「本当は君も私と同じタイプだよね」 困惑で僕は固まった。 自分の全てを見透かされたような気がした。 1 高校1年、4月。1年4組の連中は、隣のクラスで誰が一番可愛いか…
私は給食というものを初めて目にした時、その量の多さに開いた口が塞がらなかった。隙間なく敷き詰められた麦ご飯。お椀いっぱいの汁物。250mlの牛乳。おまけの一品煮物…
元気谷
2022年2月19日 04:22
「本当は君も私と同じタイプだよね」困惑で僕は固まった。自分の全てを見透かされたような気がした。1高校1年、4月。1年4組の連中は、隣のクラスで誰が一番可愛いかとか、宿題が億劫だとか、帰りにスタアバックスの新作を飲もうとか、初々しい制服姿に身を包みながら、がやがやと楽しそうに騒いでいる。皆んな、仲良くなろうと必死だな心の中で少し捻くれてみた。生来寡黙な僕はそのようなクラスの浮かれ
2022年1月21日 21:35
私は給食というものを初めて目にした時、その量の多さに開いた口が塞がらなかった。隙間なく敷き詰められた麦ご飯。お椀いっぱいの汁物。250mlの牛乳。おまけの一品煮物。給食の定番とも言える献立だったが、生来少食であった私の腹を十二分に満たす為には十分な量であった。無論、完食することなどできるはずはなく、当然の如く食べ切れなかった分を残した。その残飯が廃棄されることなど知る由もなくー 以来、私は完