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自分で服を作るようになって50歳の気持ちが楽になった話とお気に入りの型紙屋さん

50歳になるころから、体型が変わってきて、クローゼットの中から着れる服がなくなりました。しかし、お店に行っても着たい服、買いたい服がない。肩やお尻がちょうど良くてもウエストが入らないことが多いので、接客されるのも嫌でした。特に仕事に着ていける綺麗めな服が見つかりません。海外ブランドの格のある服なら大人体型を綺麗に見せてくれることはわかっていましたが、普段使いには高くて手が出ません。もともと容姿に自信がなかったのに、坂を転がるように醜くなる自分を感じてつらかったです。

そんな中、そうだ、自分で自分サイズで着たい服を作ろうと思い、色々調べるうちに、たまたま、ここ10年くらいの間に急速に広まった独立系洋裁型紙屋さんの世界に出会いました。それ以来、自分が着る服をどんどん自分で作っています。

例えばこんな服作ってます

例えばこんな服。Named Clothingという型紙屋さんのOlivia Wrap Dressを作りました。

ちょっと素敵じゃないですか?そして、何か以前より、自分の身体と折り合いがつけられるようになってきました。だって好きな服が着れていて、しかも、それを自分で作っているのですから。まだまだインスタでは洋裁ボディに着せているので、自信とまではいかないのですが、何か気持ちが楽になりました。よく「ニンゲンが服に合わせるのではなくて、服がニンゲンに合わせるのが本来の姿。」と力説していて、たまに同意くださる方も出てきました(笑)。

でも、時間がかかるでしょう、とよく聞かれます。むかし家庭科で習った洋裁だと、一着作るのに何ヶ月もかかりました。しかし、今の私のやり方だと、週末のうちの1日で1着作れます。そのカギとなる独立系洋裁型紙屋さんとは何で、家庭科の洋裁とは何が違うのでしょうか。

独立系洋裁型紙屋さんとは

独立系洋裁型紙屋さんとは私の勝手な翻訳で、世界ではindie sewing pattern companiesなどと呼ばれるようです。VogueやMcCalls、Butterickといった、老舗の洋裁型紙屋さんとは違って、独立系の新しい型紙屋さんのことを指します。老舗の型紙屋さんの型紙との違いは、私が見るところ、次の点です。

・型紙をデザインしている人の世界観が表現されている。
・サイズ展開が豊富で、モデルにもリアルな体型の人を起用している。
・型紙は縫い代付きでPDFでダウンロードできる。A4またはA0で印刷できる。
・詳しい作り方マニュアルがついてくる。
・服に名前がついていて、インスタで同じ服を作っている人を検索して見ることができる。
・どこの国の人でも英語で発信している。

上記の点の詳細や、早く作るコツを語り始めると、また止まらなくなってしまうので、次回以降に回し、今日は、私のお気に入りの独立系洋裁型紙屋さんを3つ紹介しておしまいにします。まだまだたくさんあるのですが、それもまたの機会に。

お気に入りの独立系洋裁型紙屋さん3つ

1. The Assembly Line Shop(ジ・アッセンブリー・ライン・ショップ)
スウェーデンの型紙屋さん。マーケティングの仕事をしていたオーナーのAnkiが、仕事をしている大人が週末簡単に作れて高品質に出来上がるホームソーイングのパターンがない、という自分の悩みを解決するために始めたそうです。北欧風のミニマルかつスタイリッシュなデザインと懇切丁寧な作り方が素晴らしい。今までのところ、何を作っても失敗がありません。(下の紹介リンクを使うと15%OFFクーポンがもらえます)

2. Merchant & Mills(マーチャント・アンド・ミルズ)
英国の型紙屋さん。リアルで多様な人間を強調した独特の世界観のサイトですが、実際に作って見ると、英国テイラーリングの伝統でしょうか、驚くほど美しいシルエットの服ができます。PDF型紙だけでなく、本もいくつか出ていて、Workbookは特にお勧めの美しくて実用的な本。

3. Named Clothing(ネイムド・クロージング)
フィンランドの2人の姉妹が始めた型紙屋さん。よくインスタで人が作っているのを見かけていたのですが、最初はそんなに好みではないなと思っていました。しかし、上に写真を載せたOlivia Wrap Dressを作ってみて、工程が合理的で簡単なこと、はだけない、肌に張り付かない工夫、丈が長めで大人のシルエットなこと、など有名ブランドのラップワンピの弱点を克服したとさえ感じられる出来栄えに驚愕したものです。

次回以降は、各型紙屋さんのお勧め型紙ですとか、そうはいっても英語やん?とか、型紙はどう印刷するの、布はどこで買うの?布の切り方は、ミシンは?縫い方は?などなどを深ぼりして行きたいと思います。ではまた!

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