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スピリチュアルからこんにちは
いわゆる「スピリチュアル」系のアート作品を集めた展覧会。参加したのは、アーティストのRammellzeeや宇川直宏をはじめ、障害福祉施設で暮らしたり、そこに通ったりしている人びと、さらには宇宙村村長や創作仮面館創設者、珍石館館長など、13名。いずれも何かを創作していることに違いはないが、「アート」ではなく「精神世界」を中心にした選定である。
全体的な印象からいえば、いわゆる「アウトサイダー・
TURN/陸から海へ ひとがはじめからもっている力
日比野克彦監修による連続企画展。鞆の津ミュージアムをはじめ、全国4会場を巡回しながら、「ひとがはじめからもっている力」を再認識させる作品を見せた。参加したのは、会場によって異なるとはいえ、Chim↑Pomやサエボーグ、中原浩大、田中偉一郎、岡本太郎、マルセル・デュシャンなど、古今東西さまざまなアーティスト、27組。全般的な傾向として、日比野自身や中原浩大といったベテランのアーティストが、おそらく「
もっとみる花咲くジイさん ~我が道を行く超経験者たち~
「老人」の表現に焦点を当てた展覧会。漫画家の蛭子能収や発明家のドクター中松、具体の堀尾貞治、そして伝説のハプナー、ダダカンこと糸井貫二など、ほぼ無名の新人も含めた12人の老人たちが参加した。
現在の日本社会がまぎれもなく少子高齢化社会である以上、社会はおろか経済も芸術も、あらゆる分野にとって少子高齢化は、無視しがたい項目のひとつと言うより、もはや社会全体の前提条件と言うべきである。老人たちが
山下陽光のアトム書房調査とミョウガの空き箱がiPhoneケースになる展覧会
広島に原爆が落とされたあと、広島県産業奨励館(現原爆ドーム)の前に「アトム書房」という古本屋が開かれた。店主は、当時21歳の復員学徒兵、杉本豊。店内に自分と姉の蔵書1,500冊を並べ、店頭には「広島で最初に開いた店」と英文のハリガミを貼り出した。そのねらいを杉本は「これほど破壊されても、日本人はすぐ立ち上がるぞと、気概を進駐軍に示したかった。満州大連育ちで、外国人に臆することはなかったが、被爆の惨
もっとみる極限芸術〜死刑囚の絵画〜
死刑囚たちが描いた絵画を集めた展覧会。実名と匿名合わせて37名によるおよそ300点の作品が一挙に展示された。同類の展覧会としては、たとえば「獄中画の世界 25人のアウトサイダーアート展」(Gallery TEN、2010年)などが先行しているが、これだけ大規模な展覧会はおそらく初めての試みではないか。
会場を一巡してたちまち理解できるのは、いずれの作品も「死刑囚」という不自由な境遇で描写され