「同人誌」の「同人」ってなに?
こんにちは!
フジプラスコンタクトセンターのとっかりです。
先週は東京へ出張して、印刷・メディアビジネスの総合イベント「page2023」にリアルで参加しました!印刷関連サービスの紹介やサンプルの配布が行われているほか、大きな印刷機の実物も展示されていました。
中でも目に留まったのは、キャラクターのイラストがプリントされた「同人」ターゲットの印刷サービスとそのサンプルでした。ブースでお話を伺うと、同人誌や同人グッズの市場規模は年々広がっており今注目されているとのこと。イベント開催の規制緩和も、その盛り上がりに一役買っているのかもしれません。
ここnoteでも、同人誌の装丁のこだわりを紹介した記事をよく見かけます。自分の好きなものを好きなように表現し、形にする活動はとても楽しそうで、うらやましいなあ~。ここではたと気付きました。
同人 ってどういう意味…?
「同人」とは
おなじひとと書いて「同人」。何でこんな漢字なんでしょう?
私と同じように、ぼんやりとこんな風に認識している人も多いはず。
しかし、本来の意味はこうでした。
「同(じ目的や趣味を持っている)人」ということだったんですね。
そこに漫画もアニメも関係なく、何かが好きな人同士が集まればそれはもう「同人」。
その歴史は古く、明治時代には「同人」という言葉が存在したようです。この頃は文芸を取り扱ったものを同人誌と呼んでいました。
漫画の同人誌が広まり始めたのは戦後からで、1975年には第一回コミックマーケット(通称コミケ)が開催されるほどの人気に。その後現代にかけて、漫画・アニメ・ライトノベル・ゲーム文化の盛り上がりとともに「同人活動」としてそれらを創作をする人口も目立つようになり、主にその人たちを指して「同人」と呼ぶことが増えたのだとか。
創作は主にパロディ作品(ファンアート、ファンフィクション、二次創作)とオリジナル作品(二次創作と対比して"一次創作"とも呼ばれる)の2つに大きく分けられますが、「同人」はどちらか片方のみを指す言葉ではありません。
ラーメンの作り方を紹介する本も、自らの旅行記をまとめた本も、エッセイも、出版社を通さないのならば同人誌です。※後述
一人でも「同人」?
辞書の表記を振り返ります。「同じ目的や趣味を持っている人」ということは、本来は個人でなく集団を指す言葉なんですね。これは意外!
おそらくは時代の流れともに「同人」に対するふんわりとしたイメージと言葉だけが残ったことで、本来の意味とはズレが出てきたのだと考えられます。言葉の世界ではよくあることです。
もちろんその意味通り複数人で寄り集まってサークル活動をしている方もいますが、現代の主流は個人単位の活動であり、「同人」と呼んで個人を指すことも多いです。
「同人誌」と「自費出版」との違い
「同人誌って自費出版と同じじゃない?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、全く別物です。
大きな違いは出版社を通すか通さないか。
自費出版の場合は、著者がすべて費用を負担した上で出版社に制作・出版を依頼します。費用がかさむ分、プロにお願いできるので本のクオリティは高くなります。また、全国の書店やAmazonで広く流通できます。
一方で同人誌の場合は、原稿作成・デザイン・編集・印刷所への依頼・頒布・販売すべてを自力で手配しなくてはいけません。当然、書店に並ぶような本に比べればクオリティは劣るでしょう。しかしその分費用は安く抑えられますし、何よりも自分の好きなように作れることがメリットです。
まとめ
✅「同人」=同じ目的や趣味を持っている集団。転じて、趣味のもとに活動する個人。
✅アニメや漫画の絵を描く人だけが「同人」ではない。
✅出版社を通せば「自費出版」。通さなければ「同人誌」。
・・・
同人活動の最も楽しいポイントは「自由度の高さ」!
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最終更新日:2023年10月10日
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