ちゃんべ

ノンフィクションでお送り致しましょう。

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マガジン

  • わたしが始めたものがたり

    わたしはわたしの話をエンタメに昇華したいと長く思ってきました。 わたしの思考回路の原点とも言える、初めて付き合った人とのことを記録しています。 センシティブなことをかなり露骨に表現しているので、楽しめる方は楽しんで欲しいです。 どうか、わたしの話を聞いてね。

最近の記事

心願成就だぜ

6日前、熱が出た。 その日は朝から三峯神社に車でお参りに行く予定で、彼がレンタカーを借りに一足先に家を出て家の近くまで迎えに来てくれたその車内に、乗り込んだときに自覚した。 風邪の引きはじめには、腰がふわふわのそわそわになる。 片道4時間かかるような道のりだけど、音楽を流したり話したりしていれば退屈を感じるような暇もなく、目的地に辿り着いた。 雨の神社は霧で立ち込めていて、そしてとても静かで、淑やかに降る雨は耳によく馴染んだ。 それなりな雨なのにレンタカーのお店に傘を忘れ

    • 24/05/30

      愛って祈りの形をしている。祈りだけが希望なのかも。その光明で、全てを照らせるかもしれない。 わたしに巣食っている居た堪れなく醜いなにかを、明るみにだして、そうしてほぐしていくためには、必要なものは、そうだったのかも。 たくさんのことを、長く忘れている。殺されるのはいつも心だ。 最近、思い出す感覚がたくさんある。意欲というものが息を吹き返している。乾いていたものが潤い、その引き攣れを緩めていくように。 それはぬくもりであり、激情でもある。 目が潤むほどの情動の中で、胸を

      • 巡らせる夜

        差別と、偏見、そこにはどれほどの隔たりがあるだろう。物理的に違う存在に対して、「あなたとわたしは違う」と思い、表明することについて、どれほどの罪があるだろう。 差別とは、優しさにもなりうる。 優しさとは、差別にもなりうる。 その境界をどれほど薄めようと、そこにどんな意味があるんだろう。 わたしは弱い側であり、弱さを振り翳し、優しさを搾取することもまた、できる側である。 弱さという暴力、強さという暴力。 それぞれが暴力であり、じゃんけんのような関係性がそこにある。 強さに

        • 24/04/28

          自分の内側を探ろうとすると、どうしようもない気持ちになる。 自分の内側という現実ではないこと。とおくとおく。だめ。 ただそこに、花があって、風があること。 今日があって、明日があること。 死のうと思ったから、そのまえに、全部捨てること。死なないのに手放すこと。わたしがおそろしいことは、きっとなんにもなくなってしまうこと。 薄れていく。感情が擦れて、色がわかる。 掠れたその色彩は、なんと単調なことだろう。 眩さは、目をくらませて、視界を焼くから。焼かれた視界で目の前のこ

        マガジン

        • わたしが始めたものがたり
          3本

        記事

          いたみの尺度

          きっとわたしは、ずっと自分のことを呪っていたんだと思った。 大事なものを損なって、生きていることは、大事だと思っていたはずのものが、そうではなかったという裏付けになってしまうから。 ずっとずっと、許していなかったんだと思った。わたしのヒリついた願い事を、叶えてくれなかったわたしのこと。 言葉が通じることが、奇跡みたいだと思う。 わたしが話していることが、過小も過大もなく、伝わっていると、わたしが思えること。 悲壮なストーリーをエンタメとして消費するという、長い長い、自傷

          いたみの尺度

          宵越しの銭

          自殺は、ダサい。 なんて発想もある。 なのにわたしはそれにずっと憧れている。 まだ、他人事だからかもしれない。 終わる物語を美しいと思っているのかもしれない。 自己紹介として、死ぬことについて話す機会が2、3、あった。 わたしの目標は、後悔しないで死ぬこと。 そのために背筋を崩さず生きること。 かんぺきには、なれないけれど。 わたしが何も変われなければ、この日に死のうと決めた日がある。なんとなくきめた。死ぬなら秋だなと思ったから秋にした。 よく澄んだ10月に、失う

          宵越しの銭

          のらりくらり

          あーあ。わたし気づいちゃってる。 みんなほんとは嘘つきだって。 大事であること、大事にすること、一緒にできる人はこんなに少ないの。 大事であること、重要であること、実は同じじゃないの。 ね、一緒くたにして、がんじがらめで、何もわかんないくせに。みんな。わたしも。 心の拠り所。そんなもの、あったらな。 いつか辿り着けるなんて、そんな夢のはなし。 つけ込む優しさ、入り浸らせる愚かさ。 ぜんぶそうだろ。そんなもんだって、愛情なんて呼ばれたりする。 あーあ。あーあ。 なまぬるい

          のらりくらり

          箸は転がる

          傷つかないで生きていくのがむずかしい。 弱いから強がらないといけない。意味ないのに、ってどこかでわかっていながら。 傷つけないでほしい。嘘をつかないでほしい。それだけなのに、それだけがむずかしい。 いやなことしないで、いやなこといわないで、それだけなのに、それだけがむずかしい。 うそつきって問い詰めるのも、くそやろうって罵倒するのも、すごく簡単で、だけど簡単に、そんなことはしたくないのに、簡単だから。 仲間はずれはこわいからきらい。誰のことだって。だけど、それじゃあ、なにも守

          箸は転がる

          他人事

          言葉は常に他人事だな。 言葉としてつかんだときには、どうしてか変質してしまいそう。 だけど、言葉以外では残すのは難しい。 言葉より、定義が明確なものはない。 だから、後に見た時にアウトプットの瞬間の気持ちからブレが少なく済むように思う。 だけど、それは余白の無さでもあるんだろう。 まにちゃんに、写真を撮ってもらう時。 いつも少し気取ってしまう。 なんだか良い時間を提供しなきゃいけない気分になってしまう、その感覚こそがあらゆる本質から逆行して遠ざかることなのはずっとずっと分か

          23/12/14

          数年前の自分のツイートを読んだ。 相変わらず死にたがっている。 主張の仕方が違うだけで内容はいつも同じだ。 死にたいのではなく、諦めたいの。 ずっとわかってる。 期待をするのを、希望を見るのを、辞められない。なまじ丈夫な心身が、何度痛い目をみてもわたしを同じところに引き摺り込む。 学びが無いからといって、じゃあ学習性無気力的な人生でいいのかよ? わたしはずっと地団駄を踏んでいる。 わたしを大事にしてくれる人がまだいる。 毎度驚く。まだ、見捨てられずに済むのかと。 愛

          味のなくならないガム

          許せないことが、きっとたくさんある。 許せないことを、許せないまま生きて行くのは大変だから、許せないことから目を逸らす。 でも、許せないことは、許すことも出来ないし、忘れていけるほど風化だってしない。 だから、目を逸らすことしか出来なくて、その瞬間ごとにわたしの頭を支配する多幸感に身を委ねるように、縋るように、そうやっていた。 見事に、わたしの感受性は退屈を知らないものになった。楽しむ努力を息をするためにやってきた。それは、許せないことさえも、わたしの娯楽に変えてゆく。

          味のなくならないガム

          胎動

          心の質感がいつもとちがうとき。 ドロリと重く流れるような時もあるし、場所をズラそうと触れたところからボロボロと崩れるような時もある。 いまは後者で、ただ風が吹くだけで粒が落ちていってしまう。 軽くて、硬くて、少しの衝撃で、ホロッと。 乾いていて、ビニールに包まれたラムネみたいな、麩菓子みたいな、そんなふうに。 凪いだ場所にいたら、崩れなくて済むんだろうか。それはいつまでの話なんだろう。澄んだ水面には、きっと何もないから澱まないだろう に。 心がひしゃげるよりも、1人になる

          ゲボ

          わたしのことを愛しているけど持て余している人間は、どうやらわたしの秘め事を暴いてわたしのことを知ろうとするらしい。 どうしてわたしにきかないの? わたしじゃ話にならないから。 じゃあ、仕方ないか。 だれがわるいの? 意味がわからないことが、たくさんあった。 なんで勃起して擦り付けてくるのにその先に行くことを拒絶されるのかはわからなかった。どうして、わたしが、泣いてるのに放置されるのかわからなかった。どうして、説明さえまともにしてくれないのか分からなかった。どうして、それで上

          きらきら

          愛について。 愛は、やっていくものなんだ。ただ待っていれば発生して、差し出したり受け取ったりできるようなもんじゃない。 誠実さとは、不理解を責め立てるための道具じゃない。 ありのままを、行き交わすことが、喜ばしくあること。瞬きのタイミングがズレていたとしても、見つめ合った事実を尊ぶこと。 愛に固執して愛を蔑ろにしてしまう構図。 ねえ、きみは、ステーキを食べたいときに、自分がステーキの何を求めているのか、考えられる? 肉と米の組み合わせ?ジューシーな肉のグリル?にんに

          愛と誠のはなし

          ブラックととろさんと、オンライン上で話をして気持ちが盛り上がっているのでここにわたしのお気持ちをしたためます。 わたしが、いつか気持ちよく死ぬためには、心が死なないように、腐らないように、そうやって生きてゆくことが必須条件だと思っている。 まあ、抜け道で完全なる絶望も存在しているけど、それは割愛。その道の方が険しいから。 わたしは愛に対して高い理想をもっている。 夢を見ているともいえる。 その理想を追い求めて、自分の中や他人の中に、それを常に探している。そして、これまでの

          愛と誠のはなし

          中学三年生、11月

          11月19日のことだった。 その日も、わたしと彼はなんだか、怒りに似た感情をぶつけ合っていた。一緒に帰る約束をしていたけど、「もう帰る!」とわたしが言い放てば、「あ、そう」と友達カップルの彼氏のほうと、わたしのことを置いて帰っていった。 そして、わたしとその友達カップルの女の子の方が残された。置いて行かれたことが、「そんなこと言うなよ」と言ってくれなかったことが、悲しくて、悔しくて、そんな気持ちを抱えながら友達と帰路についた。

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          中学三年生、11月