見出し画像

周囲は自分の鏡:見本・信頼・支援のマネジメント・サイクルへ

おはようございます!
1冊1冊のアウトプットにした瞬間に、noteの更新がいったん止まっております。それでも、書き留めておくことの効果は改めて実感をできている、今日この頃です。
#読書メモ
#メモ取りながら読む
#同じ人知りたい

さて、今回の1冊はコチラ!

‟メンタリング・マネジメント -共感と信頼の人材育成術-(著:福島正伸)”

部下を育成するという立場に立った時に、真っ先にぶつかるのが、「思ったようにいかない」ということだと思います。
解決策を模索するために、マネジメントに関する手法を学びましたが、それ以前に学ぶべきものがあるとご指導くださった方からご推奨いただき読み始めました。
読み終わるころには、これまでの目の前で起きていた現象が、「なぜ、起きていたのか?」が言語化され、自己成長のための課題として浮き彫りにりました。手法以前に、マネジメント根幹をなす1冊でしたので、是非。

1.人材育成とは何か??

‟得るものを変えるには、まず、与えるものを変えればよい”

現在は、マネジメントに関する手法があらゆるところで紹介をされています。それらは、とどのつまり、資質に依存をする部分が多くある印象です。
資質ではなく、「ヒト」と「ヒト」としての人材育成を見つめ直した時に、社会人としての成長を促すことこそ、本質なのです。

メンタリング・マネジメントとは、「見本」、「信頼」、「支援」という3つのフェーズから構成され、その行動基準をまずはメンターが持つことが重要となります。
その行動基準とは、すなわち、「行き方」です。

人材育成に手求められる人材像は、「自立型人材」です。
育成が滞る原因は、リーダー側にあると著者は指摘します。相手は、自分の鏡なのです。自分の力で解決ができない、困ってしまう状況を育てる側が自ら作り出しているのです。

人材において、能力は変化しますが、姿勢は不変であることが重要です。
著者は自立型人材を以下のように定義しています。

‟いかなる環境条件の中においても、自らの能力と可能性を最大限発揮して、道を切り開いていこうとする姿勢を持った人材”

構成要素は、5つあります。
① プラス受信:物事を客観的・好意的・機会的に受け止める
② 自己依存:他人に期待せず、自分に期待する
③ 自己管理:自分の可能性を最大限発揮する
④ 自己責任:問題の真の原因は自分にある
⑤ 自己評価:常に本物、一流を目指す

その対側にある人材像を、「依存型人材」と著者は呼びます。
仕方なく仕事をしている人であり、マイナス受信・他者依存・他者管理・他者責任・他者評価にて構成をされています。
「夢は何ですか?」と聞かれると最も困ってしまいます。

これは、人間の2大欲求が関与しています。
「安楽に生きていきたい」というものと、「充実した人生を送りたい」というものです。この相反する欲求の中で、後者は自立型人材へ繋がります。
「何のために?」、「なぜ?」を繰り返し、長期的、全体的、根本的、多角的に捉えていくのです。

2.管理者とメンターの違い

依存型人材を育成するのは、管理者です。
依存型人材は、「自分で考え、自分で判断することが出来なくなる」のです。

・納得なし、無理やり
・相手の安楽に訴える
・自分が諦めている
・危機感を伝える
・自分が楽をする
・相手のせいにする
・相手の話を聞かない
・相手に関心を示さない

これは、業務上のロスへ繋がります。リソースのシェアもできず、リスクも取れず、企業を衰退させていきます。

管理型の育成は問題がありますが、企業における管理ツールは必ずしも依存型人材にはつながりません。経営効率を向上させ、自立型人材により相乗効果を生む可能性も高まります。

一方、自立型人材を育成するのは、「メンター」です。
正しいことを教えれば、人が育つのではありません。まずは、指導と育成の違いを明確にしましょう。
指導には、万能な手法や知識はないが、世間には無限に紹介をされています。そもそも、相手に選択をさせることが重要であり、「やる気になってやること」が大切です。育成無くして、指導はないのです。

メンターとは、相手をやる気にさせる人です。
無限の可能性を持っいるが、出し切れていないだけと捉えて、進められる人です。「北風と太陽」ならば、太陽のように、行動を決めるのはあくまで相手と考えられるかです。
正しく伝わらないのは、相手に「どう思われているか?」が全てであり、「誰が?」が最も重要であるのです。

管理による恐怖ではなく、尊敬を得ることが重要です。
部下にやる気がないのは、「目指す人が会社にいない」ためであり、上司が楽しんでいないものは、部下も楽しくないし、やりたくないのです。
困難や問題に対して、そこに挑んでいく勇気を見せて、希望を与えることが重要なのです。どんなに小さいな仕事でも、直接的・間接的に重要となるのが上司の行動です。

メンターになるためには、1日1日の人生を大切にして、一所懸命に生きることであり、夢を持ち、本気になって、自立した行き方を実践することです。つまり、自分自身の問題なのです。
尊敬が信頼関係へ繋がることから、ノウハウは本気であることです。迷わない姿勢を「見せる」リーダーになるのです。

このメンターによるマネジメントを「メンタリング・マネジメント」と呼び、5つの構成要素があります。

① 自発的に考えて、最大の成果を出す
② 問題を飛躍のチャンスとする
③ 職場の雰囲気はスタッフの総和と捉える(明るく、活気のあるの場へ)
④ 最強の組織は医師の組織である(探検隊のよう)
⑤ 尊敬される企業となる(社会の中での存在価値が必要:価値は人材が創る)

3.メンタリングの3つの行動基準

第1要素:【見本】

自らが見本となって行動押し、相手を信頼し、支援するという姿勢をまず持ちます。育成がうまくいかないときには、失敗ではなく、振り返りを行い、もっと強く気持ちを持つのです。自らの成長があるのみです。

未熟であると判断する場合、知識や経験の不足を指摘しますが、もしかすると部下は「学ぶこと」ばかりになっていないでしょうか。

上司が部下に学ぶからこそ、部下が上司に学ぶのです。
周囲は自分の鏡であるとするのであれば、自分が求めていることは、「まず与える」ことから始めるのです。与えるとは、【見本】になっていることです。
見本であるということは、どういうことなのかを常に意識して、自らを律するのです。

‟周囲は自分の鏡である”

気づかせようとするから気づかないのです。自分の心を観ることが何よりも重要なのです。

また、「忙しくて人材育成が出来ない」ということも一つの要素として上げられますが、これは著者はNoを出しています。
忙しいから人を育てられられないのではないのです。毎日の自分の生き方で、良かれ悪かれ人は育ってしまっているのです。生き方とは姿勢であり、発言や取り組み方、時間の使い方が上げられます。
1日1日を大切にして、自分の人生を楽しむことこそ、重要なのです。

では、何が、人材育成を難しくしているのか?
「夢がない」ことであると著者は指摘をしています。

第2要素:【信頼】

人は生まれてから、今日まで語り尽くせない人生の物語があります。「今」はその積み重ねであり、背景が必ずあります。他者は理解できなくても、本人として極めて自然であるのです。

「困った人」などのレッテルを貼ることは、適切な対応が出来なくなる最たる例です。レッテルを貼る瞬間というのは、自分の期待していたことと違う発言をした人を「困った人」にしてしまっただけだからです。
さらに、レッテルと言うのは、表面的な分析でしかなく、他者への期待が思い通りにいかなくなり、信頼関係が低下するという、負の連鎖を生み出します。

‟信頼できない人を信頼する”

これこそが、【信頼】の究極でもあります。
それは、相手と同じ視点に立ち、相手の気持ちになって考えることです。自分の想いを一時忘れ、そのまま受け入れることで適切な判断や支援に繋がるのです。そのための3つの要素があります。

① 自分都合<相手都合
② プラス受信で感情をコントロール
③ 自分の欠点を伝える(受け入れる勇気を相手に伝える)

自己責任の姿勢により、損得は将来の大きさで決めるのです。
部下に権限を与えて、上司が責任を取ることで、「できない」を過去の体験にするのです。

第3要素:【支援】

支援とは、手法ではなく、姿勢です。
報酬ではなく、感動を与えるのです。

どのような気持ちで支援をするのかが重要であり、見返りを求めない、相手を思いやる純粋な気持ちで行うのです。
励ますことは、自分の気持ちを相手に移すことです。積み重ねていくことで、長期的に相手の人生の中で成長として捉えるのです。

万が一、成果が出ないとするのであれば、それは自己責任です。
高められるのは自分以外にないにもかかわらず、支援者としての自分自身の成長を放棄したのです。

その上で、手法は15個の構成要素があります。

① 聞く(真剣に、相手が自分で問題解決ができるように、相手から学ぶように)
② 相談に乗る(目的を確認し、問題の本質をとらえる、一緒に考えることを楽しむ)
③ 述べる(自分の意見を述べる)
④ 助言・提案(相手のために貢献する気持ち)
⑤ 教える・指導(相手がわかる言葉で、わかるように伝える、求めていることに貢献する)
⑥ 語る(自分の体験や夢、相手がやる気になる)
⑦ 励ます(相手がやる気になる言葉を用意する)
⑧ 誉める(心の底から誉める)
⑨ 感謝する・感動する(共に喜びを分かち合う、過程を共有する)
⑩ 委任する(相手の判断で自由にやらせる、失敗しても最大限カバーする)
⑪ 促す(相手の話に便乗する、自分の気持ちで後押しする)
⑫ 導く・体験させる(共に行動する、自分が先頭に立つ)
⑬ 出番を創る(自らの行動で相手をやる気にさせる)
⑭ 提供する(リソースの配分、やる気にさせてから紹介する)
⑮ そばにいる(いつでもそばいる、どんな時でも相談に乗る)

4.メンタリングの実践へ

部下が問題をプラス受信するためには、上司が見本・信頼・支援の解決す段を姿勢で実践することです。鍵となるのは、「自分がどうあるか」です。見本にならずして信頼なし、信頼なくして支援なしです。
相手は自分の鏡であるからこそ、もし、他人の話を聞かないのであれば、自分が聞いていないからです。

問題が起きたら、「何のチャンスか」、「何を教えようとしているのか」、「自分が成長できることは何か」と考え始めることが、自己責任の考え方です。

・状況に合わせた手法:自分が今できること
・関係に合わせた手法:相手が求めること
・自分に合った手法:自分なりのコツをつかむ

この3つの手法を、お客様>職場>家族にて実践をできるかです。
最も自分が依存しやすい関係性の中で、尽くせるものは、全てに尽くせるのです。

究極のメンターの条件とは、すべての問題は自分を成長していくための大切な機会とすることです。問題は自分の生き方の問題です。
他人から尊敬される存在になるためには、自分が成長をし続けることでしかないのです。

5.これからのマネジメント

これまでは、「厳しく管理、教える、任せる、最後に信頼・委任をする」というのが形でした。メンタリングでは、「信頼、自分が見本、夢の共有、尽くす」を基礎として、依存をさせず、失敗を糧にするのが重要です。

メンターやメンティーは、会う回数や時間ではありません。
合わなくても、常にやる気であること。
つまり、その存在そのものが重要となるのです。

やる気がない人に出会うのは、チャンスであり、自分を見つめ直す良い機会ともなります。
存在価値は、相互支援を生み出すことであり、まずは自分が他人の力になることです。売り上げよりも、お客様の感動やスタッフの感動を生み出すのです。競争相手は常に、昨日の自分です。

夢を進めていくと、同業他社という存在も出てきます。
同業他社さえも、競争で得ていくことができます。

正解のマネジメントは、社会貢献と人を幸せにするためのマネジメントです。その本質は、最もシンプルであり、「自分のやったことは自分に返ってくる」です。



1冊をまとめて観て、改めて、気付かされることばかり。
周囲は自分の鏡であり、自己の成長無くして、解決はしないということを改めて胸に、日々、進んでいこうと思いました。

是非、ご興味のある方はご一読を!!

今日も学んだー!!!

ではでは、明日がワクワクするような最高の1日になりますように!!
acty home
講内 源太

医療・介護における患者体験を変えることで、一人ひとりにとって最良のサービス提供が行えるように、日々学び続けています。
『一社)PX研究会』に、是非、一度お立ち寄りください。

#ビジネス本
#まとめ
#マネジメント
#管理職
#メンタリング
#メンター

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?