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シロキのおはなし。

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ぼくのこと。時系列はめちゃくちゃ。思い出した順に書きます。
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#nagasaki

僕とおばあちゃん。

僕はずっと長崎の山の上で育った。引っ越しも高校卒業までしたことがなくて、うちはずっとあそこだったのだろうと思って育ったのだが、そうではなかった。両親も祖父母も色んなところに住んだことがあって、僕が産まれる年、同居を始めたのがあの家だった。

諸事情で今はもうなくなってしまったが、生まれた時からあの家で、生まれた時から家族みんながいた。特におばあちゃんは、小さい頃から何をする時も一緒で、親族一同認め

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ファンキーなじいちゃん。

うちは三世帯家族でした。でしたというのは祖父母がもうなくなってしまったから。なかなかに個性のぶつかり合いというか、似たところがあまりない、人間が6人も一緒に暮らしていたもんですから、やはりなかなか大変でした。表立って喧嘩はないけれど、雰囲気が悪いなんてことは日常茶飯事で。そんな一家のトップに君臨していたのがじいちゃんだったかなぁと思います。今日はそんなじいちゃんのおはなし。

じいちゃんはとにかく

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イケてる兄貴。

僕には兄がいます。男二人兄弟で、僕が生まれた時にはもう兄は兄でした。

兄という生き物はいくら年をとっても追いつけなくて、憧れの存在です。今回はそんな兄のお話。

僕は食べることが好きですが、昔からそうだったわけではありません。幼稚園までは食も細くて好き嫌いも多く、食べなさすぎて親が心配したほど。全く記憶にありませんが、食事の時間を嫌がっていたようです。

少し話が逸れましたが、そんな幼稚園の頃。

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トビラ。

僕は長崎の田舎で育った。田舎といっても田んぼや畑に囲まれているわけではなく、住宅はたくさんあるし、人もたくさんいた。山の上の方で街からは離れていたし、坂道だらけで、信号もなかった。(今はある。できたときに近所ではゴシップネタより盛り上がった。ただ、その信号で渡るものはいなかった。)

小学校まではあのまちが全てで、人もモノも情報も世界の全てがあのまちに詰まっていた。悪さをすればすぐ広まるし、いいこ

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