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世界レコード

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生きることを仕事にするときに考えたこと、出会ったものたち
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2021年4月の記事一覧

どこでもないドア

どこでもないドア

地球上から「旅」が消えて数年になる。

パッとしない近未来小説の書き出しみたいだけど、リアルワールドの話。ごく一部の諸事情のある人を除けば、ほとんどの国への旅は許されなくなってる。

国内だったら――というのも、なかなか現実的にそういうわけにはいかない。事実と空気の両方の面で。

だけど、ふと思うのは、本当はもう少し前から、少しずつ旅は消え始めていたんじゃないかということ。

国内の旅は、乗り物に

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人生の目標って必要?

人生の目標って必要?

あなたの人生の目標は何ですか? みたいな質問が結構カジュアルに飛び交ってる。わりと便利な質問なのかもしれない。

いつも「用意」してるかのようにすんなり答える人もいれば、「うーん、目標……とりあえず○○を頑張ることですかね」みたいに、なんとなく思いついたもので乗り切る人もいる。

自分の場合はどうなんだろう、と考えると、それが見事なことに「ない」のだ。

そもそも人生に「目標」っていつから当たり前

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「問い」と「答え」の距離について

「問い」と「答え」の距離について

スマホに奪われるのは時間だけではないらしい。

集中力も溶かされていく。気がついたら何時間もひとつのことだけを「考えたり」「見つめたり」できなくなった。

もちろんスマホがすべて悪の根源だとか言いたいわけじゃない。だけど、スマホも含めた、いまの生態系というかエコシステムが集中力の維持を難しくしてるのはあると思う。

スマホ以前は、いまよりもう少し自分の意思で何か探索したり、そこで見つけたものについ

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「させていただく」をやめると楽になれる

「させていただく」をやめると楽になれる

ここのところ(本当はもう少し以前からだけど)目につく「させていただく」多用し過ぎ問題。

これって言葉を扱う立場からも興味深くて。なんだろう。ちょうど「違和感ある」派と「べつに自然に使ってるし自然に聞こえる」派の中間ぐらいのところに漂ってる感じがして。

「その件についてご説明をさせていただきます」
「ここでは回答を控えさせていただきます」

どっちもオフィシャルな場でよく聞く。

話し言葉だけじ

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エラーはプロの仕事

エラーはプロの仕事

これも最近、よく考えてるテーマのひとつ。

まあ、だいたい何か考えてる。目の前の仕事と関係ないことがほとんどだけど。

エラー。意図しない間違いとか結果。そんなつもりじゃなかったんだけど、変なことになってしまうエラー。よくある。

こうやって日々書いてるnoteだって、考えようによってはエラーみたいなものかもしれない。自分でもよくわからない方向に「何か」が進んでしまって戻ってこないことも珍しくない

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フリーランスだから定時で仕事することにした

フリーランスだから定時で仕事することにした

またこの人、なに言ってるんだろうなのはわかってる。他者からすれば、あんたがどう働こうと知らんがなだ。

そもそもフリーランスに「定時」の概念もなにもない。何時から仕事しても何時まで仕事しても誰にも怒られないし、褒められないし労働基準法も適用されない。フリーランスには「労働時間」という概念がないのだ。

それなのに「定時」とか考えるのは、大気が存在しない月の表面でマスクをするかしないかを検討するよう

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疲れたポテサラ

疲れたポテサラ

疲れてると、ひたすら「特定の食べもの」だけを摂取し続けたい気持ちになることがある。何の現象なんだろう。

いろんなものが食べたいではなくて、どれか一つの食べものだけを気が済むまで食べるのだ。たとえばポテサラとか。

たぶん、赤子のときにこの世で最初に食べたのがポテサラ。その記憶が残ってるので、そのせいなのかもしれない。まあ、それはないんだけど、本当にないとも言い切れない程度にはポテサラが好きだ。

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シンプルなほうが広がりがあるんじゃないか

シンプルなほうが広がりがあるんじゃないか

これしかできない、みたいな単純でシンプルなものになんだか惹かれる。

家電なんかでも、タイマーだけのシンプルなトースターとか。なぜなんだろう。

これも、いろんな考え方ができると思う。要素を削ぎ落として、本質的な機能だけを追求したとか、ミニマリスト的なスタイルに合うとか。

商品企画的にというかマーケティング的に「その方向」でつくられたものもあるし、実際、それで売れてるものもある。なんとなくだけど

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