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読書感想 谷崎潤一郎 卍

この作品もなかなか壮絶です。 
ある程度大人になってから読むことをおすすめします!


夫婦の愛の形とはなんなのか、
っていうかそもそも愛ってなんだっけ??
と深く考えさせられる作品です。


この作品は、園子という未亡人が自身の体験を大阪弁で語る告白形式で物語が進みます。

結末としては、
園子は、夫と友人の光子と三人で心中をはかったのです。(ネタバレですみません…)

が、園子だけ助かり、夫と光子は亡くなってしまうのです。

園子と光子は同性愛で愛し合っていました。
さらに、園子の夫と光子もデキているのです。壮絶な三角?関係です!


三人で心中をはかったものの、一人だけ命をとりとめた園子。
夫と光子の二人が結託して致死量の薬を飲み、自分だけが置いていかれたのではないかと思うのです……
あとを追っても、あの世で二人に邪魔もの扱いされるのではないかと。

怖すぎでしょ!!!

このストーリーだけでも怖いですが、
三人が心中に至るまでの描写がさらに怖いです。

私は男性の書いた小説を読んでいてしばしば思うのです。
男性が強烈に惹きつけられるのは女性の中身ではなく、姿形なのだろうな、と。 

恋愛は難しいですね。

ひとは心中するときどんな気持ちなのでしょう。
来世で一緒に結ばれると思うのか、
それとも、相手を永遠に自分だけのものに出来ると思うのか。

どっちにしても、心が壊れるくらい苦しんだ果ての結果なのでしょうけどね…

相手を殺したいくらい好きになるとか、
そんな命がけの恋愛は人生で一度くらいはあってもいいかもしれませんが、
出来れば若いうちに済ませておきたいものですね。笑









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