シリーズ|20xx年 未来の働き方 通勤
男:はい。はい。そうですね。そちらの数字で問題ございません。はい、どうぞよろしくお願いいたします。また何かありましたらお電話を差し上げますね。それでは失礼いたします。
(おっ、契約関連のメールか。無事に届いたな。今日中には対応が出来そうだ。)
車両アナウンス:次は~新宿~新宿~、お出口は左側です。
男:(早いな。もう新宿か。あっ、社内申請忘れてたな。次の駅までには終わらせよう。)
携帯着信音:プルルルル
男:はい。あっ、いつもお世話になります。今ですか、大丈夫ですよ。どちらの件でしたっけ。はい。はい。それで大丈夫です。今後とも宜しくお願いいたします。
(お年寄りが横切る)
男:あの、よければこちらの椅子にお掛けになって下さい。いえいえ、次の駅で降りますので。(よしポイントゲットだ)
車両アナウンス:次は~、上野~上野~、お出口は左側です。
男:(おっと忘れ物の傘かな。届けておこう。これでまたポイントが加算されるな。あっ、そうだ、社内申請を早めにやって、明日の会議の資料も用意しないとな。)
車両アナウンス:次は~、池袋~、池袋~、お出口は左側です。
男:(降りるか。)
駅アナウンス:東京~、東京~。
男:(帰りの時間帯はやはり混んでいるな。良い感じの「臨場感」だ。今日はだいぶ生産性が高く仕事が出来たな。後は、帰りの電車で取りこぼしがないかチェックしてと。)
(酔った男が横切る)
男:どうされました?こちらの席にお掛け下さい。(またポイントゲットだ。今日は大分ポイントが溜まったな・・・。)
アラーム:終業時刻10分前です。本日の業務を終了する準備をお願いいたします。
男:(さてと、本日も時間ぴったりで業務を終わらせられるな。)
妻:あなた~楽しみにしてたコンサートの配信がそろそろ始まるわよ~
男:あ~ありがとう。今、そっちの部屋に行くよ~。
男:(私みたいに「通勤が習慣化」している人間にはこの通勤VRアプリがとても有難い。通勤雰囲気を味わうだけで生産性が高まるな。これまでの社会人人生で習慣化した「通勤」だからな。これがなくなると、仕事があんまりはかどらないんだよな・・・俺だけなのかな・・・。)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?