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日曜日に雨が降りますように③

“季節は着実に進んでいる”
“ダイナミックな気温変化”


誰の名言かって?
國本さんである。



國本さんが誰かを簡単に説明すると、TBSで土曜のお昼11時50分くらいに気象情報を担当している気象予報士・國本未華さんである。
3月までNHKニュース7の土日祝日の気象情報を2年間担当されていたので、そちらで見たことのある人は多いかもしれない。
そんな國本さんと私との関係(一方通行だけど)については「日曜日に雨が降りますように。」と「日曜日に雨が降りますように②」で以前書いたのだが(宣伝)、これまた簡単に説明すると私がNHKニュース7の天気予報をずっと見ていて、國本さんが3月でニュース7をご卒業されて國本さんロスに陥り「青空よりも、國本さんがいい」「天気なんて、狂ったままでいいんだ…!」と半ばヤケを起こし、「♪愛にできる事はまだあるかい」と意外といい声と定評のある鼻歌を歌いながら何故か天気の豆知識をネットで漁っていた所たまたま國本さんのブログに辿り着き(ヤフーの5ページ目くらいにあった)、TBSのお昼のニュースを担当されている事を知り「もう一度、あの人に、会いたいんだ…!」という願いが叶ったという話である。何じゃそりゃ。
しかしここである疑問が湧いて来る。


何で俺、こんなに國本さんの天気予報を見たがってたんだっけ…?


私は元よりあまり人を容姿で判断しないタイプの人間である。
國本さんの他に好きな気象予報士さんはTBSの森田さんというおじいちゃん気象予報士で、國本さんとは正反対のタイプである。
國本さんは清楚でお綺麗な方だ。Wikipediaを見たら大学のミスコンにも輝いた経歴があるという。そしてたまに見せる笑顔がかわいい。
けれども気象予報中、奥ゆかしい國本さんは度々画面の外に出るためTVに映っている時間が短いタイプの気象予報士さんである(この話は「日曜日に雨が降りますように②」でしている)。ニュース7の時は時間があったので結構映ってたけど…
そもそも天気予報で見るのは明日からの天気とか雨の予報だからニュース7の時もあまり國本さんを見てなかったはず……いや結構見てたな。うん、見てた。
と、ともかくなぜこんなに國本さんの天気予報を好きになっていたのか、
その答えが冒頭の名言達である。


國本さんは割と淡々としゃべるタイプである。TBSのニュースは時間が短いため要点を絞らないといけないというのもあるだろうが、必要な事を、天気の事だけを淡々と話すタイプである。
しかし“季節は着実に進んでいる”“ダイナミックな気温変化”のような印象的な言葉を織り交ぜて話している。

この2年、特に私がずーっと考えていたのは
人の心に伝わる気象情報とは
どういうものだろうかということでした。
伝えたいことを効果的に伝えるには
どういう画面でどのような演出にするのが良いのか。
気象チームで時間の限り、練に練る日々でした。
アイデアを出し合い、
作って、直して、また作って…。
最善のものを放送に出します。

NHKニュース7のブログの中で、國本さんはこう綴っている。
気象予報士というのはすごく準備にいる仕事なんだろうと思う。
前に深イイ話か何かで見た、日テレのイケメン青年気象予報士は毎日の天気について記録した分厚いノートをずーっと何年もつけていた。
その膨大な資料をまとめ続けきた努力やノートに沢山貼られた気圧配置図に驚かされたわけだが、逆に言えばそれだけ準備しても、1分か2分以内で伝えないといけないという訳である。
その伝えないといけない事をどう伝えるか、いかに見ている人に届けるか。
それを國本さんはすごく考えて言葉にしているから國本さんの気象情報に惹かれたんだと思う。
更に彼女は雨の予報をするのは難しいけれど、責任を持って予報していると自身のブログに書いている。
地元のローカルTV局に毎年ド派手に桜の開花予想日を外す(その日にはもう枯れていたり、まだ一輪も咲いていなかったり)、普段の天気予報も外す(『大雨が降るでしょう』と言った日に快晴になったり、『今日は一日、強い日差しが照り付けるでしょう』と言った日に大雨が降ったりする)事で有名な気象予報士がいるのだが、その気象予報士が「明日の天気は晴れか雨か曇りでしょう」といい加減な天気予報をした事があるのとは大違いである。MCを務めるアナウンサーがめちゃくちゃブチギレて公開説教をかましていた。
自分の判断に責任感を持って、考え尽くされた言葉を伝えようとする國本さん。
その姿勢に、いつの間にか心打たれていたのかもしれない。

どう伝えるかは都度の難題と感じます。
 だからこそ、私はずーっと、
 そこに向き合うことが好きで、楽しくもあります。
 だからやっぱり、
 私は今後も気象の仕事は続けて参ります。

アメーバのブログの方で学生時代から憧れだった気象予報士の仕事に就いたと書いていた國本さん。
彼女は本当に気象予報士の仕事が好きなんだと思う。
だから私も含め、彼女の天気予報を見ている人達は彼女の天気予報を好きになるんだと思う。
國本さんはニュース7のブログをこう締めくくっている。

ニュース7をいつも見て下さっていた方、
私の言葉から何かを感じ、思い、
 行動を変えて下さった方、
ありがとうございました。


こちらこそありがとう國本さん。


貴女の気象情報をニュース7で見ていた時間は、紛れもなく幸せでした。
残念ながらその間はその幸せに気付けなかったけれども。
今は毎週土曜の気象情報を大切に見させていただいています。
そして私も。
書く事を仕事にしたいと考えている以上、
國本さんのように、誰かに何かを伝え、心を動かせるような言葉を。
もっともっと考えようと思うようになりました。
國本さん、ありがとう。
ありがとう、國本さん。
これからもずっと、応援しています。

最後に、先月(7月号)の月刊MAMORという雑誌で國本さんが取材に答えている記事の中で印象に残った言葉があったので載せたいと思います。

五感を働かせること、空を見上げることを忘れたくないですよね!

きっと今日も、國本さんは空を見上げて天気の事を考えているのでしょう。
同じ空の下、いつか彼女に届くような、心を動かせるような言葉を書けるように、
頑張っていきたい。

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