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MF
2019年7月14日 22:15
金箔の指先をひとかじりする生まれたての模様が広がる昨日みた夢の真ん中でフルートの吹く部分とボタンの数々だけを剥ぎとることのんびりと水面を伝わった心の音聞き取ってくれたからまっすぐに返事をする「何時間でも寝てられるから、そのままでいてくれればいいよ」そうこたえた真後ろの鏡が乱反射して私を突き刺したままだ #文学 #小説 #エッセイ #日記 #自然 #哲学 #詩
2019年7月9日 21:27
向かい側の生活そのアウトラインを辿ってみた右足に履いたレザーブーツはマスタードカラーの紐がほどけてでんでん太鼓の両手みたいに自由気まま左足に履いたお勝手サンダルは靴裏の内側だけ削れてる揃った靴は全部誰かにあげてしまったから残ってる靴は全部バラバラ思うように歩けないそれでも路肩にたなびくハルジオンや真っ直ぐに幹を伸ばす楠の木の梢をしっかりとみられるから私は歩ける 辿っ
2019年7月7日 19:33
縮んだパンケーキに塩気のあるバターをべったいスプーンで押し付ける向こうの方から聞こえる声に耳を傾けないように押し付け続ける横に縮んだパンケーキは縦もずっとずっと薄くなってく左耳の鼓膜にカワセミの啄ばみを感じて聞こえない右耳の真ん前にはたぶんススキが一面に広がってるさわさわという雑音だけ聞くべったいスプーンはどんどんどんどん折り曲がってくかたい面に当てら
2019年7月7日 01:40
木目の色合いを変化するまで眺めていた夕方の七時文句の一つ言えなくなって昨日の折りたたみ傘は水が滴ったまま音速で変わってくムラのある気持ちに仕切りをしてしまったから事の始末に目を向けないままで苦しいボタンが外れない襟元が外れない誰かとってしまってよ憐みは要らない慈善も要らない怒りだけが偽りない偽らない #文学 #小説 #エッセイ #日記 #自然 #哲
2019年7月4日 21:18
モノクロの紋様を指でなぞった。苦し紛れの吐息が砂の被ったそれの正体を露わにする。もうじき動き出す。500m先に進んでるあなたをずっと眺めながら私進んできたの。秒速1.7m進むあなたと私一度だって落ち合うことはできない。眺めた背中からはたくさんの若葉が生え始めていた。摘み取って、摘み取ってしまいたくてそしてすりつぶして飲み込んでしまえばきっとうまくいくと思って。
2019年7月1日 00:42
ポセイドンの奥の方から野太い声がした魂の声心のむせび泣きメランコリーの隙間に目を当ててこちらを見ている見下ろして 見上げてるこの頃は栄えてきてる心臓を覆う繊毛密集してまるで絨毯右から左へ波打ってる強いということも弱いということも私にとっては無味の桃しぶきも一切無関係もぎ取った時私たちの目が見つめあったこと手が少しだけ震えていたこと触れたことそれも
2019年6月30日 00:13
しっかりとすくい上げてほしい柔らかな表面なめらかな肉体プリンのような内容を含んでそんな中に埋もれていってしまった私の魂は息ができないゆで卵を包む薄膜みたいな煮た牛乳からうまれる薄膜みたいなそんなものに真空パックされてるたぶん爪楊枝とかアイスピックとかお父さんが毎晩使ってるフロスの先端とかそんなのでほんの少し触れてくれれば良いのにそんなきっかけは誰のポッケにもあ