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Q.許可を取らずに上司との会話を録音してはいけませんか?

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Q.許可を取らずに上司との会話を録音してはいけませんか?


弊所が労務問題について、弁護士や社会保険労務士と協働した時の内容をお伝えします。その時の内容で大切なことは、以下の3点です。


許可を取らずに上司との会話を録音することは、必ずしも違法とは言えない。合法か違法かの判断は具体的な状況による。


パワハラ等から自分を守ることが目的であれば、たとえそれが許可を得ていない録音だったとしても、合法的に認められる可能性が高い。裁判の証拠としても採用される場合が多い。


違法と判断されるとすれば、それは録音をした事実ではなく、録音したデータを実際にどう使ったかという※取り扱い方法について。

※違法と判断される可能性がある取り扱い方法としては、「録音したデータを無断でSNSに投稿した」等。




弊所の考え


あなたが被害を受けていて、それに対して補償や改善が行われないのであれば、会話を録音してもいいのではないのでしょうか。その上で、録音データの取り扱いについて弁護士など※専門家に相談をする、というのが弊所の考えです。


※専門家に類するものとして「労働基準監督署」が考えられます。相談先としては「あり」ですが、対応できることが限られます。例えば、「有給を認めてくれない」はOKでも、「上司の暴言」はNGだと思われます。労働基準監督署が対応できることは、原則「労働基準法に違反しているかどうか」です。ご承知おきください。労働基準監督署が対応できることかどうか判断に迷う時は、とりあえず相談してみることをお勧めします。


弁護士に相談をする場合は、こちらを参考にしてみてください。




さいごに


相手の了解を得ずに会話を録音する、ということは皆やりたくありません。一方で、あなたが受けた被害を録音しない(記録しない)=証拠がない、自分が受けた被害や不利な条件を受け入れる、ということです。とても難しい、大変な選択だと思います。

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