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子ども達とただ散歩したオチの無い話

ママ友から「天気がいいので散歩しませんか」と連絡がきた

これは凄いことだ

何が凄いかって私の住んでいるここ最果ての地は天気の良い日が無い

一年の中で3492862日は曇っているか雪が降っている。

朝の9時半に散歩の約束をした
これは別に早くないスケジュール
全く朝早くない

子どものスケジュールに合わせるので起きるのは早いしお昼ご飯は絶対お昼に食べるし
午後はうちの2歳の娘が寝るから
午前しかない 

30分だけ外にいるなんて子どもからしたらまだ長靴も半分履いてないくらいだ

前日に30分だけ公園に行った私は2歳の娘に「帰らない!」と大泣きされて釣られたばかりの魚を担ぐように横に持って帰ってきた
娘を横持ちすると娘が履いていた長靴が落ちるので息子に持ってもらって活きが良い魚を落とさないように汗だくになりながら帰った

それを踏まえると散歩のスケジュールは9時半で合ってます

めちゃくちゃ正しい

約束の9時半に行くともう遊んでた
9時半でもちょっと遅かったらしい

そこから散歩をすると息子たちは道の横にある坂を登り10m先を歩く。いや走ってる。
まだ小さい子どもだからあんまり先を行くのは危なく「ちょっと先に行きすぎてるよ〜〜!戻って〜!!」と叫ぶとこっちに走ってきて私たちの元に来るとまた前に向かって走っていく

それを繰り返すので私の3倍くらいの距離を歩いたり走ったりしてると思う

「葉っぱがあるよ」と友達がいえば全員でしゃがんで観察し「鳥が飛んでる」と私が言えばみんなで空を見る

排水溝に流れてる水をじっと見つめ話し掛ける。ペニーワイズがいても「えらいとこ来ちゃった」と思うくらい人がいない町

めちゃくちゃ平和

しばらく行くと日曜日の昼しか営業していないうどん屋さんや、何屋さんかわかんない赤い小屋があるところに出た

「この赤い小屋なんなんだろ」

「家ではないよね。小さいし。店?雑貨屋?」

「看板出てるけど読めないね」

「検索しても出てこない」

「出てこないってヤバいよね」

なんて話してると横からおじさんが出てきた

今回の散歩の第一村人発見だ

「こんにちはー」と言われた

田舎はすぐ挨拶する

「この辺に住んでるんですか?」と個人情報を聞いてくる。田舎だから。

「へぁ〜そーですねーここの赤い小屋ってなんだか知ってますか」と聞くと「タロット占い」と言われた

こんな最果ての地でタロット占い!!

ここに住んでることが爆裂大凶と出るでしょう!もっと人がいる所に住め!!!なんて言われるのかな

その話をしている間、息子も息子の友達もそのおじさんの仕草の真似をしている
片足のつま先を上げ手をアゴに添えてる
とてもシュールな光景
マイペースな娘は石ころの中で特別な石を探してる

少し歩くとまた家から人が出てきた

「子どもの声がするから何かと思った」と言われてしまった

子どもが歩いてるだけで家から出てくる人がいる町

「この近くの保育園で〜 今春休みで〜 天気が良いので〜」とまた説明する

「あれまぁ」と言われてしまう

子ども達はフルネームと年齢を言う個人情報ダダ漏れの挨拶をする

娘は石選びもそろそろ飽きてきて「抱っこ!」と言う

抱っこしたまま友達の家まで歩くと美人なお姉さんが歩いてきた
息子の友達はまた個人情報ダダ漏れの自己紹介をした後お姉さんについて行ってしまった

美人は貴重な存在だからすぐついて行く


家の直前、私は娘を抱っこしてる腕がちぎれてしまった。もう限界だ

早く家に入らせてもらいたい…と思うと息子がグランドを発見し走って行ってしまった
そのままグランドを爆走してる
グランドのトラックを一周してる
今までも走ってたのにまた走ってる…
そんなに広くないグランドだけど子どもがそんなに走れるだろうか

走ってる息子を見て息子の友達も走る

走ってる息子を見て息子の友達も走るのを見て娘も走る

私はなぜかカイジを思い出した
そんなシーンは無いのにそんなに走らされて…と思うと心が締め付けられた

「暑い」と言って上着を脱ごうとする子ども達だが決して暑くはない
春の北海道は上着がないと凍死する
「風邪を引くから頑張って」と励まして友達家まで歩いた

帰ってから携帯を見ると2時間歩いていた
歩数は6007歩
半分以上は坂道だった

息子達は小さい体で何歩歩いてんだ?
しかも長靴で 

娘は 息子にはちょっと大きいからまだあんまり履かない長靴 を履いてるのによく走ったなと思う
普段靴より3センチは大きいはず

私は懲りずに明日また9時半に散歩しよう!と友達を誘ってる
明日最高気温10度最低気温0度の常夏だから散歩日和だ

#散歩 #育児 #4歳 #2歳 #春 #ウォーキング #体力 #無限の体力 #体力おばけ
#体力おばけな人と繋がりたい

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