42. ヒトの脳
男女には、体つきやホルモンの違いがありますが「脳の男女差はほぼないといってよい。以前は、右脳と左脳をつなぐ神経繊維の束である脳梁の一部に違いがあるといわれていたが、近年、差がないことが明らかになった」ことが脳科学で示されています。
脳の構造に違いがあるのではなく、脳内で情報を処理する様子に男女の違いがあるという実験結果があります。
しかし、これは22歳までの実験結果です。
統計による男女差があるにせよ、個人個人、考え方は違い、年齢とともに、また環境に応じて、物の見方や捉え方は変化します。
思考や行動を司る脳のネットワークは、神経細胞の繋がり(=シナプス)によってでき、実際、
シナプスは、経験や知識という刺激によって繋がり、あるいは途切れ、変化していくことが解っています。
脳の各分野の働きに違いがあり、ある一部の機能に損傷ができた時に他の部分が補うように機能することもあります。
個人個人、脳の大きさや形は違い、個人差のあるヒトの脳の仕組みは複雑で、全てが解明されているわけではありません。
脳のネットワークに男女差があるのは、男性ホルモンと女性ホルモンが関わっている、とされていますが、
しかしながら、ヒトでは実験できず、解明されていないことが数多くあるのです。
解明されていないということは、決めつけることができない可能性を秘めている、ことでもあり、全てのことは解明されず謎のままであってほしいと個人的に思います。
いずれにせよ、病気治療のためには解明された方が良いことはありますが、"個人差のない"、"明確な"、「倫理」の基準が、科学実験において必要であることは言うまでもありません。
→【余談】解明されない「大自然」のしくみと解明されるべき「自然」のしくみ
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