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KUROGIN|広島県②

和の素材と出逢い新しいストーリーを形にしはじめて。そんな前回の記事から引き続き「金襴緞子KUROGIN」のお話。ひろしま素材に所縁をいただき、当事業の新しい試み「地域素材を使用した縫製ブランド」にどのようにして骨格を成してにしていくのか。

こんにちは、FUKUNARYフクナリーの田村です。いつもご覧下さりありがとうございます。今日は実際に作っていったこちらのシリーズについてまとめてみようと思います。

和素材を製品にしていく

生地の出逢いから様々な活かし方を考えてみる。はじめは端切れなどを再利用してのトライアルから。正方形や長い帯状に断裁したものをパッチワークにして鞄や袱紗(ふくさ)を縫い始めました。

縫う際にほどけていってしまう金糸の文様。また出来上がった製品にひっかき傷があったり。通常のシンプルな布を縫う感覚でミシンを踏めば出来上がるような素材ではないじゃんか!と、これとても難度が高いものでした。

とは言え当社は様々な薄い生地・厚い生地を縫って応えてきた実績があるわけで、培った経験からミシンを調整したり改造したり。送り歯を違うものに変えたりなどの工夫を凝らし、実際に工場にある服を縫うミシンたちで商品つくりを進めていくことができました。

実はこの鞄たちがつくられ、新宿髙島屋さんの販売会イベントを終えたこのころ、筆者が当社と出会うタイミングとなっていき、工場と職人を逢わせて頂き、面接を経てお世話になっていく運びになります。

シリーズバリエーションが
おおよそ揃ったディスプレイ

その後、営業や販促として仕事をし始める僕。自社ブランドをマネタイズするためにお取り扱い店舗さんを探したり、イベント出店を繰り返したり、展示会に出たりといろいろと出力し始めていくわけですが、「誰が何処で何のためにどのようにして使う日用品なのか」の設定が分からずなかなか難航。

そういったいわゆるブランドをデザインしていくということについて一緒に考えていくことをはじめます。

製作メンバーもこれからは服よりも「洋服工場がお届けするバッグや雑貨」を作る方向性にシフトしようとしていたこともあり、自由な発想でのモノづくりからコンセプトとターゲットを考えながらの商品開発をしはじめていくこととなります。

金襴緞子×デニムの弐織
はちのすカードケースなど

和風が好きな男性に向けた大きめのトートバッグ。今は廃盤となっていますがデニムと和生地のコンビの弐織にしきや、カードが多い奥さまに喜んでもらえたならと、ロングセラーになっている縦型ポケットで使いやすいカードケース蜂の巣はちのすはこの頃に開発されてました。

BLACK TAG → 47Prefecturesシリーズ

美しい文様には古くから愛された古典柄がありFUKUNARYフクナリーでは「荒磯・梅・紫野・玉・洋唐」の5つの柄を用いて生活に取り入れてもらえたらと製品を作って参りました。

広島素材のみでの展開だった当初は、黒の背景にギラりと光る銀の織模様からこのシリーズを「FUKUNARY BLACK TAG」と命名しましたが、最近に切り替わっていく企画「47 Prefectures シリーズ」に統合。広島素材としての和シリーズ「KUROGIN|広島県」とカテゴライズして展開しております。

そんな現在使用している金襴緞子は黒糸と銀泊で表現されたモダンなアレンジが美しい「KUROGIN」シリーズ。このきらびやかで風合い豊かな生地をもっと親しみやすい毎日の道具にしてもらえたならと鞄・財布・カードケース・ポーチなどに活かして製作しております。

黒と銀の織物の風合いがマッチングしてカジュアルなファッションにも取り入れていただきやすくワンカラーでモードらしいコーデにも人気のシリーズになっております。

ひっかき・摩擦には少々弱い特性があるためアウトドアやスポーティーな使用には向きませんがデイリーユースには十分な耐性はありますので上品な装いのキーアイテムにオススメ。

機能性ある新開発された素材もよいですが日本らしい情緒ある雰囲気をお楽しみいただける素材です。和雑貨が好きな方にはもちろんですがトレンドに混ぜていつものファッションにぜひ。

自社ブランドをスタートしたFUKUNARY。

こうしてスタンダード×スタンダードでまったく違う魅力を生み出すことがヒントに。素材でモノを見るのって楽しい!そんな想いからその地域でしか組み合わせできないコラボシリーズをかたちにしています。

素晴らしい技術と品質のよいものなのに、生活様式や暮らしの道具への関心が変わり、昔と比べて利用頻度が減っている素材たち。

新しい素材にも注目しながら古き良きものにも親しみもってもらえるよう生活につかってもらえたらなら。こだわって選んだ素材の特性を活かしたプロダクトとして生産した製品を発信しています。

引き続き取り扱う素材についても
紐解いていこうと思いますのでまた是非ご覧くださいませ。

というわけで
よりブランドへ親しみを持って頂けますように。
引き続き更新をお楽しみに!

PROFILE
田村 篤史

広島出身、クリエイティブな活動が好き。FUKUNARYの創生から係わっています。作ることが好きで自宅アトリエにて彫金創作も行っています。その他、縫製、音楽、お絵かき、他には言葉を紡いだり。たくさんの学びを経て、やりたいことを素直に。全ての手仕事に尊敬をこめて。

Twitter >> @fukunary 
Instagram >> @fukunary

WEB SHOP >> FUKUNARY
       FUKUNARY feat. MIKASA

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