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【自己紹介】 「障がい者アート」の存在に気づいた私

初めてnoteを書きます。大学院生の「さばく」です。

私が「障がい者アート」の存在を知った(気づいた)のは小学生の頃でした。(だったと思います(笑) うる覚え…)

知的障害のある兄弟が区役所に展示される消防車の絵の公募展に選ばれた時でした。彼が書いた「消防車」は、赤と黒のクレヨンを画面いっぱいにのせた、正直に言って「消防車」には見えない絵、でした。

なぜ「消防車」に見えない絵が選ばれたのか、なぜ区役所に展示してもらえるのか、当時の私には理解できませんでした。理解できないながらも、彼が描いた絵が選ばれたことにとても喜びを感じました。きっと、彼は小学校の図工の時間、写真か何かを見て描いたのだと思います。彼自身が「描きたい」と思って描いた絵ではない、きっと「描かされた絵」だろう。

「障がいを持つ子が描いたから」という理由だとしても、「彼が行った行為」に賞が与えられたことに感動しました。そして、賞をもらった彼がとても羨ましく思いました。

この頃から、障がいをもつ人の作品を「みせる」「広める」動きが世の中にあることを知ります。そして、のちに「アール・ブリュット(アウトサイダー・アート) 」「ソーシャル・アート」「アート・セラピー」など、福祉とアートの関わりについて知ることになります。

小学生だった当時、彼の障がいが自分のコンプレックスになっていました。友達を家に呼ぶのも、兄弟について話すのもどこか躊躇していた部分がありました。障がいをもつ兄弟の存在が私の日常であり、その日常が「可哀想」などマイナスなイメージを持たれるのではないかと勝手に決めつけ、あまり兄弟について周囲に話を持ち出すことはありませんでした。

障がいを持つ人のために動いてくれる人たちがいることを知り、「障がい」を隠していたこと恥じ、そして「障がい」は隠すものではないと心が救われてました。

これがきっかけという訳ではないのですが(笑)、障がい者アートについてもっと深く知っていきたいと思い、大学院に進学することを決めました。今は大学院に座席する傍ら、福祉施設とギャラリーでアルバイトをしています。将来は学芸員として活動することを目標としています。

福祉施設や事業所などアート作品が生まれる現場での働きが作品や作家さんのモチベーション、作風に影響を与えていると考えています。

現代の障がい者アートに思うこと、どれほど投稿できるかわかりませんが、少しでも多くの言葉を綴れていければと思います。

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