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白秋の名句でつくる詩集

久しぶりに「詩集」を 読みたくなった
谷川俊太郎、
草野心平、
まど・みちお、
北原白秋・・・
そうだ、北原白秋に しよう!

「北原白秋詩集」神西 清編

「邪宗門」「思ひ出」「東京景物語」「真珠抄」「白金之独楽」
「第二白金之独楽」「水墨集」「海豹と雲」「歌謡」

しかし、なかなか厄介なのは ルビがふってあるにせよ
読みにくい
読解力がないのか
時代の違いか

そこで、私は白秋の気になる言葉を書き留めた
以前にも こういう遊びをしたことがある

それは 娘がまだ元気な頃の はなし

どうして「木太 聡」のライブに行くことになったのか

そして、その後「木太 聡」のライブで 曲の「題名」に感銘をうけ それをヒントに詩をつくった

それが 下記の作品

 

今、あの時のように、書き留めた「白秋の気になる言葉」を集めて 「詩」を作ってみようと思う。
※太字は全て 白秋の言葉なり

★「邪宗門」から

     〈1〉入り残る窓辺の落日(いりひ)に


薄(うす)らあかりに吹いているハーモニカ
のような風が吹き

入り残る窓の落日(いりひ)

縺(もつれ)入るピアノの吐息

ヘリオトロープ

幽魂のごとく 青くおぼろめき

三味は なまめき

拍子木の嘆き また いと痛し


★「思ひ出」から

        〈2〉操り人形

あかい夕日のてる坂で

やるせないぞえ らっぱぶし

笛が泣くのか、あやつりか、

なにかわかねど、ひとすじに

糸に吊られて、音(ね)につれて

道化(おどけ)たピエロの面(かほ)の 何かしらさびしい感じ

なにかわかねど ひとすじに

見れば輪廻が 泣きじゃくる



     〈3〉そのかみのわが乙女

青みゆく蝋(ろう)の火と月光(つきかげ)と

饐(す)えてゆく無花果と

日のかげ

瞬間(たまゆら)に ほのぼのと口つけて

消えにしを、落ちにしを、その一夜

さるになど光ある御空(みそら)より

君は また香(か)を求め 泣き給ふ

あな、あわれ、人妻よ

その一夜、泣きにしは、君ならじ、

そのかみのわが乙女

その一夜の 我も

我ならじ


「東京景物語」から

    〈4〉露台(ばるこん・・・バルコニー?)

いづこにかすずろげなる春の暗示よ・・・

おぼろげなるつつましき匂いのごとく

いつしかに暮れるとしもなき窓あかり

もの甘き花くちなしの薫して

病める児のハモニカも

こころもとなき物語になりぬ

     〈5〉以下は 次回に!



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