石山剛

住宅用ガラス・サッシを扱う(株)イシヤマ代表。同じ境遇の零細企業経営者へ向けて日々の気…

石山剛

住宅用ガラス・サッシを扱う(株)イシヤマ代表。同じ境遇の零細企業経営者へ向けて日々の気づきをつらつらと書いてます。

最近の記事

【ズレをなくす】ニーズを知るには妄想するよりヒアリング

昨日の帰りに実家に立ち寄った。 届け物をするのが目的であったが、コロナ前から腰の圧迫骨折を患っている母の様子を見に行くためでもある。 実家はわたしの自宅から車で5分ほどの距離であるが、最近仕事や所用で忙しかったこともあり、1ヶ月ぶりの訪問となってしまっていた。 週3程度で会社に顔を出す父から何となく様子は聞いていたが、実際に会ってみると聞いていた話とは少し様子が違っていた。 父からは概ね良好と聞いていたのだが、母の口からは様々な生活の不都合が漏れた。 それらを想定し

    • 【フロントエンド】商売の設計を誤ると“地獄”がまっている

      先日ある業者の方から受けた相談について、「目が回るくらい忙しい、でもまったく儲からないんです」というケースがあった。 わたしはコンサルタントではないので、わかる範囲で話を聞いていたのだが、どうやら集客において自らの首を絞めるような方法を取っているようなのだ。 新規顧客の獲得を容易にするとして、その業種のサービスによる最低価格のカテゴリーを前面に宣伝する、というもの。 いわゆるフロントエンド商品というものだが、これをなんの計画もなく実施すると自爆するというのはわたしも経験

      • 【リソース拡充】建設業のマッチングサイトは有効か?

        このnoteでも度々書いているが人手不足が深刻である。 そんな事態に反比例するように仕事量は増えている感覚なのだが、そうなるとどんな職種であろうと人材確保は命題といえよう。 そこで最近改めて検討しているのが「マッチングサイト」である。 恋愛系出会いサイトが一般的だが、今回の話はビジネス系。 ビジネス系だとオンラインで完結する業種のマッチングサイトは「ランサーズ」や「クラウドワークス」などが有名だ。 だが、建設業はというと「助太刀」がかなり認知度を上げてきているが、実

        • 【ご法度】業界のタブーをやぶった男

          「石山さん、この度独立することになりました!でかい仕事を沢山まわせそうなので今後ともよろしくお願いいたします!」 先日ある方からいただいた電話の内容だが、この後彼は以前いた会社(弊社の取引先)の悪口を10分ほど吐き出して電話を切った。 この手の独立話や転職話は度々あるのだが、いい辞めな方ではない場合も多く、彼の場合はその最たるケースだった。 口のうまい彼はまわり業者をそそのかし、引き抜いたかと思えば以前いた会社の顧客にも好条件を提示して一部奪ってしまった。 口車にのせ

        【ズレをなくす】ニーズを知るには妄想するよりヒアリング

          【防犯】ニュースの影響力、窓からの侵入を防ぐコスト

          先日のショッキングなニュースにより、問い合わせが増えている。 窓ガラスを割り、複数人で侵入して強盗を犯した事件であるが、現場が比較的付近だったこともあり、先週から依頼が多く寄せられているのだ。 窓のガラス・サッシを扱っている商売ゆえ、度々防犯がらみの案件がある。実際に空き巣に入られたあとの現場にも幾度となく立ち会ったこともあることから、正直入りやすいと感じてしまう家も多々あった。 だが、今回の事件はいわゆる“泥棒”という空き巣狙いとはわけが違う。留守の間に金品を盗られる

          【防犯】ニュースの影響力、窓からの侵入を防ぐコスト

          【出張】オフライン作業の限界とは?

          昨日は少々ゆるめの現場であった。 午前中を使い、とある現場での対象物の検証を、わたしと仕入先担当者、職人の3人で行っていた。 作業が落ち着き、検証も想定外に簡単なものだったことから、片付けをしながら世間話がはじまった。 その中でわたしが先日相談された案件の内容を話し始めたことがきっかけで、「リアルな作業でどこまで遠方まで行けるだろうか?」という話に展開した。 わたしが相談された案件先はズバリ「沖縄」である。 とある元請業者からの話であるが、港区界隈の経営者が集まって

          【出張】オフライン作業の限界とは?

          【新業態】他業界の感覚はデフォになるか?

          年間を通して様々な分野の方からお仕事をいただく。 そのほとんどは想定内のいわゆる“建設業”という大枠で同業の方々なのだが、時々新しい分野の方からの依頼に感覚を疑うこともしばしば。 先日の工事に関しては、内容こそ弊社の得意分野であったが、その商売の仕組みとやらがわたしたちの常識とズレていたため、少々困惑したのだった。 九州に本社があるその会社は、ITを使った防犯システムを普及することを目的としている。 詳しくはわからないが、全国にシステムを広げることで、その保守や管理費

          【新業態】他業界の感覚はデフォになるか?

          【海外遠征】「知識」と「実践」のギャップを思い知れ

          今日は午後から成田空港までドライブする。 片道約2時間強といったところか、自宅付近から高速バスも出ているのだが、中3の長男を修学旅行の集合場所まで送ることを予定している。 今日からの1週間、数人のグループではあるがオーストラリアの受け入れ先でファームステイする。 長男はあまり積極的なタイプではないし、コミュニケーションに長けている方でもない。 だが、一応英検準2級を保持していることが唯一の彼の支えであり、しゃべれないかもしれないが、単語や英文といった知識は情報として頭

          【海外遠征】「知識」と「実践」のギャップを思い知れ

          【気をつけろ】ブラックな環境で形成される人間の特徴

          先日とある会社の担当者から電話があった。 電話が鳴ったのは夜の10時過ぎ。「遅くにすみません」の一言もなく一方的に要件を伝えられた。 この時点でわたしのテンションは下がり、一方で案件のリスクを察知するアンテナ感度は上がった。 「明日の朝一現場に来れますか?」 これを無茶ブリと本人が感じているかどうかはわからないが、切羽詰まった段階でこちらにパスをしようとしている証拠。おそらく現場に行ったところで問題を解決する方向性も定まらないだろう。 「後日で結構なので、もう少し具

          【気をつけろ】ブラックな環境で形成される人間の特徴

          【リソース強化】セカンドキャリアによる「縁」もアリ

          昨日に続き人材の話である。 昨日の日中にある問い合わせがあった。 なんでも近所に近い業種として店舗を開いた方が挨拶に伺いたいということであった。 夕方遅くに時間を設けて来社してもらったのだが、内容が興味深く、ついつい1時間ほど話し込んでしまった。 “近い業種”とは網戸のことで、そこは網戸を中心に小さなリフォームを請負うフランチャイズチェーン。 チェーン名は聞いたことがあったが、全国展開しているとは、そこそこ成功してるフランチャイズチェーンみたいだ。 挨拶の内容は簡

          【リソース強化】セカンドキャリアによる「縁」もアリ

          【そんなんアリ?】アンテナを立てていればチャンスは転がり込んでくる

          昨日の現場でのこと。 長い付き合いの提携業者の面々に知らない若い顔を確認した。 社長にたずねてみると予想外の物語を話してくれた。 「先月からウチに入社した新人だよ、気合いだけは入ってるから」と笑っていたが、入社にいたる経緯はこんな感じだった。 1ヵ月前にとある現場で社長が車を停めようとしていたところ、若者のバイクとぶつかりそうになり、ケンカを売られたそう。 社長は50代後半だが、みるからにむかしはヤンチャだったとわかる風貌。 自分よりだいぶ年下の若者にケンカを売ら

          【そんなんアリ?】アンテナを立てていればチャンスは転がり込んでくる

          【覚悟】事業承継は気力も体力必要、だから1日でも若い方がいい

          先日、提携先の社長が亡くなった。商売自体はご子息の方が引き継ぐことになるようだが、その年齢が少し心配だ。 50代前半、しかも先代が亡くなることでバトンを渡されるという、よくある話といえばそうなのだが、わたしは経験上、事業継承は先代が元気なうちに引き継ぐのが必須と考えている。 わたしの場合、先輩経営者から再三にわたり「親父が元気なうちに会社を継いでおけ」と口酸っぱく言われていたこともあり、30代半ばで引き継いだ。 父はまだ元気だったが、それでも引き継がれた商売のフタをあけ

          【覚悟】事業承継は気力も体力必要、だから1日でも若い方がいい

          【高齢化】この先10年が正念場かもしれない

          先日、とある現場で「作業届」なる資料の提出を求められた。 出入りするわたし、作業員の詳細を名簿にして提出するのだが、提携している外注先にもお願いしたところ、全作業員の名簿が送られてきた。 その名簿をながめて危機感を強くしたのだが、年齢の欄に記された作業員は若くて40代、例外的に20代が1人いたが、あとは60代と70代が2割程度。 一番のボリュームゾーンの平均が50代とあって、少し驚いたとともに、やはり人材の確保は今後の最重要テーマとなる確信したのだ。 現場作業員は体を

          【高齢化】この先10年が正念場かもしれない

          【これも仕事のうち】「お断りフォーマット」を用意しておく

          商売をしていると一定数のお断りをしなければならないケースがある。 それはそもそも非対象のお客様の場合もあるし、なんとなくこちらのアンテナで危険を察知する場合もある。 いずれにせよ、素直に来る仕事をすべて受ける必要はないし、自社を守るためにも取捨選択はした方がいい。 先日も休日に問い合わせのメールが入り、スマホで一応内容を確認したところ、内容がそもそも弊社では受け付けていないものだった。 メールの文面がかなり一方的だったこともあり、お断りさせていただいた。 まず、対象

          【これも仕事のうち】「お断りフォーマット」を用意しておく

          【どうなる?】北里柴三郎より野口英世が欲しい

          わたしの仕事におけるルーティンのひとつに、千円札を多めに両替しておく、というものがある。 財布には多いときで千円札が30枚以上収納されており、使用している長財布は一見“昭和の大スター”ばりにパンパンなのだ。 これには理由がある。 仕事上ほぼ毎日現場から現場を車で飛び回っており、その都度停めるコインパーキングには現金しか対応していない機種に出くわすことが少なくないからだ。 以前はあまり意識はしていなかったが、現金オンリーの機種で、まわりにコンビニなどの両替ができるような

          【どうなる?】北里柴三郎より野口英世が欲しい

          【頭の切り替え】非コントロール領域よりコントロール領域を見よ!

          「時間がないからこっそり自宅で休日に仕事をした」 働き方改革や生産性向上などがうたわれている中でよく聞く話。 これでは表向きでは労働時間は短いですよ、としているが、結局のところ何ら変わっていないように感じる。 皆等しくキャパオーバーなのか、わたしのまわりもタスクの進み具合がやや遅くなっているようにも思う。 それゆえ人に振った仕事を待つ、という謎の時間が生まれがちであるが、いつ返ってくるかわからない返答をイライラしながら待つのはムダだ。 そんな時にストレス解消とかリフ

          【頭の切り替え】非コントロール領域よりコントロール領域を見よ!