見出し画像

gente編集部2022年度活動レポート

2022年の活動振り返り


 2022年4月から2023年3月の一年間に、下記4号の「gente」を発行しました。

【gente vol.016/2022年6月発行】
杉﨑美奈さん:ユニバーサルマナー講師/二分脊椎症車いすユーザー

沖縄で見つけた、わたしのバリアフリー。
株式会社ミライロ UM講師/杉﨑美奈さん
「都会にはそんなにバリアはないんです」と言う杉﨑さんが、いま一番住みたい場所としてあげたのは、東京ではなく沖縄でした。
そんなにない、とはいえ日々少なからずバリアに直面しているだろう杉﨑さんが「住みたい場所」として沖縄を選んだ理由を聞いてみると、バリアフリーという言葉以上に大切なことが感じられました。

サブコンテンツ:ユニバーサル検定リポート
2級検定会場取材多様な人への適切な対応や配慮を学ぶ検定として、株式会社ミライロが主催運営するユニバーサルマナー検定。今回は2級検定の会場を取材しました。


【gente vol.017/2022年9月発行】
山口タケシさん:アクセンチュア勤務/中途失聴

音を失って、あらたに知った世界と文化
プロのミュージシャンとして、大きなステージで活躍していた山口さん。突発性難聴の発症によって聴力とキャリアを同時に失い、本人曰く「会社勤めの経験ゼロで耳の聞こえない50のおっさん」となってしまった山口さんが聞こえない世界に入門して得たものとは。

サブコンテンツ:
リポート/アクセンチュア株式会社:コミュニケーションを可視化して

多様な人がともに働く環境を、様々な手法で整えているアクセンチュア株式会社。自社開発コミュニケーションツール「TransCommnicator」の運用とその効果について取材しました。


■「gente」は下記よりバックナンバーのお取り寄せができます。

■「gente」の発行を、皆様の力で支えてください。
さまざまな障害について知る機会を、誰にでも読んでもらえるフリーペーパーで継続発信することに大きな意味があります。多くの人に、今はまだ無関心な人にも社会にあるさまざまな障害について知ってもらうため「gente」の発行を応援してください。
ご支援は下記より任意の金額で行うことができます。


【gente vol.018/2022年12月発行】
おにっち(鬼頭良平)さん:調理師/軽度知的障害

仕事って、楽しくやっていいんだなって。
軽度知的障害の特性ゆえに、自分の正しいと思う方向にまっすぐなおにっちさん。それは時に、周囲の人との摩擦を生んだり、しなくてもいい我慢につながったりもしていました。現在は周囲の人の理解を得て、充実した日々を送っているおにっちさんが伝えたいこととは。

サブコンテンツ:リポート/仕事の現場から
仕事の様子を開店前の店舗厨房で取材。ともに働く方々に、おにっちさんの仕事ぶりなどについて、お話を伺いました。



【gente vol.019/2023年3月発行】
生駒夢さん:ピアノ調律師/アルビノ・ロービジョン

どうしたいかは、自分次第かなって。
生まれつき色素が少ない「アルビノ」という疾患によって、紫外線にとても弱く、色の薄い肌や髪を持っている生駒夢さん。その影響によって、矯正できない低視力(ロービジョン)の視覚障害者でもあります。「外見の違いで悩んだり、見えにくくて悔しいな、と思う時期もありました。けど障害は私の一部でしかないから。できる方法で、やりたいことをやろうって」と、自分の道を見つけた生駒さん。嫌でも目立ってしまう外見と、見えにくさによって生じる居心地の悪さを感じながらも「自分が納得できる選択をしてきた」という生駒さんに話を伺うと、あらためて考えさせられるものが見えてきました。

サブコンテンツ:同行ロケ「見たいモノ、行きたいトコロ」
これまでも自分の見え方なりに紅葉や美術を楽しんできたという生駒さんと、網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA Display2」を持ってお出かけ!見えにくい生駒さんの移動の様子や、はじめて「はっきり見えた」ものの感想とは?

以上の4号を発行しています。
「gente」バックナンバーは下記サイトよりお取り寄せいただけます。

 

「gente」発行と並行して、編集部はさまざまな活動を行ってきました。その中の主なものをご紹介します。 

1.【 講義・講演】淑徳大学、跡見学園女子大学での特別授業実施ほか
2.【地域限定版「gente」】東京都中央区にて「わたしと職場と」発行
3.【配架エリア拡大】 ユニバーサルマナー検定会場受講者全員配布開始


1.【講義・講演】淑徳大学、跡見学園女子大学での特別授業実施ほか

gente編集部は、これまで約5年間にわたりさまざまな障害の取材を積み重ねてきた経験や情報を活用し、編集部ならではの講義講演を行っています。2022年度は有償配架制度(買取配架)を利用し、「gente」を学生副教材として活用してくださっている淑徳大学総合福祉学部と跡見学園女子大学赤松ゼミにおいて、特別授業を実施しました。

【淑徳大学総合福祉学部】
総合福祉学部「病児教育」講義の1コマをいただき、特別授業を実施いたしました。
これまでの取材で得た経験から考える「障害」についてや、障害のある人との接し方についてお話させていただいたのですが、事前に50名以上の学生の皆さんから「gente」や編集部についての質問をいただいていたので、それらにもお答えしつつお話をさせていただきました。
当事者取材でしか得られない情報や、それらの積み重ねから編集部が考える「障害について」を聞いて、学生の皆さんにも刺激になったようです。終了後にいただいた感想には「障害についての意識や認識が変わった」「編集部の取組に共感した」というような感想が多くみられ、編集部としても大きな手ごたえを感じる特別授業となりました。
当日の詳しい様子は、こちらの記事をご覧ください。


【活用事例:跡見学園女子大学赤松ゼミ】
福祉住環境について学ぶ赤松ゼミでは、住環境を考えるうえでの材料として「gente」の読後感想を共有し検討しています。この授業では車いすユーザーの杉﨑さんを取材した「gente vol.016」の読後感想を共有し、意見交換をしていました。その検討に先立ち、学生の皆さんの質問に答える形でお話をさせていただきました。詳しい授業内容につきましては、こちらの記事をご覧ください。


さらにこの授業で検討・共有した意見をもって、ミライロハウスTOKYOでアルバイトをする同世代のスタッフと「vol.016座談会」として意見交換会が行われました。その様子については下記の記事をご覧ください。


ほか、市民講座にて障害についての講座講師も務めるなど、紙面以外でも障害について知る機会をいろいろと作ることができました。
gente編集部では、さまざまな障害の取材を積み重ねてきた経験や情報を活用し、編集部ならではの講義講演を行っています。ご依頼についてくわしくは編集部までお問い合わせください。

info@gentepaper.org


2.【地域限定版「gente」】東京都中央区にて「わたしと職場と」発行

中央区社会貢献事業補助金を活用し、「gente」地域版となる「わたしと職場と」を10月と2月に発行しました。
「わたしと職場と」は障害者採用にフォーカスし、地域で障害者採用に取り組む事業者とそこで働く人を取材した、いわば「雇用に特化したgente」です。働いている人には職場の働きやすさや働きがいについて、事業者には採用しともに働く上での環境づくりや成果について取材をしました。どちらもとても充実した内容の号となっています。


10月発行「わたしと職場と」1人目1か所目/株式会社い和多

「わたしと職場と 1人目1か所目」

「わたしと職場と 1人目1か所目(第一号)」では、箱崎町にある仕出弁当の会社「い和多」と、そこで働く男性(発達障害/ASD)を取材しました。自分にあった働き方を選択し、のびのびと働く姿とその働きを高く評価し戦力として活かしている企業のあり方はとても魅力的で、「gente」とはまた違った興味深い内容に仕上がりました。
「即戦力として機能すると実感しています」と、事業者が手探りから取り組み始めた障害者採用の成果と、今後への期待をにじませる内容となった「い和多」の取材は、これから障害者採用に取り組もうとする事業者にも参考になるのではないでしょうか。

2月発行「わたしと職場と」2人目2か所目/アクセンチュア株式会社

「わたしと職場と 2人目2か所目」

「わたしと職場と 2人目2か所目(第二号)」では、勝どきトリトンスクエアにオフィスを構えるアクセンチュア株式会社と、そこで働く女性(発達障害/ADHD)を取材しました。
「他の人と同じようにできない」と悩んでいた彼女が本来の力が発揮できるようにと、働きやすい環境を整えチーム全体のパフォーマンスを向上させているアクセンチュア。ここで働きはじめてから自信を取り戻し、成長を実感している彼女の様子がとても印象的でした。
「多様な人材が共に働くことは経営戦略」と、障害者雇用を単なる数字合わせではなく企業としての強みが発揮できるように推進してきたアクセンチュアの取り組みは、決してグローバル企業にしかできないものではなく、どんな職場においてもそれを見習い、目指すべきとと感じられるものでした。

どちらの号においても、自らの障害を受け入れて働く人の姿と、その特性を把握した職場において、適性に応じた職務に就き成果をあげる事業者の取り組みがよくわかる、内容の濃い号となりました。
地域版ということで、配架は中央区と一部都内施設に限定した配布でしたが、「わたしと職場と」各号のバックナンバーは下記サイトでお取り寄せいただけます。ぜひお手に取ってご覧ください。


3.【配架エリア拡大】ユニバーサルマナー検定会場での、受講者全員配布がスタート

障害者や高齢者、ベビーカー利用者など、さまざまな人に対する適切なお声かけや対応を学び、実践できる人になるためのユニバーサルマナー検定。株式会社ミライロが主催運営する会場検定(※)において、受講者全員への「gente」配布が令和4年度よりスタートしました。ユニバーサルマナー検定について詳しくは、下記サイトをご覧ください。

※会場検定は3級と2級のみ、1級はオンライン受講となるほか、3級と2級の一部にもオンライン受講があります。

ユニバーサルマナー検定でさまざまな人への接し方を幅広く包括的に学び、さらに「gente」でひとりひとりのリアルな事例を知る。「〇〇障害」といっても人それぞれだと知ってもらうために、最適な配布機会を作ることができました。東京/大阪会場の2会場において、それぞれ月平均約100人、1号あたり約600人の新しい読者に「gente」を読んでいただける機会となっています。


活動ビジョンに基づいて

「gente」の定期発行をはじめ、gente編集部は2022年度もさまざまな活動を通して「障害について識る」機会を作ることができました。

gente編集部の活動ビジョンは「無関心から関心へ。ひとりひとりが変わるきっかけをつくる」です。社会にはさまざまな障害があり、それに直面する人がいますが、無関心ゆえにそれに気づかない人も多くいます。にも関わらず、わたしたちが障害について識る機会はまだまだ少ないと思います。
そこでgente編集部は無関心な人にも情報が届くよう、フリーペーパーという形での情報発信を行なっています。
2023年度も引き続き、この活動ビジョンに基づいて活動を推進してまいりますので、活動応援のほどよろしくお願いします。

「gente」の配架先がお近くにない方、発行後すぐにお手にとって読みたい方には定期便がオススメです。定期便のご利用は編集部への応援にもなりますので、ぜひご利用ください。


gente編集部では、発行継続のためのご支援を皆様にお願いしています。
「gente」の無料発行を継続し、社会にある障害についてひとりでも多くの方に関心を持ってもらうための活動に、皆様からのご支援を必要としています。どうぞよろしくお願いいたします。


この記事が参加している募集

多様性を考える

gente編集部へのサポートをお願いいたします。サポートは「gente」の発行費用および編集部の活動費用として活用させていただきます。