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オオカミくんは黙ってられない

赤ずきんちゃんが、
おばあさんの家に向かっていると、
突然、オオカミに声を掛けられます。
 
花をんでいくと、
おばあさんは喜ぶと聞いた赤ずきん。
 
夢中になってお花を摘み始めます。
 
その間にオオカミはおばあさんの家に。
 
しかし家に行くと、
おばあさんがいません。
 
どこにもいません。
 
どこへ行ったんだろうと、
オオカミはおばあさんを探しに、
近くの川へ。
 
すると上流から、
美味しそうな大きな果物が、
ドンブラコと流れてきました。
 
オオカミは、
その艶々つやつやとした果物を前に、
我慢がまんができず…
丸ごと食べてしまいました。
 
するとその夜、
オオカミは赤ちゃんを出産しました。
 
それは人間の男の子でした。
 
オオカミの住む、
ジャングルで育てられた子供は、
やがて成長し、立派りっぱな少年になりました。
 
ある日、少年は近くの村で、
赤ずきんと出会います。
 
そこで彼は、
自分が人間であることを知ります。
 
そして赤ずきんから、
人間の言葉を学びます。
 
しばらくして、
なかなか帰って来ない少年を
心配したオオカミが、村へやってきました。
 
その姿オオカミを誰よりも先に見つけた少年。
 
自分の親オオカミと村人を、
遭遇そうぐうさせてはいけない…そう思った少年。
 
仕方ない
 
そうつぶやと、
大きな声でこうさけびました。
 
オオカミが来たぞ~!!
 オオカミが来たぞ~!!

 
 オオカミが来たんだって!!
 
 だからさっきから、
 そう言ってるじゃん!!
 
 みんな危ないから、
 近づかないで~~!!」
 
少年は声を上げながら、
村中をめぐります。
 
さえぎる枝をぶっとばして、
身に付けていた服をとっぱらって。

 
やがて彼は村で、
全力少年と呼ばれるようになりましたとさ。
 
めでたしめでたし。


 このお話はフィクションです。
実在の人物・団体・商品とは一切関係ありません。

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