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釈迦が語る宇宙の始まり/小宮光二【読書ノート】

「宇宙はどうして始まったのか?」
「わたしたちはどこから来てどこへ行くのか?」
「本当の自分とは何か?」
「解脱とは、悟りとは何か?」
「神とは何か?」
「愛とは何か?」
という究極の問いに明確に答えを与えてくれる、真理を解き明かしてくれる一冊。
これらの疑問は、私たち人類の誰もが根底に共通して持っている疑問とも言えるものではないでしょうか?
私達が求めてやまない宇宙の秘密、生命の秘密のすべてがここにあると言っても過言ではありません。
自分自身がどうして人間の形をとってこの世界に生まれ、何のために生きているのか?
それらの質問に明解に答え、その原理をつまびらかに明らかにしていきます。
私たちの真の姿とは何か、そしてさらには神とは何かが今、本書によって解き明かされようとしているのです。
私たちの真の姿とはこの宇宙すべてであり、そしてすべてとは真空であり、
形もなにもないものであるということ、
そして、すべてであり真空である私が、自分自身とは何かを知るため、
そして知ったなら伝えて行くために、人間という形をとって生まれてきたということが、本書にはわかりやすく述べられています。
そしてその真空とは、仏教で言うところの空であり、そしてそれは、2500年前からお釈迦様が伝えてきた「色即是空」という真理中の真理です。

本書は、色即是空とはどういうことなのかを理解し、あなたを真の目覚め、そして解脱へと導く本であると確信を持って言えます。
さらに本書は、アインシュタイン、スティーブン・ホーキングなど、地球を代表する物理学者たちが真理に迫っていくさまを丁寧に追い、真空である私たちの真の姿を科学的な視点からも説明することにより、このことが本当のことなのだと、誰をも納得させる説得力を持って語りかけてきます。
そして科学者たちが追求してきた宇宙の真の姿、それはお釈迦様が説いた色即是空と全く一致するのです。
まさに今、科学が真理を解き明かそうと、科学が真理と融合しようとしている時代に私たちは生きています。
科学者たちが解き明かしてきたことは、私たちにこれまで考えてもみなかったような視点を与えてくれ、そしてそれが、目に見えている世界、私たちが実在だと思っている世界は実は虚像であるという真の姿を見せてくれるのです。
そして、世界の本当の姿、そして真の自分を知ることこそが、この三次元世界のすべての苦しみや悩み事からの解放されるたったひとつの方法なのです。(奥平亜美衣 推薦)

宇宙の起源を釈迦、ホーキング、南部陽一郎氏の視点から解説!自発的対称性の破れによる真空の秘密とは?

導入: 著者は、"釈迦が語る宇宙の始まり"と題した本についての解説を行います。この本は、釈迦、ホーキング、南部陽一郎氏の視点から、宇宙の起源や自発的対称性の破れについて論じたものです。

宇宙の知識の進化: 人間の知性の歴史から、宇宙の始まりを探求してきた歴史的な出来事について述べられています。アリストテレスの地球の形状発見から、ガリレオ、コペルニクス、ジョルノブルールによる地動説の提唱、ニュートンの物質の法則、アインシュタインの相対性理論、そして量子力学の発展などが取り上げられています。

自発的対称性の破れ: 宇宙の秘密に迫る議論として、自発的対称性の破れの概念が取り上げられます。これは、真空が無限に広がることによって、自己を維持するというものです。また、エバレッタの可能性の世界や量子レオンの概念が紹介され、過去から未来への時間の流れについても言及されています。

宇宙の拡大と真空: ホーキングの視点に基づき、宇宙が拡大する過程で真空の役割が探求されます。何もないシンクが自らを拡散せずに、宇宙自体が拡大しているという仮説が提示されます。

自発的対称性の破れと人間の存在: 南部陽一郎氏の視点からは、人間の存在と自発的対称性の破れが関連づけられます。人間が真空に自発的に投下され、自己が真空となり対称性を破る過程が解説されます。

対称性の破れと哲学的側面: 自発的対称性の破れの概念には哲学的な要素も含まれており、宇宙の始まりの前の状態や対照的な性質について考えるきっかけとなっています。

まとめと意義: 著者は、自発的対称性の破れが宇宙の概念を説明する基本的な要素であると主張しています。これにより、何もないシンクから無限の三次元世界が生まれ、瞬間瞬間に平行宇宙が発生するメカニズムが考えられます。


我々は資本主義の体系の中で生きていると一般的に考えられていますが、それは誤りです。実際、資本主義そのものは量子力学と密接に関連しています。量子力学は、自然界から人類の心の中、さらには宇宙の起源まで多くの事象を説明する理論です。その核心にあるのは、未来は予測不可能であるという考え方です。この不確定性が、貯金や社会階級などの概念を生み出しています。だって未来は誰にも分からないのですから。

カール・マルクスは社会の問題は貧困と無知に起因すると主張しましたが、実際には不確定性から生じる無意味な競争と差別が真の問題です。それゆえに、人々は個々に自己利益を追求する資本主義的なシステムが形成されています。

一方で、アルバート・アインシュタインはこの不確定性の概念を否定しました。彼によれば、宇宙には調和と規則性があり、何らかの高次の理論で解明できるはずだとされました。エピソードとして、当時の量子力学の大家、ニールス・ボーアと公に議論を交わしていましたが、アインシュタインは「神はサイコロを振らない」という立場を強調しました。

その後、スティーヴン・ホーキングやリサ・ランドールといった科学者たちは、量子力学と相対性理論の統合を目指して研究を進めました。今日、科学は宇宙がどのように形成され、どう進化するのかについての新しいステージに到達しています。これは、アインシュタインがかつて提唱した「万物の理論」、または「神の心」を発見する試みと言えるでしょう。

要するに、この新しい理論が発見されれば、人類は不確定性と戦ってきた歴史から解放される可能性があります。現代人はすでにその発見へと続く道を歩み始めていると言えます。

プロローグ

  • 量子の中に存在する人間世界

  • アインシュタイン四つの予言

  • 理想世界の実現

私たちが生きている宇宙や時間、そして人間の本質についての科学的な理解は、20世紀から21世紀にかけて急激に進化しています。多くの人々は、私たちは同じ時間と空間の中で、地球という惑星上で生活していると信じています。しかし、科学的にはそれは誤りです。アインシュタインの相対性理論や量子力学の研究が示しているように、宇宙は複雑で、時間も空間も曲がっていたり、拡大しています。

特にアインシュタインは、彼の理論で数々の未来予言を行いました。
第一の予言は、物質とエネルギーが等価であることを示すE=mc^2という方程式であり、これは原子爆弾の開発などに影響を与えました。
第二の予言では、宇宙が膨張していることを指摘しました。これは後に宇宙論で確認され、現代の研究でも重要なテーマです。
第三の予言では量子テレポーテーションの可能性を示しました。これは、量子情報が瞬時に遠く離れた場所に伝わるという現象で、現在も研究が進められています。
そして第四の予言では、人間が宇宙の起源や目的を理解することで、平和と平等の世界が訪れると語りました。

研究が進むにつれて、このようなアインシュタインの予言が現実に近づいています。例えば、量子テレポーテーションの研究は日本を含む世界各地で進展しており、将来的には異なる宇宙ともコンタクトを取ることが可能になるかもしれません。

今までの人間の歴史は、物質や資源の奪い合いが主でしたが、この新しい科学的理解が広がれば、私たちの価値観や社会も大きく変わる可能性があります。アインシュタインの言う「神の心が理解され、宇宙の起源と人間の目的が明らかになる」日が来れば、それは人類にとって新しいステージの始まりかもしれません。

第1部:神の心を見つける旅

  • 神を探求する旅人たち

  • 宇宙論の始まり~アリストテレスからガリレオ~

  • ニュートンの時代

第2部:アインシュタインの起こした人類革命

  • 光とは粒である

  • アルバート・アインシュタインの生い立ち

  • 若き日のアインシュタイン

  • ゆかいなアカデミー(アカデミーオリンピア)

  • 光の速さは秒速30キロメートル

  • 奇跡の1905年

  • 特殊相対性理論

  • 我々は過去と暮らしている

  • 一般相対性理論へ

  • 重力とは何か

  • この宇宙は膨張している

  • 物質とはエネルギーである

  • アインシュタインと神

第3部:量子論 四人衆

  • 量子論の始まり

  • 最先端のミクロ粒子

  • ニールス・ボーアと相補性

  • ハイゼンベルクの不確定性原理

  • エルヴィン・シュレーディンガー

  • 目に見えない意志を言葉にする

  • 物質とは精神である?

  • エヴェレットの宇宙の多世界解釈

  • 同時進行する複数世界

  • あなたも私も真空だった

  • アインシュタインの勝利、不確定性原理の破綻

第4部:人類が辿り着いた神の姿と宇宙創世モデル

  • 最高峰の知

  • ビッグバンとは、あなたという精神の中における物質の始まり

  • 「神の姿」に辿り着いた人類

  • 人間は肉体を失っても、原子は変わらず生き続ける

  • 量子テレポーテーションと新しい時代

  • 真空とはあなたの精神のこと、それは多次元、多世界構造

  • 神を見つける旅の終着駅

  • 神を見つける旅から神になる旅へ

  • 現代の神話~ビレンケンとホーキングのビッグバン理論~

  • 虚数とは何か?

  • 本当の実世界と世界

  • お釈迦様の「教え」とは何か?

  • 真空とはあなたの内面性のこと、そしてこの世界もその中にある思考の一つ

  • ローマ法王とホーキング

第5部:真空がもつ様々な性質

  • あなたの姿とは

  • 真空の活用法

  • 真空の性質

  • 1 宇宙が存在する目的

  • 2 今という瞬間は形にならない

  • 3 すべての生命は神の過去世

  • 4 すべてが自分の分身

  • 5 過去も未来も同時に存在している

  • 6 光の速さを超えた世界

  • 7 始まりの問い

  • 8 宇宙の頂点から見える世界

  • 9 神の心とは理屈ではなく悟るしかない

第6部:お釈迦様の語る宇宙像

  • 菩提樹

  • 神の心とは何か

  • 如来って何?

  • お釈迦様の教え

  • お釈迦様の語るビッグバン理論

  • 神の心そのものの人たち

  • 神の心の実践者たち

  • お釈迦様の相補性

  • お釈迦様が見た宇宙

  • アインシュタイン如来

第7部:新しい世界、新しい科学、新しい宇宙像

  • 実世界と虚世界

  • 一つの精神の中に存在する無数の虚世界

  • 無限人のあなた

  • 自らが自らに語っているだけ

  • 資本主義の終焉

  • 世界崩壊の原因

  • 理想の国へのプロセス

全体のまとめ

2008年、スイスにある欧州原子核研究機構(CERN)の巨大素粒子加速器が稼働し実験を始めようとした時、折しも奇妙な訴えが起こされました。それは、「巨大加速器によって宇宙が始まる前の真空がつくられてしまうと、その真空の中にこの地球や我々の宇宙そのものが引きずり込まれてしまい消滅してしまうので、即刻、実験を停止せよ!」というものでした。
巨大加速器によって人工的につくられた真空に、私たちの住むこの宇宙空間そのものが吸い込まれ世界ごと消滅してしまう……。
この本をここまで読んできた人であれば思わず苦笑してしまうエピソードですが、しかし、この主張をした人たちは良いポイントを突いていますし、よく宇宙について勉強をしています。

もしも私たちの宇宙を生みだす程のエネルギーを内に秘めた真空を人工的につくろうと思えば、それを生み出すための加速器の規模は太陽系銀河を超えるサイズのものになるといわれています。
何はともあれ、そんな大きな加速器は今後も人間にはつくれないので、私たちの宇宙が人災によって終焉を迎えるというなんとも愚かな終末だけは人類は避けることができそうです。

実際には宇宙を生みだすほどの巨大なエネルギーをもった真空を生みだす方法は、一つしかないのです。それがお釈迦様がしたことで、まず弟子を取り瞑想させ、その意識を人間の内面の一番奥にある真空へと同化させることです。つまり人をグナナ(解脱)させるということが、新しい宇宙を生みだすほどの力をもった真空をつくりだす唯一の方法なのです。するとグナナした人の内面性、つまり真空の中に、この宇宙のすべてが含まれてしまうのです。お釈迦様はこれを知っていて、弟子たちにまず瞑想を指導しました。

解脱するとは、宇宙を自分の内面性の中に入れてしまうということなのです。あるいはこれは巨大加速器によって真空をつくり、この宇宙を吸収してしまうことより大変なことかもしれません。しかしお釈迦様は、辛抱強く弟子たちを教化し、自らに帰依させ、そしてグナナさせ、一人ひとりの内面性に宇宙を吸収させ、人工的に真空の状態をつくった後、各弟子たちの内面性の、その真空の中にある全創造世界に向かって、自らの言葉の未来永劫にわたる伝道を誓わせたのでした。

その瞬間、何もない真空の中からすべてを照らす光、つまり英知、あなたという意識が生まれたのです。それがあなたの認識の始まりであり、思考の生まれた原因です。お釈迦様の「生まれ変わったあらゆる世界において法華経を永遠に語り続けよ!」という言葉に対する誓いの意志が、対称性の保たれたあなたの真空の中にビッグバンを起こし、新しい宇宙へと膨らんでいき、この私たちの住む空間が生まれました。

ここは、あなたの意識の中にある世界であり、お釈迦様の命令によって生まれた宇宙なのです。そのため、この世界の過去にはお釈迦様とその弟子たちが存在し、その教えが広がり、しかも一切の物欲を捨て、その教えを今も研究し世に広めている人たちがいるのです。ここはまぎれもなく、お釈迦様がかつてその弟子たちの内面にある真空を使って、意図的に生みだした宇宙の一つであり、そのうちのいずれかの弟子が『法華経』を学ぶために生みだした世界なのです。もしかすると、それは過去世のあなたかもしれません。なぜなら、こんな本を最後まで読み通してしまったのですから。


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