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知らない言葉 【大西一郎『ある視点』第28回】

横浜市鶴見区・ファンタジーサウナ&スパおふろの国のリラクゼーションコーナー「ケアケア」店長・大西一郎がカウンターの中から繰り広げる視座の世界。

私は毎月、第一日曜日の午後9時から、おふろの国のリラクゼーションコーナー「ケアケア」の前で、30分程の歌謡ショーを行っている。自分の持ち歌を歌うことも、他人の歌を歌うこともある。喋ってばかりであまり歌わない時もある。それはその日の気分次第だ。

この日はこの歌を歌う、ということに対して、いつもなにか理由を作る。それはこじつけだったり、つまらないダジャレだったりする。何か抽選会が行われている時には、「皆さんに良い景品が当たるように、わたし祈ってます。」とか言って、「わたし祈ってます」という歌を歌う。チャリティーで募金を集めている時には、募金箱を持って、「お金をちょうだい」という歌を歌う。

今年の一月の第一日曜日は元旦だった。年の瀬、そのことに気付いたお客様達が、「大西一郎は元旦に歌謡ショーをやるのか。」と疑問を持ち始めた。私自身も迷った。なぜならこの歌謡ショーは、私の本業のリラクゼーションの営業中、その時間だけ私の予約を止めて開催するからだ。

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