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ロケットに乗せる荷物を知ろう

こんにちは、星空案内人のまいの(mai-no)です。

今回はロケットに乗せる荷物をご紹介します。
ロケットに乗せる荷物(宇宙船、搭乗員、探査機等)のことを「ペイロード(Payload)」といいますが、「ペイロード」と呼ぶのはロケットの荷物になっている時のみを指します。
無事に目的地(宇宙空間)に辿り着くとロケットとしての目的・役目は終了するので、ペイロードではなく「△△宇宙船」「火星探査機◯◯」と具体的な名前で呼ばれるようになります。
宇宙を飛ぶもの総称を「宇宙機(Spacecraft)」といい、主に下記4種類があります。

宇宙を漂う小さな船
宇宙機のうち、人が乗るものを「宇宙船(Space Ship)」といいます。ロケットで宇宙空間までお届けされると、写真のような超小型宇宙船が登場します。この小さな宇宙船で、人は月や宇宙ステーションに向かい、地球に戻って来ます。

人が乗るのは「搭乗カプセル」部分で、宇宙から帰ってくる際もここに乗っています。
帰還時は、宇宙船で地球に向かいつつ、ロケットのように少しずつ本体を切り離していきます。最終的に搭乗カプセルだけになり大気圏に再突入、高度8~10㎞でパラシュートが開き着水します。

宇宙ステーションへの無人配達屋
宇宙ステーションへ物資や機材を運ぶ宇宙機を「宇宙ステーション補給船(Cargo spacecraft)」といいます。上記の宇宙船は有人でしたが、こちらは無人のお荷物定期便。重たい生活用品をネットで定期購入するのと似たようなイメージですね。

人がつくった星
こちらが一番馴染みのある宇宙機ではないでしょうか。ここで人工衛星って何だろう?という方に改めてご説明すると、惑星のまわりを回っている天体(地球でいう月、木星でいうガリレオ衛星)のことを「衛星」といい、衛星を人工的につくったものを「人工衛星(Artificial Satellite)」といいます。

地球外の調査隊
火星や月、小惑星を探査する宇宙機を「探査機(Space Probe)」といいます。

少し複雑なのですが、探査が目的であっても地球のまわりを回っているもの(地球周回軌道上)であれば「人工衛星」となります。
月のことを探査していても地球の周りを回っているのであれば「人工衛星(Satellite)」
月のことを探査していて、月の周りを回っているのであれば「オービター(Orbiter)」となります。

どうやって地球に帰ってくるの?
上記は全て地球から打ち上げられていますが、宇宙空間に到達したものが元の形のまま地球に帰ってくることはほとんどありません。使用できなくなってしまったものは、宇宙空間やその惑星に投棄、または大気圏に再突入させて燃やします。
現在も運用終了した探査機が火星や月に残されたままなのです。いつか地球に還ってくることができると、環境に優しいですし、宇宙機も嬉しいですね。


文:まいの(mai-no)星空案内人千葉県出身。本職を星空案内にしたい、明るさと元気が取り柄の看護師。宇宙や星も大好きだけれど、食べ物・音楽鑑賞・書道も大好きです。

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