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読書が続けられない人のための「読書入門」

最近、友人からよく聞く悩み。

「読書がしたいけど、何を読んで良いかわからないし、やっても続かない」「読みたい本があるのに読み進められない」


試しにTwitterでアンケートを取ったところ、少なからず読書に苦手意識がある方がいることが判明。(これ母体数が少ないのであくまで参考までに)

私のフォロワーさんは、ほとんどがSHElikesでつながったシーメイトさんで、インプットや学びに抵抗がない方がほとんどだと思っていたので、これはちょっと意外な結果でした……!

今回は、元保育士、今は図書関係の仕事(本業はそうなのです)をしつつ、年間100冊以上は読んでるであろう私が、僭越ながら読書を続けるためのコツを伝えたいと思います。

ちなみに、私もコンスタントに読んでいるわけではなく、読めない気分のときはまったく読めないです。なので気楽に読んでいただけたら!

読書の高い壁をどう乗り越える?

読書の高い壁っていくつかあると思うのですが、勝手に思い込んでいることはないですか?

例えば……

・本から何かを学ばなければならない
・対象年齢を守らなければならない
・最初から全部読まなければならない
・習慣にしなければならない

こういった思い込みが、読書から遠ざかる原因になっているとしたら?

私は、これらは全部気にしなくていいことだと思っています。1人1人違う思考を持っているのだから、読書スタイルも1人1人違って当然でしょ?自分なりの読書スタイルを見つけると、読書への抵抗が薄くなりますよ〜!

必ずしも学ばなくてもいい

自己啓発本を選ぶ人あるある、「本から学ばなければならない」。

その心がけ自体はむしろ真似したいくらいなのですが、「学ぶ」という心がけが読書へのハードルをあげていませんか?

というのも、自己啓発本は特に著者の主張や思想が色濃く出るジャンル(逆にそうではないと成り立たないわけですが)。どうしても、しっくりこない、思想が合わない、と感じる本があってもおかしくない。

学ぼうとする人の中には、「メモする」「付箋を貼る」など、何か違うアクションもセットで考えている人もいるかもしれません。

それらを楽しんでできればもちろんいいんですが、「ちょっと面倒くさい」という意識があるとそれだけでハードルが上がりますよね。面倒くさがりな人は付箋をさっと貼る程度にして、ざっと読み、あとから読み返す方が効果的だと思います。

私の場合は、自己啓発本を悩みの渦中で手にとりがちなのですが、「悩み+客観的な視点を持って学ぶ」って結構大変なこと。本の中に悩みの答えを求めがちになります。でも、悩みを解決するのはあくまで自分。そこを忘れてはいけないと思っています。

逆にたまたま手に取った漫画や小説から思いがけず学ぶこともあるので、あまり気負わず気になったものを読んでみては。

本に、年齢なんて!関係ないんだッ!

お子さんがいる方は、子どもが自分で選んだ本やものに対して言ったことがあるんじゃないでしょうか。逆に、小さい頃、親から言われたことがあるかもしれないこの言葉。

「それはちょっと(年齢的に)早いかな」「もう少しお兄さん、お姉さんになってからね!」

対象年齢はあくまで平均的な成長と照らし合わせた目安なので、私は対象年齢を気にしないでいいと考えているのですが、これ、実は大人も一緒です。

大人だからって大人向けの本にばかり目を向けなくてもいい。子どもやティーンに向けた本でも、面白くて、ためになる本はたくさんあります。

例えば、「ちくまプリマー新書」はティーン向けながら、大人も読めそうな題材のものを多く出しています。

私のお気に入りである「獣の奏者(上橋菜穂子)」も、もともと児童向けだったものがヒット。後々、大人向けの講談社文庫でも発刊され、アニメ、マンガとメディアミックスされた作品です。

この本への愛は、いつか語らせていただきます……!笑

子ども向けの本は文字が大きく、内容もわかりやすいのが特徴。「概要をつかみたいことがら」や「あらすじより少し深いところ」を知りたいときは重宝します。古典ものや伝記、海外文学のようなジャンルは、子ども向けで大まかに内容を知ってから大人向けの表現のものを読むと理解しやすくなります。翻訳ものも、大人向けよりわかりやすい解釈がされていたり、細かい注釈があったりします。

余談ですが、絵本は大人が読んでも楽しい本が増えています。ヨシタケシンスケさんの絵本は、子どもにも大人にもウケる要素満点です(個人的にはこの絵本のオチが好き)。

民話や昔話も、民俗学的な面に触れられて大人が読んでも面白いですよ。

読み終わることは本当にゴール?

最初から、読み終わることをゴールにしてしまうと、義務のようでつらくないですか?

本来、読書は楽しくありたいもの。

私も、「読み始めてみるとどうもしっくりこない」「面白く感じられない」という本に出会うことも。人間関係で考えてみてください。すぐに仲良くなれる人がいれば、どうしても疎遠になってしまう人もいるはず。本も同様に相性があります。本の向こう側には筆者がいるんだから、当たり前と言えば当たり前ですよね。

そんなとき、私は読むのをやめます(!)

最悪、読み切らなくたっていいんです。「この本の内容とは相性合わないかも……。」それだって1つの収穫ですよね。

本と出会うタイミングも意外に重要です。私の場合、単純に疲れているときはあまり文章が入ってこないのです……。時間を置いて後から読み返したらスッと内容が入ってくることもあります。私が読書をあえて習慣化させないのもそのせいです。

内容が合わない、タイミングが合わない、そんなときは「読まない」選択肢を取っても良いんですよ!!(声を大にして言う!)

そんなこんなで私は未だに「ハリーポッターシリーズ」をほとんど読めていません(笑)(カタカナの名前の登場人物を覚えるのがとても苦手)。

こんなふうに、読書に対する思い込みをちょっとゆるめてみると、少しハードルが低くなりませんか?

それでも読まないといけない本を
読むための裏ワザ

とは言っても、この入社・進学して1ヶ月ぐらいの時期だと、新社会人や学生さんから「課題図書がツライ……」なんて声も聞こえてきそうですね。

会社から「この本読んでくださいねー」と指定された経験が私にもあります。感想を書く必要が出てくるだけでなく、あまり否定ばかりの感想を書けないのもさらにツライところ。

せめて本を読むハードルだけは下げたい。そんな方に裏ワザ(?)をお伝えします。

本好きからは邪道!と怒られるかもしれませんが、「あとがき」「まとめ」「解説」から読んでみること。
「あとがき」「まとめ」「解説」は作者が伝えたかったのに伝えきれなかったことを書いていたり、ざっくりネタバレしていることが多いです。

「解説」に至っては、作者の先輩作家さんやとんでもない大物が、渾身丁寧に内容をわかりやすく解釈してくれていることも(盛大なネタバレとも言う)。

もしどちらもなかったら、図のあるページだけ読んでみるのもおすすめです(図が入っている本にしか使えないワザですが)。パッとみたとき、その図の意図がわからなくてもかまいません。「この図ってどんな意味なんだろう?」というところから、本の内容に入っていってもいいと思います。

大まかなな内容がわかったら、格段に読みやすくなりますし、作者の主張も捉えやすいはず。本来なら、読まない方が良いのだと思うのですが、目次と巻末を読むと、本の概要をつかめるのでまったくの初見よりは読みやすくなります。

※ただし、じっくり読んでみると、本文と「あとがき」「まとめ」「解説」の解釈が全然違うこともあるので、最終的にはきちんと全部読むのをおすすめします!

思い込みを捨てたら
読書が楽しくなるかも

今回は、「読書への思い込み」をいくつかあげましたが、探したら他にもありそうですね。

教育関係者の話を聞くことが多い私。日本の教育や育児では、読書も「勉強」とひとくくりにされてしまって苦手意識を持つ人も多いのではないかなぁ、と個人的には思っています。(今の小学校、読書の時間があるそうですよ。最近まで知らなかった!!)

思い込みを捨てて、楽しい読書LIFEを!

本の選び方や不得意なジャンルの話について不完全燃焼だったので、次回、また書いていきますね。引き続きよろしくどうぞ!

2021.06.01 続きもよかったらどうぞ!↓

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