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イビチャ・オシムの子どもたち

ヘッダ写真をお借りしています。ぼくは代表に興味がある時とない時があり、つまりサッカーについてはにわかです。

しかしながらイビチャ・オシムさん(以下敬称略)が代表に大きなバックアップをしたことを知識として知っている。それは阿部勇樹が好きだからですね。

阿部の師

阿部勇樹の引退にともない、自著である「泣いた日」も買ってしまった。まだ読んでないんですが、目次を見ても分かる通り、そこでもオシムについては触れられていました。

かつて阿部や中澤佑二が代表だった頃の初戦がドローになった時のオシムのセリフは泣いた日の冒頭にも登場し、オシムを追悼するメディアでも真っ先に取り上げられるものだった。このセリフは指導者として厳しすぎるとも言えるだろうし(代表たちよりは上の世代である通訳の人が泣き出してしまうほどの剣幕だった)、指導者としての本気度が伺えるみたいな混合玉石な見方ができてしまうんでしょうし、それを含めてオシムを象徴するみたいな意味を込めて書かれているんだと思う。

じゃなくても阿部がオシムチルドレンとすら呼ばれるほど親しくしていたことは阿部が好きなら知識となることであったため、オシムへの興味は決してゼロではなかった。

結局ぼくが興味を持っているうちにオシムは逝ってしまいましたが、やはりメディアでその偉業が紹介されるにつけ、阿部の師であるという以前にオシム自身への興味がどうしてもあるように思えるようになった。

その中のひとつとしてやはり彼の遺した言葉があります。

ライオンに襲われた野うさぎ

オシムは「ライオンに襲われた野うさぎが、全力で逃げている時に肉離れを起こすと思いますか?」と問うています。

この後に「準備が足りていないんですよ」と上記の例の意味を補足しています。

野うさぎがライオンに襲われて逃げる、ということは生命がマジで危機にひんしているということです。

フィールドでは命を失うことは(多分、ほとんど)それほどないはず。しかしながら命を脅かされた場合に考える身の振り方でサッカーしてくれ、と言っている。

これはジェフ市原の監督時代の言葉でした。つまり代表として世界に名を残すための場で披露されたわけではなく、Jリーグという他国の運動連盟において頑張るためにかけられた言葉である。

オシムはそれぐらい全力で人々を指揮していたのだった。それをぼくは知らないままだった。

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