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記事一覧

港町から呼びかける声――横浜と神戸、句潤とSILENT KILLA JOINTについて

二つの港町と「MINATOMACHI」横浜の街と神戸の街はとてもよく似ている。 それぞれ幕末期の開国に際して開港されたという成り立ちと、そこから国際的な港湾都市として機能…

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2週間前
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「One Up 4 Rap」と、最近のMCバトル発の楽曲たち

先日放送された『フリースタイル日本統一 関東死闘編』で優勝したチーム神奈川(ICE BAHNのFORK、Donatello、句潤、SHEEF THE 3RD)による楽曲「One Up 4 Rap」良かったで…

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2か月前
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KAYZY×Nonkey 対談「“あと一歩”の背中を押せる音楽を」――EP『NEVER SAY NEVER』リリースによせて

地元・神奈川で受けた影響とラッパーになるまで Nonkey:とりあえず自己紹介して下さい。 KAYZY:まず地元は神奈川・相模原で、KAYZY(ケーズィー)って名前で音楽活動…

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4か月前
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『KING OF KINGS 2023 GRAND CHAMPIONSHIP FINAL』を観て

【2024.02.15 追記】↑Abemaプレミアム限定で大会のフル配信が開始されました。 年一開催のものとしては国内最大級のMCバトルイベント『KING OF KINGS GRAND CHAMPIONSHIP…

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7か月前
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【MCバトル】2023年の個人的ベストバウト10選

掲載順は開催日順。基準としてパワーバランスが均衡に近く、MCの強みが活きていると感じられた試合、またその上で何か心に残るものがあった試合を選ぶようにした。 また、…

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8か月前
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最近のバトルイベント雑感・動画視聴分(THE罵倒~口喧嘩祭SPECIAL)

『THE罵倒2023』『MCバトル「MATSURI」』『KOK全国大会』『口喧嘩祭SPECIAL(Zepp Nagoya)』のうち、個人的に記憶に残った試合を中心に。基本は敬称略。広く色々と観るよ…

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8か月前

静寂麻巻を聴く

喜怒哀楽に当て嵌めるなら、おおむね“怒”。しかし、どちらかというとむしろそうした情動が生まれる直前に、何とも言えずまどろんでいるかのような立ち上がりの声音と、神…

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1年前
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港町から呼びかける声――横浜と神戸、句潤とSILENT KILLA JOINTについて

港町から呼びかける声――横浜と神戸、句潤とSILENT KILLA JOINTについて


二つの港町と「MINATOMACHI」横浜の街と神戸の街はとてもよく似ている。
それぞれ幕末期の開国に際して開港されたという成り立ちと、そこから国際的な港湾都市として機能・発展してきた経緯により、街を歩けばあちこちで共通項が見出すことができる。

主には中華街や異人館、60年代初頭のほぼ同時期に建てられたランドマークタワーなど。また、赤レンガ倉庫は横浜のものが有名だが、神戸にも素朴ながら商業施設

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「One Up 4 Rap」と、最近のMCバトル発の楽曲たち

「One Up 4 Rap」と、最近のMCバトル発の楽曲たち

先日放送された『フリースタイル日本統一 関東死闘編』で優勝したチーム神奈川(ICE BAHNのFORK、Donatello、句潤、SHEEF THE 3RD)による楽曲「One Up 4 Rap」良かったですね。

番組そのものに色々な面でイマイチはまれず後追いで少しずつ観ていたので、うっかりボンヤリしたままリリース日を迎えてしまった。けど個人的に思い入れ深い顔触れだったので、MV含めて非常に楽し

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KAYZY×Nonkey 対談「“あと一歩”の背中を押せる音楽を」――EP『NEVER SAY NEVER』リリースによせて

KAYZY×Nonkey 対談「“あと一歩”の背中を押せる音楽を」――EP『NEVER SAY NEVER』リリースによせて


地元・神奈川で受けた影響とラッパーになるまで

Nonkey:とりあえず自己紹介して下さい。

KAYZY:まず地元は神奈川・相模原で、KAYZY(ケーズィー)って名前で音楽活動……を、やってます。

Nonkey:今ちょっと、なんというかスムーズに言わなかったのは後の話に繋がるところだね。相模原生まれ相模原育ち?

KAYZY:そうですね、ずっと相模原で。

Nonkey:音楽はいくつぐらいか

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『KING OF KINGS 2023 GRAND CHAMPIONSHIP FINAL』を観て

【2024.02.15 追記】↑Abemaプレミアム限定で大会のフル配信が開始されました。

年一開催のものとしては国内最大級のMCバトルイベント『KING OF KINGS GRAND CHAMPIONSHIP FINAL』が今年も開催され、終了した。
翌日が年始直後の平日だったので生観覧を断念した配信視聴組だったが、個人的にはかつてないほど思い入れを持って見守った大会となった。

基本的にMC

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【MCバトル】2023年の個人的ベストバウト10選

【MCバトル】2023年の個人的ベストバウト10選

掲載順は開催日順。基準としてパワーバランスが均衡に近く、MCの強みが活きていると感じられた試合、またその上で何か心に残るものがあった試合を選ぶようにした。

また、各項の末尾にMCたちの音源(最新作、客演参加も含む)のリンクを貼っているので、気になったら是非ご一聴を。

※YouTube動画はざっくりバトル開始のタイミングに頭出ししてあります。

【口喧嘩祭 Special in CLUB CIT

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最近のバトルイベント雑感・動画視聴分(THE罵倒~口喧嘩祭SPECIAL)

最近のバトルイベント雑感・動画視聴分(THE罵倒~口喧嘩祭SPECIAL)

『THE罵倒2023』『MCバトル「MATSURI」』『KOK全国大会』『口喧嘩祭SPECIAL(Zepp Nagoya)』のうち、個人的に記憶に残った試合を中心に。基本は敬称略。広く色々と観るようになったのは昨年下半期からで、2020年以前の知識が歯抜け気味な人間の感想。

【9/19・THE罵倒2023 本戦】CASTLE RECORDS主催で“罵り合い・ボディタッチあり”を特色としたMCバト

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静寂麻巻を聴く

静寂麻巻を聴く

喜怒哀楽に当て嵌めるなら、おおむね“怒”。しかし、どちらかというとむしろそうした情動が生まれる直前に、何とも言えずまどろんでいるかのような立ち上がりの声音と、神戸弁の節回しである。

この人のことをあまりよく知らない。公にいる姿を一方的に見るようになってから、まだ一年も経っていない。パーソナルな部分についてYouTubeなどから知り始めたのも、ごく最近のことだ。

ただ、西心斎橋のTRIANGLE

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