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【提案書】「商品」を売るんじゃない、「物語」を売れ!

商売において、自社の商品を売ろうとするのではなく、その商品によって得られる成果までの物語を売る、という話

最近導入した「提案書」の反響がすこぶるいい。

大企業にお勤めの方ならプレゼンや見積書には「提案書」を添付するのは当然かもしれないが、零細企業のしかも建設業でわざわざ添付するケースはレアだと思っている。



ただ、よく考えると高額なサービスや製品を検討するにあたり、見積書やカタログなどだけで判断するのは材料不足なのだ。

わたしもそうだったが、こちらで差し出せる資料を一方的に送り、「あとはどうぞご検討ください」というスタイルでは、表面的なデザインやスペック、価格だけで考える羽目になり浅い部分で判断せざるを得なくなる。

よって、失注する理由が「好きなデザインがなかった」「機能性に不安があった」「予算オーバーだった」というもので話が終わってしまう。



これらの理由だって、ホンネかどうかも定かではない。なぜなら乏しい判断材料で考えねばならないのだ。浅い表面的な考えでしかない可能性が高い。

そうさせてしまった責任は当然のことながら提供者である会社の方にある。出せる資料を出すだけで、それによってお客様が得られる未来を1ミリも語っていないのだ。



それはタイトルと帯だけで本を購入するように迫るようなものだ。それが秀逸なものならまだしも、せめて「要約」くらいは読んでもらって判断をゆだねてもいいと思わないだろうか?

その「要約」が「提案書」である。

お客様は商品(サービス・製品)に興味は示している。だが、その興味を自身で明確にまとめられているひとはごくわずかであるゆえ、提案書ではその商品を購入することで起こる物語を示して差し上げる必要があるのだ。



大げさに言えば、物語自体が売り物で、商品はその物語に登場するひとつの要素に過ぎない。

お客様が解消したい問題を起点に、「どんな問題を」「どうやって」「どのくらいのコストで」「どれくらい素晴らしい成果で」という着地を想像していただく必要がある。



それには見積書やカタログなどの無機質な情報では言葉が足りない。そこで提案書なるもので、欲求の着地まで伴走するイメージだ。

特別な文章力は必要ない。お客様の解消したい問題を改めて文字に起こし、その問題に対して自社の何を使い、その商品によって何が起こるかを書き示すだけで秀逸な言い回しやキャッチコピーなどはなくてもいい。



ようは「あなたのことをちゃんと考えてますよ」という雰囲気が伝わればいいのだ。そのひと手間が会社の売上げを左右する、と言っても「めんどくさい」が勝るだろうか?

お客様の心理を正しく誘導することで、真のニーズは満たされる


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