画文帯神獣鏡(上):卑弥呼の時代に近畿の中心性はなかった
古代の遺跡や古墳から出土する銅鏡の中で、画文帯神獣鏡[がもんたい・しんじゅうきょう]は、僕が一番好きな鏡です。
どうして好きかというと、画文帯神獣鏡はわかりやすいからです。外側から4番目に「半円方形帯」と呼ばれる、半円と方形が順番に並ぶ文様があります。これがあれば画文帯神獣鏡だとすぐわかります。ちなみに、「画文帯」は外側から2番目の文様を指します。
画文帯神獣鏡は主に2つの時代の古墳などから出土します。1つは弥生終末期から古墳前期にかけて(3~4世紀)、もう1つは古墳中期