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全国大会でのコンディショニング

コロナ過の現在ですが、2020年12月23日から高校バスケットボールの全国大会である、ウィンターカップが、12月31日からは高校サッカー選手権大会が開催される予定です。

全国大会は勝ち進むと1週間から10日前後宿泊施設に滞在することになり、高校生にとっては普段と違う環境のため、コンディションを崩してしまうことも少なくありません。

特に高校性はプロ選手と違って遠征先で長期間過ごす経験も少ないため、食事や睡眠が普段通りにできなかったり、メンタル的に安定しないこともあります。

私が全国高校サッカー選手権大会にトレーナーとして帯同した経験から実際にコンディショニングのためにやっていた事をご紹介します。

これから全国大会に臨む学生、チームの管理に関わる顧問の先生やチームトレーナーにとって一助となれば幸いです。


1.睡眠
普段と違う環境になることで、十分な睡眠がとれないことがあります。
できるだけ普段の環境に近づけるほうが理想のため、神経質な選手は普段使っている枕を持参することを推奨していました。
また、携帯電話は寝る1時間前に使用をやめるように声掛けをしていました。家族や友達に連絡をする選手も多く、それが精神的な安定につながるとも考えていたので、携帯電話を回収したりの強制的な対応はしませんでした。

2.食事
食事は事前に宿泊先のホテルスタッフとミーティングし、なるべく消化、収集の良い物を提供してもらえるようにしていました。特に生ものは禁止し、揚げ物は極力少なく調整していました。普段は問題なくとも大会中で緊張していると、消化が上手くいかない選手も多いため食事には注意が必要です。
また、朝食はシリアル系や菓子パンのような糖分の多いものは血糖値が急激に上昇してしまうため避けるように注意していました。

3.メンタルコントロール
高校生(特に3年生)は冬の全国大会が最後の大会になるため、緊張で睡眠が浅くなったり、不安な気持ちが続いてしまうことも多いです。周りの部屋に配慮しながら音楽をかけたり、アロマオイルをつかって音や匂いでリラックスできるように働きかけていました。また、私が帯同しているチームではケアルームが選手のたまり場のようになっていたため、とにかくざっくばらんにコミュニケーションをとっていました。また、背骨の真ん中にあたる胸椎には自律神経をコントロールする作用があるため、ケアの中で胸椎の動きをよくすることで副交感神経を優位になるように働きかけていました。

4.フィジカルコンディショニング
地方のチームの場合、大会は関東であるため移動が長くなります。選手によっては下肢の循環が悪くなるため、着圧タイツを使うことを選手ごとに指導していました。また、移動後の練習でも下肢の循環改善のためにロングジョグをアップで入れていました。
試合でも選手は緊張することで交感神経が優位になり、足がつりやすくなったり息があがりやすくなります。アップは普段通りにおこなうほうが良いと思っていますが、アップ以前に肋骨や胸椎の動かすことで、過剰な緊張を抑えることと、楽な呼吸を促していました。特に緊張すると深呼吸で息を吸うことを意識してしまいますが、息をしっかりと吐くことで初めて息を吸うスペースが肺に生まれるため、とにかくしっかりと息を吐くように指導していました。

5.コンディショニングシート
以上のような内容をコンディショニングシートを使って管理していました。選手によってトレーナーに相談できる選手と気をつかってできない選手がいるためコミュニケーションツールとしても使えますし体重の増減が過剰な場合には修正できるためコンディショニングシートでの管理はおすすめです。大会期間以外にも普段からコンディショニングシートで管理ができることが理想です。(強豪校では部員が100名を超えることもあるため、線引きが難しく私はできていませんでした…)


実際に使っていたコンディショニングシートがこちらです。


今日の目標や一日の振り返りは個人的に興味があったため、項目としていれていました。選手ごとに性格がでるため中々面白いですよ!!
興味のある人は是非使ってみて下さい。

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