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刺激や多忙に逃げ込まず、狭い世界で好奇心を育てる

今回の記事では、

敢えて退屈に身を晒すことで、好奇心の火種が発見できる。そしてそれを育てていくことで、やりたいことが仕事にできる

そして外出できない今(2021年1月現在、緊急事態宣言中)こそが、またとないその機会なのではないか

という話を書いた。

『ショーシャンクの空に』が好きだからだろうか。極端に外出が少ないせいだろうか。敢えて「強い刺激」を避けているからだろうか。

最近、自分の生活がなんだか囚人みたいでちょっと楽しい。

大きく自由が制限された中で、小さな自由を見出すのは楽しい。この限られた生活空間を、どのように彩ろうかとあれこれ考えるのが楽しい。


最近あまりにも暇すぎるから、花を買った。


日々水をやり、傷んだ茎を切り詰めていくうちに、コップに生けられないほど短くなったものをコーヒーカップに浮かべたりなどしているのだが、こういうのが妙に楽しくなってしまい、最近は毎朝、花のレイアウトをあれこれ考えている。

「花を買うと部屋がきれいになる」というのは本当だ。花を置いた机の半径1mは自動的に片付いていく。

キーボードをカタカタしていてふと、気が逸れたとき、いつもならスマホを開いてしまうところを、なんとなく花を見つめてぼーっとしているときがある。おお。「ぼーっとする」って、そういえばこうやるんだった。なんだか久々にうまくぼーっとできたような気がする。

こてつがかじるといけないので、安全な花だけを手元に置く。ねこにも安心な花かどうか、ひとつひとつ、スマホアプリで検索する。最近は写真を撮るだけで草花の名前がすぐにわかるから便利だ。


こうやって花の飾り方を考えたり、花の知識が増えたり、花瓶がほしくなる感覚というのは久しぶりだ。楽しい。これは好奇心ってやつだ。

好奇心というのは、大人になるにつれ、複雑になっていく。

花をどう飾ったらいちばん綺麗だろう?という単純な好奇心は、色々と手探りで目の前であれこれと試すことができる。

しかし「この資格を取ったら自分の生活はどう変わるんだろう」という複雑な好奇心は、実現するまでに1年とかかかってしまう。好奇心を1年持続させるのは難しい。

「やりたいこと、興味があること≒好奇心の火種」は自分の中にもいくつかある。でもどれも小粒で、「この程度の『好き』が仕事になるわけがないなぁ」「この程度の好奇心では、このめんどくささを乗り越えられそうにないな」とあきらめてしまうのだと思う。それも、無意識に。

好き≒好奇心 は、育てなければ大きくならない。

好奇心を育てる、という発想を、まずは思い出さなければならない。

好奇心を育てるためには、まず、ほんの僅かな火種を見逃さないようにするのがよさそうだ。誕生日に買った花を丁寧に世話してみるという、日常からの些細な逸脱から、好奇心が少しずつ育ち、大きくなっていく。

しかし好奇心の火種は微弱なので、忙しいとすぐに無視されるし、スマホのゲームやテレビといった「グイグイくる強い刺激」に埋没した生活では、なかなか気づくことができない。あなたにも、「サブスクでいつでも観れるから」と、いつまでも観ていない映画とかがあるんじゃないだろうか。

最近あえて「退屈」に耐えるということを自分に課し、刺激の強いコンテンツから距離を置いていたから、こういう些細な好奇心に気づけたのかもしれない。

退屈に耐える、という発想に至った経緯は、このnoteに書いた。


しかし今は不安を掻き立てる情報が溢れすぎていて、自分を退屈に晒すのは勇気がいる。

暇になるといろんなことを考えてしまう。だから暇という隙間を恐れ、ニュースやSNSを必要以上に徘徊したりしてしまう。

そして実際に今も医療関係者やエッセンシャルワーカーの方々が、尋常ではない過酷な仕事をこなしてくれている。そんな中、「退屈」を享受することは罪の意識すら感じる。罪悪感を恐れて忙しさに埋没しようとしてしまう。

しかし焦ったところで、今の自分にできるベストなことは、家にいることなのだ。残念ながら、それがいちばんの、自分にできる社会貢献だ。

不安に満ちた世の中で、焦らず、焦らせず、じっと部屋の中で好奇心の火種を大きくしていく。

そうやって今、発見し、育てておいた好奇心は、これからきっと役に立つはずだと思うのだ。

CM

僕が「育てる」という発想に辿りついたのは、自分の行動を逐一記録する生活の中で、毎日数分だけでも気になったことに時間を使う、という習慣が身についたからだと思う。

弊社で開発、提供しているTaskChute Cloudは、「一日3分の積み重ね」を実践しながら、その記録を積み重ねていける稀有なツールだと思っています。



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今年こそは身につけたい習慣がある、という方のご参加をお待ちしています。


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