産物の混入を防ぎ、適切に管理することを目的とした認証を提供する食堂ごとにとる必要があります。加工、流通段階も含めてトレースされた経路の食材を使い、安心・安全にもつながる食事をご提供することになります。グリーンハウスでは、2018年の10月に受託する食堂での提供を開始しましたが、提供先はその後1年で約20先に拡大、22年3月末では、39か所になりました。

>>まだまだ少ない認証食材

今回はサステナブル・シーフード・ウィーク2022の期間中に、日本特殊陶業小牧工場の社員食堂でのサステナブル・シーフードの提供に携わったチーフの三品さん、栄養士の森さんにお話を伺いました。

日本特殊陶業社員食堂:栄養士の森さん

■サステナブル・シーフードはどのくらいの頻度で提供していますか?

森:こちらでの提供は昨年の9月から始まりました。工場内には他の会社が運営している食堂もありますが、毎月1回提供するということで足並みがそろっています。

■提供開始から1年ちょっとですね、このお魚の提供について感じていることはありますか?

森:業務用の認証食材が少ない中で、どうやって喜ばれるメニューに仕立てていくかは大変苦労しています。これはほかの食堂でも同じだと思いますが、3~4種類の規格品でやりくりしています。できるだけ同じメニューにならないようにメニューを考える必要があります。

三品:食材が限られる中でどう差をつけていくか、味を変えていくことがポイントになると思うので。メニュー検討にかなり時間をかけています。年12回の提供で仮に使える食材が3つだと、これからどう持っていくかは考えどころですね。


サステナブル・シーフードを利用したASCエビチリ丼

>>味噌マヨソースのこってり感がポイント

■メニュー考案に苦労されている中、今回提供したメニュー「MSC白身フライ味噌マヨソース」のポイントを教えてください

森:MSC食材の中でもフライは人気です。エビもぷりぷり感があってよいですが、やはり揚げ物は人気が高いです。今回はソースにこだわり、味噌マヨソースにしてみました。普段と違った風味を出したソースが良いと考え、味噌、マヨネーズ、ソース、唐辛子などいろいろな調味料を使い、お客様の受けもよい、こってりした味に仕上げました。「サスシー」用のオリジナルソースとして初めて作りましたが、おいしくできたので他のメニューにもアレンジできるのでは、と思っています。

今回提供したMSC白身フライ味噌マヨソース

>>SDGsの流れの中で

■今後、サステナブル・シーフードをどう展開していきたいですか?

三品:私たちのお客様をはじめ、これだけ社会全体でSDGsに取り組んでいこうとする流れができているのですから、サステナブル・シーフードもより良い形でさらに広げられれば良いと思います。当社でもさまざまな食堂で提供を進めていますから、メニューなどもお互いに勉強しあって、さらに喜ばれる料理の提供ができればと思います。

調理中のチーフ、三品さん

>>もっと知ってもらうことが海の資源を守ることにも

大手のスーパーではプライベートブランドを含めて、ASC、MSCの認証マークのついたサステナブルシーフードの食材が出回ってきたのを感じていますが、大量調理を求められる社員食堂などに向けた、業務用の食材はまだまだ種類もこれからという状況ですし、noteで、「サステナブルシーフード」と検索しても出てくる記事の数は多くないことも現実としてはあります。日本人にとって親しみのあるさんまの供給量が落ちて値段が高くなっていることが現実として起こっている中、海の資源を守る取り組みとしてのサステナブル・シーフードが今回の「サステナブル・シーフード・ウィーク2022」もきっかけにさらに広がり、お客様の需要が魚種を増やすなどの好循環につながることを期待したいと思います。私たちもそのフロントランナーとして、として普及・認知の拡大を支援し、海の資源を守ることに貢献していきます。


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