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[試合分析レポート④]2023.11.17 イタリアリーグ SerieA1 Monza vs Verona
イタリアリーグが開幕しました!
今回は、高橋藍選手が所属するモンツァ対ヴェローナの試合を観ていこうと思います。
以前の投稿では様々な試合の分析を行っているのでぜひ見てみてください
目次はこちら☟
対戦チーム
スタメン
Vero Volley Monza
![](https://assets.st-note.com/img/1700213621726-2zqmkYbVZV.png?width=800)
モンツァは今年度のスタメンにカナダ人選手が3人もいる濃いメンバーになっています。
セッター(S) 14番クレリング
オポジット(OP) 31番シュワルツ
アウトサイドヒッター(OH) 4番ロエプキー 7番マー 12番高橋
ミドルブロッカー(MB) 11番ガラッシ 18番マルティーノ
リベロ(L) 20番ガジーニ
Verona Volley
![](https://assets.st-note.com/img/1700213931062-Q2iALbdvKQ.png?width=800)
ヴェローナは高さのあるメンバーが揃っていて、昨年度のスタメン平均身長はなんと2m越えでした。
今年度も新規加入の10番アミン選手も負けず劣らずの高さを誇っていて、実力のあるチームだと思います。
セッター(S) 7番ヨヴォヴィッチ
オポジット(OP) 10番アミン
アウトサイドヒッター(OH) 4番ザヴォノロク 16番サニ
ミドルブロッカー(MB) 2番コルテシア 11番グロズダノフ
試合結果
MZA(モンツァ) 3-1 VER(ヴェローナ)
MZA VER
1st 25 20
2nd 23 25
3rd 25 22
4th 25 20
試合スタッツ
項目別成績
![](https://assets.st-note.com/img/1700214356652-UNdttifoFV.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1700214377693-FG08zo4Sk8.png?width=800)
上がモンツァ、下がヴェローナの項目別成績になっています。
赤文字になっているには、相手チームと比較して成績が良かった数値です。
全ての項目でモンツァがヴェローナを上回りました。
大きく差がついたものはなかったですが、比較的モンツァの方が優れていたのは、サーブとアタックの項目です。
どちらの項目でも7番マー選手が非常にいい数値を残しています。
プレー自体も非常に安定していてミスがとても少ない印象でした。
そんなマー選手ですが、レセプションでかなり狙われていました。
レセプションの項目を見るとほとんどをマー選手が返球していたことが分かります。
しかし、そのレセプションも安定していて返球率は63%と全体でトップになっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1700215092510-Jx9jfQ6LFU.png)
一方で、ヴェローナはブロック本数がとても多く、ブロック率も高くなっています。
ブロック本数は11番グロズダノフ選手が多くなっています。
全体ではモンツァの方が数値はいいものの、ミドルブロッカー(MB)の2人のブロック得点が目立ちました。
ブレイクポイント
![](https://assets.st-note.com/img/1700215504008-NfqG9OFwkU.png)
続いてブレイクポイントを比べていきます。
モンツァのブレイクポイント(上)・被ブレイクポイント(下)です。
モンツァのブレイクポイントはS3ローテが多くなっています。
モンツァのS3ローテは7番マー選手がサーブの時のローテーションです。
下の図は特にブレイクが多かった3セット目の7番マー選手のサーブコースです。
コート上の番号はヴェローナの背番号ですが、アウトサイドヒッター(OH)である16番と4番に効果的なサーブが打てていることが分かると思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1700216185229-I6BoE7bsQi.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1700217413794-nEegt2T6xV.png)
一方ヴェローナではブレイクポイントはS1ローテで多くなっています。
この時のサーブは7番ヨヴォヴィッチ選手でしたが、サーブは図のように7番マー選手を狙っていました。
レセプションを崩せませんでしたが、攻撃手段をうまく削ることができていたようです。
![](https://assets.st-note.com/img/1700216672104-gW2jyiyJSv.png)
トス配分
![](https://assets.st-note.com/img/1700218421064-SXmtuAiTP9.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1700218446976-MFcvQ7IaPM.png)
上の図はトス配分です(上:モンツァ、下:ヴェローナ)。
モンツァの方がライト側のトスが多くなっていることが分かります。
そしてその決定率もモンツァの方が高くなっていますね。
モンツァのオポジット(OP)は1セット目、2セット目は31番シュワルツ選手が出ていました。
シュワルツ選手は前半こそスパイクがよかったのですが2セット目後半はあまり決まらなくなったので、セッター(S)である14番クレリング選手はレフトを中心にトスを上げていました。
しかし3セット目途中、シュワルツ選手の代わりに4番ロエプキー選手が入ると、バンバンスパイクが決まってきたので、4セット目はロエプキー選手にトスを集めていました。
こういったクレリング選手のトス判断が、今回の勝利につながったのではないかと思っています。
試合全体の評価
今回はモンツァが3-1で勝利する結果になりましたが、実力的にはとても拮抗していていい試合だったと思います。
ヴェローナは主に高さを活かしたブロック力とスパイク力がありました。
サーブでもマー選手を狙って戦略的に打てていました。
しかし、マー選手はレセプションで素晴らしい返球を見せ、さらにサーブやスパイクでもとても高い効果率を示しました。
もしマー選手がレセプションで崩されていたら、結果は全く違ったものになったはずです。
そして、クレリング選手の状況に応じたトスワークが光った試合だと思います。
最後に
いかがだったでしょうか。
今回は、初めてリーグ戦のレポートを書いてみました。
モンツァは昨年度はあまりチェックできておらず特徴や強みなど分からないことが多かったですが、今回の試合を通じて多少は知ることができたかなと思います。
今後は、とりあえず日本人選手を中心として海外リーグの分析レポートを何回かやってみて、それぞれのチームのシーズン全体の成績を出してみるのも面白いかなと思っています。
かなり大変な作業にはなりそうですが…。時間があるときに頑張ってみようと思います。
これからも分析レポートを中心に記事を書いていこうと思っているので、いいねやフォローしてくださると非常に嬉しいです!
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