見出し画像

【もの作りファクトリーの1日#02】  レザーケアの話

本日で、2回目の投稿になります!

Genuine Leather【ジェニュインレザー】、岩崎です。

はじめまして、の方がほとんどと思いますので、自己紹介は1回目の投稿をご覧頂けると励みになります!是非、合わせてお読みください。

さて、私たちは、本革工場を運営しているのですが、生産者目線で私たちの視点は、新品の状態での商品価値です。しかしながら、矛盾しているのですが、製品については、未来の状態を想像することも、すごく大事なんです。例えて言うのなら、植物のようなものです。

いよいよ、よくわからなくなってきたので、皆さま想像してみてください。植物の苗を買いに、ホームセンターに来ました。そこには、青葉がちらほらとある、まだ小さい苗を選択されますか?それとも、育ちきった苗を購入されますか?

個人の好みにはなると思いますので、これが正しいというベストアンサーは、ありませんが、レザー製品も、これと同じです。

店頭に並んでいる時、そこには無かったはずの花が、自宅で、自分の庭でリビングで何か月も先に花開くこともあるのです。

その時に、”この苗には、花がなかったはずなのに、どうしてくれるんだ”とクレームを入れる方は、いらっしゃらないと思います。きっと、購入前にそういうイメージを持っていたか、イメージを持っていなくても、素敵なものごととして、受け入れられるのではないでしょうか。

革製品も、そういった一面があります。

そうして、そういった革製品の中には、植物の苗に、栄養剤やお水を与えるように、手入れやメンテナンスが必須になる素材もあります。

Genuine Leather【ジェニュインレザー】の製品は、お手入れが簡単という素材も多く扱っています。

ですが、今回は、1番お手入れが楽しい、オイルレザーのケアについて、noteしたいと思います。

①最初に準備したのは、

M.MOWBRAY(M.モゥブレィ)
[エム・モゥブレィ プレステージ]

こちらは、カラーがいくつかあるのですが、今回は、 ”ニュートラル”になります。

画像1

少し黄色がかったクリームで、重たいクリームです。

画像2

画像3

適切な表現ではないですが、ニベアくらいの固さのクリームです。試しにテスト用のレザーに、、、、。

画像4

画像5

おっと、やはりクリームの量が多いみたいです。

角で、クリームの分量を減らします。

画像6

画像7

画像8

画像9

本当に少しの量で良いみたいです。薄くつけないと、クリームの膜が厚くなってしまいます。

ロウが入っているようです。納得。

画像10

②次のテストは、Collonil(コロニル) 1909 シュプリームクリーム。
こちらは、人気の商品ですね。1909年からスタートしているみたいです。

画像11

画像12

画像13

画像14

画像15

画像16

画像17

画像18

こちらは、お水のようなさらっとした感触。

最初の[エム・モゥブレィ プレステージ]が、濃厚保湿クリームなら、こちらは、ジェルのような感触。プルプルです。

さらっとしているので、付けすぎの心配がないです。初心者には、向いていると思われます。オールインワン保湿、、、というような万能系を感じます。


③3番選手[サフィール]ユニバーサルレザーローション

こちらは、乳液のような感触です。すごく、さらっとしています。ミルキーです。ベビーローションみたいです。

なじみも良さそうです。伸びも良いので、大きな商品(ブーツや、鞄やレザーはジャケット)なども、お手入れ簡単そうですね。汚れも落ちそうです。

画像19

画像20

画像21

画像22

画像23

ムラにならなく、浸透しました。少し気になったのは、独特な香りがします。

画像24

ホホバオイルがはいっているようです。使用方法が丁寧に日本語で書いてあって、親切ですね。フランス製です。有機溶剤が少し気になるところでしょうか。センシティブなレザーは、テストが必須なのです。

④ここで、乾いた後、一旦ミトンを使って、均一に伸ばしていきます。

画像25

画像26

画像27

④テスト完了です。通常は、革の相性があるので、1日か2日置いて様子を見た方がいいのですが、触った感じと成分が悪いものがなさそうなので、今回はスルーします。(革愛用者は、真似しないでください)


⑤さて、本番

色は違いますが、わかりやすく、同じナチュラというオイルレザーに塗っていきます。

商品は、8年くらい経過して、スペシャルケアはしていない強者揃い。

ドイツ(Collonil(コロニル))はダークブラウンに。イタリア(M.MOWBRAY(M.モゥブレィ))がキャメルという勝手なイメージで、こうわけました。

画像28

画像29


Collonil(コロニル) 1909 シュプリームクリーム はダークブラウンに。しっかり保湿が感じられます。

画像30

画像31

均一に塗ると、ムラもなさそう。全体的にしっとりしました。

画像32

画像33

画像34


[エム・モゥブレィ プレステージ] はキャメルカラーのポーチに塗っています。すごくしっとりしました。浸透力が良いみたいです。少しべたつくような感じがします。染色に膜がない素染めレザーには、相性が良いのでしょうか。もしかすると、相性があるのかも、、と感じました。保湿性自体はリッチな感じで、非常に優れています。

また、香りもいい感じです。


画像35

少しベタつきで膜を感じます。数日たつと、どうなるか、楽しみ。

はっきり言ってレザーは、あまり細かく考えない方がいいです!

これは、お国柄もあると思うのですが、イタリア製は、細かいこと気にしないです。肌で感じろっていうものが多いです(*語弊がありましたら、申し訳ないです)でも、本当にその通りと思います。

ドイツは、やはり細かい気がします。日本の感性とマッチする気が勝手にしてます。完全に偏見なので、もしお怒りの方いらっしゃいましたら、どうかクレームしないでくださいね。無知なだけです!

画像39

次はこれを使ってみます。[サフィール]=フランスは、同じナチュラのお財布に。こちらは、9年選手のお財布です。
レザーローションを塗っていきます。

乾燥しています。

画像44


画像36

やばいくらい乾燥しています。こういう曲がる部分は、特に乾燥します。

人間の膝やひじと同じですね。

画像37

上から半分は、ローションを塗った箇所。違いわかりますか?画像38

しっとり。急に革が保湿されて、なめらかになりました。画像では伝わらない、このもどかしさ。

画像43


画像45

画像46

画像47

画像48

画像49

まだ乾いていない部分は、黒くなっていますが、

画像51

画像56

乾くとこうなります。違いわかりますか?

⑥金具の錆びを思い出して、ここでスペシャルゲスト”ラナパー”の登場。

画像52

画像53

画像54

蜜蝋って感じのテクスチャーです。グルセリンとか、バームとか、グロス、、、そんな感じの固いクリーム。

画像55

これ、金具には最強なんですよね。説明が日本語で親切。

画像56

画像57

このラナパーも、好みはあると思いますが、こちらも万能選手と思います。レザーをダメにする成分が入っていないので、なんとなく、昔からの良薬というイメージで取り扱っています。中に染み込む、、、というより、表面を保護してくれたり、汚れをとってくれ、コーティングしてくれます。

結論:今回テストしたどのレザーケアも、かっさかさの革製品には、塗らないよりは、塗った方が100倍も違うということ。また塗ることで、防水効果が得られたりします。

もし、皆さんがレザーケアを選ぶとしたら、レザーに優しい、天然成分のものを選んでください。でも、天然成分の中には、酸化しやすい素材もあるので、消費期限は、チェックした方がいいと思います。

また、クリームの保管にも気を付けてください。クリーム自体にカビが生えることもあるので(経験あり)ご注意ください。出来たら、沢山の種類を一気に購入するのではなく、はじめの方は、少量を試して使いきった方が良いと思われます。結果使わない、、、なんてものが大量に出るのも悲しいです。

余程のマニアでしたら、研究されるとは思いますが、結局これがいいや!みたいな決まったお気に入りのものがリピートされるという感じです。

クリームの塗りすぎも良くないので、適度に、少量を何度も、、、が基本です。個人的には、仕上げは、布でクリームを伸ばすよりも、スポンジやミトンなど専用のものを使った方が絶対おすすめ。

はぎれだと、すぐに布が汚れてしまうし、力が均等に入らないです。それに手が汚れてしまうのです。

ミトンは、今回コロンブスさんのものを使用しました。厚みもあって固さなども含め、使いやすかったです。


まとめ:レザーってすごくセンシティブです。でも、同時にすごく強い素材でもあります。人間のお肌と同じです。

お手入れをしたら、革のスキンは輝きますし、傷もひっくるめて、いい味になってきます。

Genuine Leather【ジェニュインレザー】で使用している革は、割とお手入れが簡単なので、汚れを定期的にふき取り、年に数回栄養を与えるくらいで、十分というものがほとんどです。

そして、保管方法くらいでしょうか。

型崩れがしないように、保管する、、もしくは毎日使ってもらえれば、特にスペシャルなケアが必要ありません(一部の製品を除く)

そんなGenuine Leather【ジェニュインレザー】の商品でも、少し疲れてきたな、、という時は、栄養を入れてあげると、すごく魅力が増しますし、

乾燥してきた箇所には、クリーニング兼ねてレザーケアをしてあげると、修復しなかった箇所が、復活したりします。

冒頭でお話した植物のようだ、、、というのはこういうことで、お花は咲かせませんが、お手入れする中で、表情にコクが出るといいますか、すごく重厚感がでたり、時にはっとするご褒美をもらったりすることもあります。


これが、レザーの醍醐味ですよね。

これを機会に、家にありますレザー製品のメンテナンスをしてあげると、うれしいです。

では、次回3回目まで、ごきげんよう!




おまけ:

画像58

ナチュラルなワックスとオイル商品、そしてスムースや光沢のあるレザー。革に栄養を与え、集中的に色をよみがえらせ、完璧な光沢とテクスチャーを。少量を取り、布か柔らかいブラシで磨く。20分乾かしてから、布で磨くか乾いた時に、柔らかいブラシで磨いてください。

画像59

トップメーカー &  パーベイヤーの上質なレザーケア


追記:おっと、お店の宣伝を忘れていました。Genuine Leather【ジェニュインレザー】です。ぜひ、みてください。↓


以上!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?