見出し画像

今日3時間で服が作れたので、休日1日で自分の服を作るコツを書き出したら15個になった

前回、独立系洋裁型紙屋さんのパターンを使って自分の服を自分で作るようになった話を書いたら沢山の方に読んでいただけ、とても嬉しいので、自分もやってみようと思われた方の参考になれば、と思って、今日(天皇誕生日の祝日)作った服の話を書きます。お昼ご飯の後からはじめて3時間くらい、4時頃にこんな服が完成しました。

元々はニット生地で作るパーカの型紙でしたが、手持ちの布帛で作りました。パーカって、実は大人に向いていて、首の後ろ、背中の上側にボリュームを作るので、背中の丸みをうまくカバーしてくれるんですよね。フードにギャザーを寄せることで、薄い生地でもボリュームが出る工夫されたデザイン。春に向けてブラウスのように着る予定ですが、カーディガンの下や、ジャケットの下でも活躍してくれるのではないでしょうか。

さて、この服はどのようにして出来たか。順を追って書いてみます。ついでに、短時間で作るコツだと考えられることを、時短ポイントとして書き出してみました。


PDF型紙を注文する(一週間前)

これはThe Maker's Atelierという独立系洋裁型紙屋さんのtwo contemporary sweatshirtsという型紙でした。The Maker's Atelierは、「スタイリッシュに着れる服のためのソーイング型紙」という謳い文句で、元々は企業でデザイナーをしていたフランシスさんが個人で立ち上げたソーイング型紙のブランド。独立系洋裁型紙屋さんの中では、ちょっと作り方説明書が不親切なんですが、ボタンつけやファスナー付けが不要なかぶるタイプでいながらカッコいい工夫がある型紙が面白い。で、少し前に、今っぽいデザインだな、と思ってこの型紙を買ってありました。

こちらの型紙にはサイズ4 から22まで、全部のサイズが入っており、買う時点で悩む必要はありません。とりあえず1つ買えばOK。


PDF型紙を印刷する(一週間前)

型紙を買うと、PrintAtHomeという家庭のプリンタで印刷できるA4サイズのファイルと、CopyShop A0というコピー屋さんで印刷する用のA0サイズのファイルがダウンロード出来ました。

ここで、A4サイズで印刷したくなりますが、今回の型紙は37ページもあるんですよ。コンビニのネットプリントで印刷するとA4が1枚20円なので740円もする上に、37ページをテープで繋ぎ合わせることを考えたら気が遠くなります。

私は、事前に、とある図面印刷屋さんにA0サイズを1枚150円で印刷してもらっておきました。WebサイトでPDFファイルをアップロード、印刷して家まで送ってくれるサービスです。少額の注文は送料が1000円するのがネックですが、型紙を2、3種類まとめて、A0サイズで7枚くらい分を頼むと、合計費用はコンビニのネットプリントより安くなり、繋ぎ合わせる手間が不要、ということになりますので納得しています。

余談ですが、これでも待ち時間が苦痛なので、将来的には小さいミニカーみたいなロボットにペンを持たせて走ったら、型紙が書ける、とか出来たらいいのに、と考えています。

時短ポイント1:PDF型紙をA0サイズで図面印刷屋さんに印刷してもらう。

型紙を切る(平日の夜などの空き時間に)

独立系洋裁型紙屋さんの型紙は重なっていないので、コピー用紙をそのまま、普通のハサミで欲しいサイズの線に沿って型紙を切るだけです。初回、悩ましいのはサイズ選びだと思いますが、とりあえずサイズ表を参考に、迷ったら大きい方を選びます。服は、小さいと着れませんから(笑)。作ってみて大きすぎれば、次回以降はまたPDF型紙を印刷して、小さいサイズを切り取ればOK。気楽に考えます。

時短ポイント2:型紙は写さない。コピー用紙をそのまま切る。

布を準備する(というか、しない)

布を準備します。というか、しません。一般には水通し、地直しをすると教わります。水通しは、水に濡れると布が縮むから、地直しは、水通しをして一度縮んだ布目を真っ直ぐに通すため、と言われています。

今回使ったのは、トロワッシャーというポリエステル100%で、軽いストレッチ性があり、薄い色は麻の雰囲気、濃い色はサマーウールのようにも見える布です。アパレルでも使われている布ですが、縮みません。また、布目も最初から通っています。なので、水通しも地直しもしません。

この布は、お値段がかなりお手頃なところも気に入っており、グレージュや濃グレーのよく使う色を多めに買ってあって、そのまま使っています。

また、化繊なのにテロテロせず縫いやすく、化繊にしてはアイロンも効きやすいところも気に入っています。洗濯して干しておくだけでシワにもなりません。

(2024年2月追記)
上の生地もいいですが、最近一層お気に入りなのは、バイアオエアフローという既製品のような仕上がりになるシャカシャカストレッチ生地です。こちらも鮮やかな色、と落ち着いたベーシックカラーの両方が揃っており、かつ縫いやすくて良いです。

時短ポイント3:水通し、地直し不要な布を使う。
時短ポイント4:気に入った布でベーシックな色を買い置きしておく。
時短ポイント5:縫いやすく、アイロンの効きやすい布を使う。


布を切る(当日)

A1サイズのカッティングマットの上に布を置いて、その上に型紙、その上に重しを置いて、ローラーカッターで切っていきます。カッターは手前から遠くに押すようにするのが怪我をせず綺麗に切るコツです。凹になっている部分やノッチ(切りこみ)部分はハサミで切ります。

画像1

この型紙は縫い代付きですが、わざわざ出来上がり線の印をつけたり、書き込んだりはしません。また、型紙を布に待ち針で止めたりもしません。裏表がわかりづらい生地の場合は、この時点で、裏に消えるチャコペンでちょっとだけ印をつけておきます。

時短ポイント6:縫い代つき型紙で、縫い代つけの手間を省く
時短ポイント7:出来上がり線を書いたり、しつけをしたりしない
時短ポイント8:重しを置いてカッターで切るだけ。型紙を布にピンで止めたりしない。
時短ポイント9:合い印はノッチ(切り込み)を入れるだけ。

縫う(当日)

縫い合わせるべき布を中表に合わせて、クリップで端と途中を止めます。待ち針で止めたりしません。で、縫いはじめの一番最初のクリップを外し、ミシンの針板の縫い代分の目盛りに布端を合わせて縫い始めます。縫いはじめと縫い終わりはミシンで返し縫いです。糸端を結んだりはしません。

画像2

また、糸が途中で無くなるのが嫌なので、私は3000mの大容量の糸と糸たてを使っています。色もそんなに沢山なくても、薄い色には薄いベージュ色の糸、濃い色には濃いグレーの糸、があると、大体なんにでも馴染んで便利です。

時短ポイント10:布は待ち針ではなく、仮止めクリップで止める
時短ポイント11:ミシンの針板の目盛りを活用する
時短ポイント12:家庭用ミシンでも大容量の糸と糸たてを使う


その他のコツ

このパーカは、フードの内側が見えてもいいように、テープで縫い代を隠すデザインになっていました。縫いながらズレると格好悪いので、ここで、待ち針や、しつけで仮止めをしたくなるところですが、私は細い両面アイロン接着テープを小さく切って、しつけ代わりに使いました。また、裾を縫うとき、このテープを使ってアイロンで所々止めておくと、途中から縄のようにヨレてしまうことを防げます。

で、ここまで来て、最後にこれを書くとチートだ、と言われそうなのですが、最近は縫い端始末はロックミシンでやっています。少し前までは、普通のミシンの縁かがり縫いを縁かがり押さえを使って縫っており、それでも十分だと思っていましたが、ロックミシンはやっぱり綺麗で早いです。最初はちょっと怖いロックミシン、安く買い安く習う方法もありますが、これはいつかまた別の機会に。

最後の最後に自分への戒めを込めたコツ。時短ポイントはたくさんあるのですが、慌てて間違えて縫い直しをしたら、あっという間に時間がなくなります。私は、今回、ゴムを入れながら裾を縫うのがなかなかうまく出来ず、びゃーっと縫ったら違う箇所の布を挟んで縫ってしまい、解いてやり直す羽目になりました。時短のコツは実施しながらも、作業自体は丁寧に、ゆっくり行うことが大事なようです。

時短ポイント13:アイロン両面接着テープが便利
時短ポイント14:  縫い代の始末はロックミシンが早い。
時短ポイント15:  作業自体は丁寧にゆっくりと。

時短ポイントまとめ

最後に、これまでに出てきた時短ポイントだけをまとめてみました。何かのご参考になれば幸いです。なお、これは、会社員で休日に自分用の服作りをしている私の現時点の個人的なやり方を共有しているだけです。他の方に押し付ける意図は全くありませんのでご了承ください。もっと良いやり方がありましたら是非コメント欄で教えてくださいね!

1. PDF型紙をA0サイズで図面印刷屋さんに印刷してもらう。
2. 型紙は写さない。コピー用紙をそのまま切る。
3. 水通し、地直し不要な布を使う。
4. 気に入った布でベーシックな色を買い置きしておく。
5. 縫いやすく、アイロンの効きやすい布を使う。
6. 縫い代つき型紙で、縫い代つけの手間を省く。
7. 出来上がり線を書いたり、しつけをしたりしない。
8. 重しを置いてカッターで切るだけ。型紙を布にピンで止めたりしない。
9. 合い印はノッチ(切り込み)を入れるだけ。
10. 布は待ち針ではなく、仮止めクリップで止める。
11. ミシンの針板の目盛りを活用する。
12. 家庭用ミシンでも大容量の糸と糸たてを使う。
13. アイロン両面接着テープが便利。
14. 縫い代の始末はロックミシンが早い。
15. 作業自体は丁寧にゆっくりと。

この記事が参加している募集

#つくってみた

19,465件

#やってみた

37,038件

いただいたサポートは、クリエイターとしての活動費に使い、記事にしてまた還元いたします。