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#脳

「最高の休息法」を読んで 11 疲れづらい、ケガしづらい心をつくる為の脳のストレッチ

「最高の休息法」を読んで 11 疲れづらい、ケガしづらい心をつくる為の脳のストレッチ

なぜそこまでして「呼吸に注意を向ける」のか。
マインドフルネスは一種の注意力のトレーニングとしての側面を持っていますが、実際のところ呼吸に本質があるわけではありません。
では何をしようとしているのか・・・

「いまここ」に注意を向けているのです。

雑念のほとんどは過去に起きたことや未来に起ころうとしていることに関係しています。

脳の疲れは過去や未来から生まれます。
終わったことを気に病んでたり

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「海馬/脳は疲れない」を読んで16(ラスト) 仮説には意味がある

「海馬/脳は疲れない」を読んで16(ラスト) 仮説には意味がある

「あとで修正するかもしれないけど、今考えていることはこういう事です」
という表現は、可能性に満ちている。

例えば、「論語」の書き方は「子曰く(し いわく)」
「孔子は言いました」という説明がある。

キリストにしても、本人が断定的に言っているのではなく、弟子が観察したことを記述している。

論語も聖書も、全部「~である」という断定的表現だけを書いたらここまで伝わらなかった、という事だ。

いつも

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「海馬/脳は疲れない」を読んで7 脳は疲れない

「海馬/脳は疲れない」を読んで7 脳は疲れない

考えが煮詰まった時など、人は「脳が疲れた」という表現をするが、実際には脳が疲れるという事はないそうだ。

寝ている間も脳は動き続けて、夢を作ったり体温を調整したりしている。脳は一生使い続けても疲れない。疲れるとしたら「目」だそうだ。

目の疲れ、同じ姿勢をとった疲れを癒す方が実践的という。

なので、例えば「いったん忘れる」というのはよくない。席を立って歩きまわるとか、考えたまま違うことをする方が

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「海馬/脳は疲れない」を読んで5 神経細胞と脳紋認証(のうもんにんしょう)

「海馬/脳は疲れない」を読んで5 神経細胞と脳紋認証(のうもんにんしょう)

ネズミの脳にはシワがない。ちなみにシワが多いのはイルカだそうで、これは人間より多いという。
人間の脳のシワを広げたら約新聞紙1枚分、それに比べネズミはシワがないため全部で10円玉くらい。

と聞くと、「脳は大きい方がいいのか」と思えるが、
人間の男性で1400g、女性で1200g。
男性の方が賢いとは言えないし、脳の大きさで言えば鯨の方が大きい。

そんな人体の脳には、およそ1千億の神経細胞が集ま

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「海馬/脳は疲れない」を読んで4 30歳以降に伸びる能力

「海馬/脳は疲れない」を読んで4 30歳以降に伸びる能力

人の脳は、30歳を過ぎる頃から独特の働きをするようになる。
というのも、つながりを発見する能力が非常に伸びるのだそうだ。

例えれば、英語のうまい人はフランス語の上達も早い、ソフトボールがうまい人は野球の上達が早い、という具合に。

前に学習したことを生かせる能力、一見関係のないようなもの同士を以前自分が発見したものに近いつながりを感じる能力が、30歳を超えると飛躍的に伸びる。

脳の研究の中で、

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「海馬/脳は疲れない」を読んで3 脳のストッパー

「海馬/脳は疲れない」を読んで3 脳のストッパー

身体が耐えられないほどの力を加えないために、筋肉にはストッパーがある。
脳は人間の吸収するエネルギーの20~30%を使っているが、それでも脳の能力は2%しか使われていないとされている(家の構造と同じで一度に使われる部分が2%にとどまるとも言われる)ので、脳にも似たようなストッパーがある。

素潜りの選手が心拍数を遅くしたりできるのは、意識的に特殊な訓練をしてそのストッパーを休ませているものだと思わ

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