喩えば雨の日に窓辺で猫の髭を一本一本慎重に数える奇妙な趣味を持つ双子について
ぼくは今「蜘蛛の巣を払う女」を見ています。ヘッダ画像をお借りしています。
これはたぶん「ドラゴン・タトゥーの女」の続編で、前作の雰囲気を引き継……いでるんだろうか?だって↓のように結構違うから。
いくつかの変化があった。まずマッシュルームヘアがやたら気になる。リズベットのこれがどうしても物語の中で目立ってしまった。
そしてミカエルとリズベットが別人によって演じられるようになったことが大きな変化ですね。リズベットを演じる女優は、おそらく本来、生来、優しい顔をしているのでしょう。どんなに激しい戦いをしても、人にひどいことを言っても、前作のドラゴン・タトゥーの女より優しく見えてしまう。前回のリズベットはもはやマリリン・マンソンがそのまま女になったような感じだったが、今回はその印象が大きく異なる。もっともマリリン・マンソンも他者から仕立て上げられた期待されたあのキャラクタを演じてるんだろうから、もはやぼくが言ってることが喩えにすらなってないかもしれない。
自分を犯した男に復讐するシーンとか前回ではとんでもねえ印象を残したが、今回もしそういうことがあったら新しいリズベットの優しさのせいで痛々しくて見ていられなかったかもしれない。
ミカエルについては……ダニエル・クレイグではないことに意味がある気がする。彼は徹底して影が薄く、実力もない凡人のように描かれている。これは物語の中での彼の役割を考えると……さもありなんなのでしょうか。
助演の子供オーガストを見ていると、パラサイトの監督が以前に撮った「オクジャ」に出てきた慈善団体の男を思い出した。そして物語にはものすごいグロい人が出てくる。
性的描写や残酷な言葉遣いよりもこのグロい人にあらかじめ警告といいますか……アラート出すとか注意を払うべきだと感じた。でもぼくみたいな奴が内容バラすんじゃねえよとか言っちゃうから無理か……
この人を見て、こっちこそまさにマリリン・マンソンが演じているのでは?とさえ思ってキャストを見直しに行ったが、流石に違った。いや違うかどうかはわからないんですが。マンソンが映画に出たとしても、芸名を変えているかもしれないから確かめようがない。そんなのこんな文でいちいちファクトチェックなんてしてらんない。
まだ「蜘蛛の巣を払う女」を見終わっていないが、急に死んだはずの妹が出てきたりして残り30分でどのように物語が畳まれるのかさっぱりわからない。果たしてあのリズリットが帰ってくるんでしょうか。そしてクレイグは……もう帰ってはこないんだろう。