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大学2年生が燃え尽きる理由

朝日新聞の社説を読んでいたら「大学2年生ってきっついよね」みたいなことが書かれていました。別に取り立てて当該新聞ブランドを贔屓しているというわけではなく、ただそこにあったから仕方なく読んだ。

もちろん新聞社は世界で一番全紙面を全く同じ人が書いてるんじゃないかってぐらい画一的な文体で媒体を出版することで知られており、しかも非常に硬いものです。きっついよねなんて言いません。

一般人が目にする書籍の中でも新聞とは1位2位を争うほど堅く(内容ではなく文体として)、誤解を招こうが知ったことっちゃない感じの言い回しをしてしまえば、面白みに欠ける文といえるのではないでしょうか。それだけ個を殺しており、情報を読者に捧げることだけに徹している。大変な職業です。

ぼくは最初にこの社説に行き着いた時、えっ大学2年て「誰でも」落ち込みやすい時期なの?そうだったんか……みたいに思ってしまった。つまり人類には大学2年生という肩書きを得た瞬間に、先天的に遺伝子異常を起こしてしまうという特性でも染み付いているのかと思った。前置きを長くしすぎてしまいました。

真相

もちろんそんなことは全くございませんでした。もちろん去年の――――――性格には一年半ほど前の――――――外出自粛的な施策が選ばれた影響により、各教育機関は立入禁止状態となってしまった。

つまり去年の新一年生は学校に通えませんでした。今は2年生ですね。

一年生の頃に体験するはずだった、異様な数のちらしが配られてサークルから新人勧誘を受けるという人生でたった一度しかないサークル勧誘イベントもパスすることに彼女/彼らはなってしまった。別にそんなイベントは高等教育を終えたばかりの18歳たちの自意識を壊したり、承認欲求を捻じ曲げることに役立つだけなので経験しないならしないほうが良いまであるでしょう。

あるいはどの科目が楽だからそれを履修しようみたいな科目登録の慌ただしい現場も経験することがなかったのではないでしょうか。あのどんどん席数が減っていく、その授業の最大人数がどれほどだからさっさと履修申請をすべきなのかしないほうが良いのかを探り探りしている間ですらも職員だか院生だか知らない人々がガンガン席数が減っていく情報を数字として壁にかけられた一覧に反映させていく。

ただ、そういった場では混沌に乗じて予期せぬ情報が得られることもあるでしょう。その院生だかなんだか知らない人を捕まえたり、あるいは近くの席にいる23年生と一時的にでも仲良くなって去年の科目情報を得るという形。

とはいえやはり一番でかいのはサークルかもしれませんね。別に入部しなくても、新館とかに出席するだけで上級生はもとより同級生から生の情報を仕入れることができるため。今の2年生たちはそういった情報収集の機会を失ったまま一年過ごしたわけです。

科目履修のためのインフラがインターネット依存になれば多少は改善されるかもしれませんが、せいぜいそれは履修難度が判明するか程度のこと。人間関係とかは残念ながら好転するような影響は受けられないでしょう。そうなるとどのような施策が要るのか。また明日考えましょう。お読みくださりありがとうございました。


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