ヒモ・カミザ

毎朝20分の散歩ができる余裕のある生活を目指してクリエイティブな仕事をしていきたい(今…

ヒモ・カミザ

毎朝20分の散歩ができる余裕のある生活を目指してクリエイティブな仕事をしていきたい(今の仕事辞めたい)アンビエントで実験的な音楽が好き。服はコムデギャルソンを好む。Twitter:@gakcons21

最近の記事

ニートになる才能も無い

 ニートになる才能もない。  こういうのって所謂人生の成功者が語ることだと思うんです。僕は何者でもなく何も成し遂げていないんですが語るだけ語らせてください。 オチもまとまりも無いです。  僕は昔から劣等感を抱えながら生きてきたんです。というか今もそうです。どうせ抱えるなら夢や希望を抱えたい。でも僕、夢や希望って言葉あんまり好きじゃないんですよね。安っぽいというか綺麗事というか、なんで好きじゃないの?って聞かれても具体的には答えられないけど、それに、僕がそんなものに

    • レディオヘッドradiohead RADIOHEAD

      レディオヘッドradioheadRADIOHEAD  RADIOHEADのSUMMER SONIC 2016公演が配信されていていましたね。 あの時僕も現地にいたんです。 人生で最高で最短の2時間でした。  RADIOHEADに出会ったのは確か高校1年の冬。 冬休みが始まると、年末の高揚感にのせられ映画でも見ようとTSUTAY A に行った時の事。 何枚かの映画を持ってレジへ向かう途中レンタル落ちCDのワゴンセールで見つけたのが「KID A」 で〝RADIOHEAD〟と

      • それっぽい何かの羅列

        それっぽい何かの羅列  表面がこんがりと焼けた食パンに多めのバターを乗せ再びトースターに入れる。バターは赤く照らされすぐに艶が出て溶け始める。私はその様子を眺めるのが好きだ。別に深い理由は無い。ただ冷蔵庫で固まっていたバターが丸みを帯びて溶けていく姿を見るとなぜか私の心の角も取れて行くような気がする。気がするだけだけど。 チンッとタイマーが鳴り食パンを取り出してバターナイフでバターを広げる。バターの中心はまだ固いが焼けた食パンの上を走らせればすぐに形を無くして食パンに吸収さ

        • 100日後に死ぬワニについて僕が思ったこと

          100日後に死ぬワニについて僕が思ったこと  100日後に死ぬワニの存在を知ったのは90日目ぐらいのことだった。 100日後に死ぬワニのタイトルを目にした時どんな内容だろうと一瞬考えた。 「死のカウントダウンを前にワニはどう死を回避するのか試行錯誤するSFチックな話」 「死のカウントダウンを前にワニはどう死と向き合い、死についての見解を100日目に述べながら息絶える哲学的な話」 僕が瞬時に想像した内容は上記2つだった。 両方、ワニは自分の死を悟っている

        ニートになる才能も無い

          僕が服を買う時は芸術作品を買う感覚に近い。

          僕が服を買う時は芸術作品を買う感覚に近い。  好きな音楽家、小説家、美術家、映画監督などがいるのと同じように僕には好きなファッションブランドがある。  服は着る以外の用途が無いと思われがちだが、僕は着るよりも眺めている時間の方が長いかもしれない。  シルエットや縫製、生地など細部までこだわった服は眺めているだけで様々な感情が溢れ、インスピレーションが湧いてくる。    僕にとって服は着るものであり、音楽や美術のような創造性を感じ、さらに小説や映画のような物語、歴史

          僕が服を買う時は芸術作品を買う感覚に近い。

          【創作】沈まぬコーヒー③完

          【創作】沈まぬコーヒー③完  集落を出てからの生活は順風満帆で誠之さんは私の妊娠により諦めていた大学進学を決め、哲学や宗教について学び始めた。  私は誠之さんが建設会社で勤めている間に貯めたお金を少しでも減らさないようにと近所の飲食店でパートとして働いて、初めて社会人として世に出る事に良い刺激を感じている。 誠弥は学校が楽しいのか帰ってくると、友達となにして遊んだとか、算数の授業で何問答えられた等々嬉しそうに話してくるようになり、私も安心した。  もちろん良い事ばかりではな

          【創作】沈まぬコーヒー③完

          【創作】沈まぬコーヒー②

          【創作】沈まぬコーヒー②  私の妊娠が発覚した翌年の2月、一年で一番寒い日に息子が生まれた。 名前は誠之さんの誠と私の名前、弥生の弥を取って誠弥(せいや)と名付けた。 子育ては大変だけど、誠之さんも私と同じように子育てに関わってくれたし、誠弥も大人しく手のかからない子だったため初めての子育ても順調に進んでいた。  誠弥が生まれ6年が経った年のこと。 誠弥も小学生に入学し、誠之さんは職場で管理職の立場になり収入も安定してそろそろ家を建てようかと計画してる時だった。 その年の夏

          【創作】沈まぬコーヒー②

          【創作】沈まぬコーヒー①

          【創作】沈まぬコーヒー①  あのダムが建設されてからもう30数年になるだろうか、私の実家はダムの底にある。 ダムの開発が始まったのは私がまだ中学生だった頃、当時はダムの重要性なんて分からずに過激な反対運動に参加したり建設中の作業員の邪魔をして怒鳴られた事もあった。だけど大人になって分かるダムの重要性。  でも私が言いたいのはそんなことではなくて、ダムの底に沈んでいるあの場所には私と誠之さんとの思い出がまだ存在している。  ダムの建設反対運動に一緒に参加していた誠之さん。

          【創作】沈まぬコーヒー①

          「夫のちんぽが入らない」を読んでみて

          ‪ こだまさんの「夫のちんぽが入らない」読み終わりました。‬ ‪正直読んでてしんどかったですけど、ページをめくる手が止まらなかったです。‬  タイトルがタイトルだけにどんな話しなんだろうと前々から気になっていたけど、このタイミングでやっと読むことができた。僕が予想していた内容とは全く違って、もっと深く近い場所での話しだった。 文字通りセックスができない主人公なんだけど、ちゃんと悩んで、悩んだ延長線上での軽率な行為もあり、でも結局その軽率な行為も無駄ではなく、遠回りでも夫婦

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          現代社会において僕が息苦しさを感じる理由

          現代社会において僕が息苦しさを感じる理由  僕が生きているこの時代、凄く息苦しくて生き辛さを感じている。  理由を考えてみると幾つかの要因が考えられる。 一つは協調性、同調性の本来の意味の混同と強要である。 学生時代、いや、就学前から既に始まっている同調性至上主義教育。 直接指導される訳ではないが、周りの合わせる事、人と違う事はしない、列からはみ出さない。等が重要とされる教育を無意識に受けて育ってしまった。 教育者側も、協調性と同調性の違いを言葉では理解していながら、指導

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          危機感を感じている事。

          危機感を感じている事。  最近危機感を感じている事は、音楽、漫画、服、映画、小説、アイドル…等々 それらのカルチャーを「好きになる」という事を僕自身あえて避けている気がする。 それは本意ではないと信じたいのだが、ここに来て意識してしまった。意識しないように無意識に意識していたのに、ついに無意識の意識が形になりはじめた。 その形というのは、なにかを「好きになる」と色々面倒臭いという思いの事で(こんなこと言いたくない) 例えば、新たに好きな音楽が発掘できたとすると、まず、それ

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          会田誠を目当てに買った文學界

          会田誠を目当てに買った文學界  会田誠の「青春と変態」を初めて読んだのはいつだっただろう。 この小説、内容も然る事ながら、異様に惹きつけられる文章には驚いた。 トイレ覗きというアブノーマルなテーマを青春と混ぜ合わせ低俗でありながら高尚に、それでいてコミカルに。 と書いてみるとグチャグチャな小説じゃないかと思われるかもしれないけど、グチャグチャになっていないのが会田誠の凄いところ。 僕は一冊で会田誠という人の虜になった。 会田誠は他に小説を出しているのか調べてまた驚く。 文

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          音楽への触れ方③

          音楽への触れ方③  バンド初期はギターを歪ませてハードロックやガレージ路線のバンドを目指していたけど、そのためにはボーカルが必要で、でも3人共知り合いや友達が殆どいなかったからボーカル探しは難航し苦肉の策として、楽器屋、スタジオのバンドメンバー募集の掲示板に貼り紙をしたり、ネットの掲示板に投稿したりした。 何人か一緒に練習するも全然しっくりこなくて、結局現状はインストバンドとして活動していこうと方針が決まったところで問題が発生する。 ギターのRの仕事が忙しくなり3人揃っての

          音楽への触れ方③

          音楽への触れ方②

          音楽への触れ方②  気持ちの良い音楽の感触を知った僕が、自らその快感を生み出したくなるのは必然で、小学生の頃から貯めていたお年玉貯金を切り崩してエレキベースを購入した高校1年生の冬。    初めて購入したベースは初心者セットのベース本体、アンプ、シールド、ソフトケースが付属している安いものだったけど、それでもアンプにシールドを挿して弦を弾いて初めて音を出した時は感動で武者震いしたのを覚えている。 最初は指が全然思い通りに動かないし、力の入れどころが分からず無駄に力んで指先

          音楽への触れ方②

          音楽への触れ方 ①

          音楽への触れ方。①  小学生の頃は音楽が嫌いで、というより音楽の授業が嫌いで、リコーダーも鍵盤ハーモニカも弾けなかったし楽譜も読めなかったから(楽譜は今も読めないけど)演奏テストの時はブラジル人の友達とサボりがてら教室で雑巾を丸めてサッカーをしていた。 合唱コンクールではずっと口パクをしていて、そのことが担任の先生にバレて怒られた事もあった。 テレビの音楽番組もつまらなくてすぐにチャンネルを変え、ラジオを聞いていても途中で挟む音楽はいらないと思っていた。  そんな僕が今で

          音楽への触れ方 ①

          寝室の大きな本棚

          寝室の大きな本棚  僕が子供の頃の話。  両親の寝室には壁一面と言っても過言ではないほど、大きい本棚があって純文学やSFの小説から、動物や昆虫の図鑑、有名画家の画集、医学書、誰だか分からないヌード写真集。中には洋モノの無修正の写真集もあって、ブロンドヘアの女性が自分で性器を広げながらマッチョ男のハリの無い巨根を咥えていたり、膣に挿入したりしている写真には衝撃を受けた。 でも、僕はまだセックスの存在を知らなかったし、ちんこを舐めているなんて汚いだけだと思ってその写真集は

          寝室の大きな本棚