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のび太が出木杉くんに変わる心理術

国民的アニメ『ドラえもん』

その主人公は運動も勉強もダメダメの、のび太である。

そして、この作品には彼とは正反対の人物が存在する。

それが、文武両道の出木杉くんである。

のび太は、出木杉くんに嫉妬しながらも憧れの感情もあるようだ。

あなたも嫉妬してしまう人物、憧れる人物というものが存在するはずだ。

のび太が出木杉くんになろうと決意した時、彼はどの様な行動を取れば良いのだろうか。

今回は、そんな憧れの人物を目指す心理術である。


楽しいから笑うのか、笑うから楽しいのか

我々がなりたい人物になるヒントは、感情と表情の関連性に見つけることが出来る。

みなさんも楽しい感情というのは体験した事があるだろう。

その時の表情を思い出して欲しい。

楽しい出来事を体験している時には我々は笑う。

しかし、ここで一つ考えて欲しい。

我々は楽しいから笑っているのか?ということである。

顔面フィードバック仮説というものがある。

この理論によると、人は楽しいから笑うわけではないようだ。

むしろ、笑うからこそ楽しいという感情が湧き上がるという理論だ。

要するに、決して楽しくない時にでも笑ってみる事で楽しい気分になれるのだ。

「苦しい時こそ笑顔で」という言葉をよく聴くが、心理学的には正しいと言えるだろう。

理想の自分になる方法

私の体験談を一つお話をする。

ソーシャルワーカーとして務め始めた1年目のことだ。

私の上司が担当していたクライエントが、私達の部署を尋ねてきた。

上司が席を外していたので、私は上司を呼んでくる事をクライエントに告げた。

するとクライエントは私にこう告げた。

「あなたの方が頼れそうだから、あなたに話を聴いてもらうわ」

何度も言うが、私は1年目の新人である。

ちなみに上司は20年目のベテランだ。

もちろん、私の方が上司より老けていたという話ではない。

しかし、この時期に私が心掛けていたことがある。

それは、1年目とはいえプロとして働くからには堂々としようということである。

対して、私の上司は物腰の柔らかい人物ではあったが、逆にそれが自信なさげに見えることもしばしばあった。

その様な態度の違いをクライエントは感じ取り、私の方が頼れると判断したのだろう。

この出来事が私の自信に繋がったことは言うまでもない。

この体験から得られる教訓はこうだ。

「いつでもなりたい自分のフリをする」

表情が感情を生み出すように、演技をすることで、それらはいずれ現実となるのだ。

私も1年目は知識も技術も未熟者。

もちろん不安や恐怖がなかったと言えば嘘になる。

しかし、クライエントを目の前にしてその様なそぶりを見せるのはプロらしくない。

だからこそ、自信がある様に振る舞い、クライエントを不安にさせないように努めていたのだ。

その結果、その自信がいつしか相手にも伝わり、実際に頼られる存在となった。

そうすると、様々な仕事が舞い込み経験を積むことができた。そして、それらの経験は本当の自信に繋がったのである。

なりたい自分があるのであれば、そうなった自分をイメージし、そうなったフリをすれば良い。

周りにとっては、あなたが演技をしているかどうかなど関係ない。

周りが受けとったあなたの印象が真実なのだ。

そして、その印象に基づいた対応を周りも行う。

その頃にはすっかり「なったフリ」ではなく真実の姿になっているのだ。

のび太も出木杉くんの真似事をしてみる事をお勧めする。

学校に遅刻せず行き、勉強しているフリをする。

それだけで、周りからは「のび太は頑張り屋」
という印象を勝ちとる事が出来る。

そこには、かつて落ちこぼれと呼ばれた彼はいないのである。


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