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認める・認められる体験


こんにちは!
今回は、ガイア自然学校の代表、成田裕(なりたゆたか)によるコラムです。


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10月の海、タコを探しに行きました。

もう、水温も低く海に入るのはつらい時期だったのですが、タコ探しに夢中な子どもたちとリーダーはじゃぶじゃぶ海に入って行きました。

タコはハンターレベルが高く、なかなか見つかりません。あきた子どもたちはすでに違うあそびを発見してあそび始めます。

4人ぐらいの子どもたちが、リーダーのロニーとひたすら藻を投げ合っていました。ロニーが投げて子どもたちが打つ、子どもたちが投げてロニーが受ける…。寒い海の中、たぶん3時間以上同じ遊びを繰り返していました。

その時の子どもたちは、本当にいい笑顔で夢中になってあそんでいました。

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11月の川、岩石を探していた時、いつも無口なリリが、無言で穴を掘りはじめました。近くにいたリーダーのボッセははじめ、「なんで掘るんだろう?」と思いましたが、リリがひたすら掘るので、一緒になって夢中で掘り続けました。

その後、なぜだかリリとボッセはすごく仲良くなってリリはボッセにたくさん話ししてくれるようになっていました。

こんな子どもたちとリーダーとの関わりが、ガイアにはいつも発生しています。


人と人との関わりには、言葉に頼らないコミュニケーションもたくさん存在しています。

特に、子どもたちが他人と信頼関係を築くためには言葉はじゃまなくらい。
むしろ「あそび」の介在がとても重要です。

意味はないけれど、夢中になること、そのことに無条件でつきあってくれる相手がいること。

そんな行動で少しずつ相手を信頼し、気持ちを伝え合うようになっていきます。

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これが「認める」「認められる」体験です。

無条件で認められる体験は、子どもたちが大人になるまでに必要な自己肯定感を築くための大切な体験です。

ガイア自然学校が子どもたちに教えているのは、実はこんなことくらいです。

(「ガイア通信」バックナンバーより再掲載)

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大人から見ると、「この遊びの何が楽しいんだろう?」と子どもに思うことがあります。

例えば、地面にチョークでひたすら丸を描いてつなげていく遊び。これは、中の人が現役Gリーダーだった時、ガイアの学童に通っていた子がやっていました。

最初は、手持ち無沙汰で適当に何か描いていたのかもしれません。私がその子のもとに来た時には、たくさんの丸が連なっていました。

「たくさん描いたね~」とか言いながら、私も遊びに混ざることに。

しばらく描き続けてちょっと飽きてきた私は、その子と一緒に描いてきた丸で、何となくけんけんぱをやってみました。

すると、その子も一緒にけんけんぱを始め、表情が明るくなりました。

その後、その子は描き続けていた丸にけんけんぱコースをつなげました。丸の大きさを変えたり、ドラえもんを描いて「ここは踏んじゃダメ」ゾーンを作ったりと、楽しみながら工夫を凝らしていきました。

途中で、私たちの遊びを見て興味をもった子が参加し、とても長いけんけんぱコースが完成しました。足が疲れるまでみんなでけんけんぱをし、お迎えに来たお母さんに「ここのドラえもんはぼくが描いたんだ! みんなでつくったんだ」と楽しそうに話しながら、帰っていきました。


この遊びに深い意味はありません。「やりたいからやった」という動機もありますが、「それ楽しそう!」と心がうごいて始まった遊びです。

子どもたちだけで自由に遊ぶことも大切です。でも、共に楽しみ共感してくれる大人がいると、きっと「やりたいと思ったことをやってよかった!」と満足することもあるでしょう。

どんなに小さなことでも、やりたいことをやる。大人は一緒にいる。

その積み重ねが、子どもの主体性や、自己肯定感につながるのではないでしょうか。


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