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混入があったモデルナは、そしてファイザーは

「モデルナのワクチンに何か混入物があったケース」があったことが8月末辺りに報道されました。混乱するので情報を整理しました。

混入物いりのワクチンを受けた人(二人。いずれも2回目の接種)が結果的に命を落としたという報道もありますが、問題はいくつかに分かれているため一概に「モデルナがあかん」と断じてしまうのは極めて危険な気がします。

まずは続く報道を待つのが懸命なように思います。

整理①モデルナ・製造時に混入(の可能性)

まず群馬県太田市では混入物の一部がゴム片であると確かめられた。これは製造段階で混ざった可能性が高い。健康被害は無いはずなので見合わせはしない。

モデルナ製の製造を担当した企業はスペインの製薬会社ロビ。

https://rovi.es/en/

ロビ社のウエブサイトによれば、スペインに4つある工場のうち、マドリードにある2つの工場で他社が製造した薬品を瓶や容器に詰める工程を行っているということです。

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4346345.htm

群馬はゴムだったが、混入が認められた他のケースでは磁石に反応するため混ざったものは金属のようであるらしい。

整理②コアリング

東京・沖縄(3005293)ではコアリングが原因でゴムが混ざったとされている。コアリングとは

コアリング発生の要因
輸液製剤は無菌性を保つために密封容器または気密容器に入っています。ゴム栓は、密封性を高めるために容器口部周縁部から圧縮される力を受けるように設計されており、そのため、注射針をゴム栓に穿刺するとき、注射針のあご部によりゴム栓が削り取られることがあります。このゴム片を「コア」といい、この事象を「コアリング」といいます。ゴム栓の材質や形状も様々です。また、使用する注射針の径や形状も様々で、穿刺方法も調製者によって異なります。これらの要因が互いに関与することによって、コアリングが発生することがあります。ゴム栓面に対し垂直にゆっくりと穿刺することを心がける必要があります。

https://www.yueki.com/measure1/

注射針がワクチン瓶のゴム栓を削り取ってしまうと起きる。

このように、現在混ぜものがあったと判明しているのはいくつかの都道府県です。

混入パターンの総括

・群馬県太田市のケースでは製造ラインに問題がある可能性が高い。届けられたものの中に入っていたということになり医療従事者および消費者(公費で注射を受ける人を消費者と形容するのは少し違うとは思っております)側でなんとかできることではない。ただ目視で見つけてくれた人がいたのでしょう。金属の可能性がある。

・東京、埼玉県戸田市、愛知、茨城、岐阜(以上8/26までに判明)、沖縄(8/30に判明)等の接種会場でコアリングにより異物が混入してしまった。おそらくゴム。

モデルナについての数値的な情報は以下。

そして冒頭でも触れたように混入可能性対象ロットのモデルナ2回目接種をした男の人が2人亡くなってしまった。
原因が不明。
混入物があったかどうかは不明。
場所が不明。混乱を避けるためかも。
ワクチンが製造ラインで混入物と接触したかどうかも不明。そもそもそれはロビ社にどういう造り方をしてるのか聞かなければわからない。
38歳の方が15日接種→18日に……、30歳の方は22日→25日。

当事者に利用されたワクチンのロット番号は3004734。

整理③ロットナンバーについて

今回、混入の可能性があるとされたロットナンバーは以下の3つです。

3004667   3004734   3004956

3004667(約57万回分)に混入が見つかった。こちらは多分金属なのでしょう。

ほか2種は、「同じ時期に同じ設備で作られたから注意したほうがいいんじゃないか」という製品です。3004734が52万回、300495654万回程度分で3種合計160万回分前後。

当該ロットでも、混入が認められなければ打たれた。武田薬品は対象外の製品についても目視確認をして欲しい旨を呼びかけている。ロビのことなので武田薬品にどうにかできることではないのでそれが精一杯なのでしょう。

Q.対象ロットのワクチンを接種して亡くなった方がいると聞きましたが、異物の混入が原因ですか。(8/28掲載)
A.ロット3004734(未使用の状態での異物混入は報告されていないものの、同じ時期に同じ施設で製造されたことにより使用を見合わせているロット)の接種後の死亡例が2例報告されており、透明性の向上等の観点から公表しています。偶発的な事例が重なった可能性もあり、現時点ではワクチン接種との関係は不明です。また、現時点で、異物の混入が原因であることを示すような情報はありません。
 症例の死因などに関する情報や、混入した異物の内容等について情報収集を行い、今後、審議会で評価・検討を行っていきます。
参考:ワクチン(異物混入の報告はないものの使用を見合わせたロット)接種後の死亡事例の報告について(2021年8月28日報道発表資料)
www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_tmmiawase.html

モデルナ製全体を見ても8/8までの死亡例は11人/12261354回。

あくまで想像で希望的な考えを持とうとするのであれば、今回含め亡くなってしまった11人のかたがたは接種直前に罹患、なんとか正常に接種を終えられたものの、接種効果を待たずして潜伏したウイルスが活性してしまった……等になるのでしょうか。ぼくは専門家ではないので深いことは言えません。

ex.ファイザーの混入物

でも結局8/30には沖縄県八重瀬町でファイザーワクチンの中に混ざりものがあったとわかってしまった。ファイザーについてはこちらです。

黒い線状で3mmぐらいらしい。接種してしまったかどうかは調査時点で不明。

多分全体的に情報(専門機関に依る分析・見聞)が全く終わってないはずなので、続報を待つ以外方法はないように思われます。お読みくださりありがとうございました。

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