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古典文学お手軽読本その9 漢文編

はじめに


 漢文は、角川ソフィア文庫から、ビギナーズクラシックスシリーズが出版されています。何冊か手には入れているのですが、まだ通しでは読んでいません。
 しかし、漢文をマンガで読めるという、画期的な本が世の中には出ています。
 同じ作者が、仏教思想についてもマンガで解説をしているので、その本も合わせて紹介します。(まあ、仏典も漢文ですから。)

1.マンガで漢文を読む


◎『マンガ 老荘三〇〇〇年の知恵』
 蔡 志忠:作画 和田武司:訳 野末陳平:監修
 講談社 講談社+α文庫
(最初にこの本に出会いました。漢文がマンガで読めるなんて、驚きでした。最初に短いタイトル→マンガによる内容説明→まとめという構成で、欄外に基になる文章の説明が出ています。)

◎『マンガ 老荘の思想』
 蔡 志忠:作画 和田武司:訳 野末陳平:監修
 講談社 講談社+α文庫
(行方不明になっていたのですが、この前辻堂のブックオフに売っていたので、購入して、再度読み返して見ました。老子に関する文章は比較的すっと入っていくのですが、荘子の文章は何か違和感があることを前から感じていたのですが、読み返してその理由が分かりました。荘子には、時々孔子が登場していて、孔子が愚者の代表者のような書き方をしている文章が見られます。どうも、その書き方に違和感があったのだと分かりました。)

◎『マンガ 孔子の思想』
 蔡 志忠:作画 和田武司:訳 野末陳平:監修
 講談社 講談社+α文庫
(最初に、孔子の一生をマンガで説明。次の孔子の弟子の紹介があり、どういう人物かの説明して、その人のエピソードをマンガで解説。その後、論語の解説となっています。論語の解説は、最初に読み下し文、そして、内容の説明という構成になっています。)

◎『マンガ 孫子・韓非子の思想』
 蔡 志忠:作画 和田武司:訳 野末陳平:監修
 講談社 講談社+α文庫
(孫子と韓非子について、最初に短いタイトル、内容をマンガで説明、最後にまとめがついています。)

◎『マンガ 孟子・大学・中庸の思想』
 蔡 志忠:作画 和田武司:訳 野末陳平:監修
 講談社 講談社+α文庫
(孟子は、孟子の一生と、孟子の思想の説明。その後、大学の思想と中庸の思想の説明。構成は他の本と同じです。)

◎『マンガ 史記・列子の思想』
 蔡 志忠:作画 和田武司:訳 野末陳平:監修
 講談社 講談社+α文庫
(史記の方は、司馬遷の一生の説明。その後、列伝別に有名な話を解説。列子の方は、列子の思想の解説。列子とは、古代の説話をもとに作り上げた民衆の知恵であると結論づけています。)

◎『マンガ 菜根譚・世説新語の思想』
 蔡 志忠:作画 和田武司:訳 野末陳平:監修
 講談社 講談社+α文庫
(菜根譚は、生きるための教訓を集めた本。世説新語は人物中心のエピソード集。若い人ほど読んで欲しい本だと言っています。)

◎『マンガ 李白・杜甫の思想』
 蔡 志忠:作画 和田武司:訳 野末陳平:監修
 講談社 講談社+α文庫
(漢詩の本です。詩仙 李白と、詩聖 杜甫と、精選 唐詩三百の三部構成になっています。漢詩の読み下し文→マンガで情景の説明→漢詩の白文、という構成になっています。どういう状況で、その漢詩が読まれたのか、マンガでイメージできるように、なっています。読み下し文だけではイメージしにくい所を、マンガが補ってくれます。)

2.マンガで仏教思想を読む

◎『マンガ 禅の思想』
 蔡 志忠:作画 和田武司:訳 野末陳平:監修 三浦徹明:解説 講談社 講談社+α文庫
(禅の思想について、マンガで解説しています。巻末に、禅を理解するための小辞典と言うことで、本文の解説が載っています。)

◎『マンガ 仏教入門 ~仏陀、かく語りき~』
 蔡 志忠:作画 玄侑宗久:監訳 瀬川千秋:訳
 大和書房 だいわ文庫
(『雑阿含経』を基に、釈迦の説法がマンガ化されています。用語の解説も入っています。)

◎『マンガ 仏教的生き方 ~心理と実践の方法~』
 蔡 志忠:作画 玄侑宗久:監訳 瀬川千秋:訳
 大和書房 だいわ文庫
(『法句経』を基にして、人はどう生きるべきかという、仏陀の思想をマンガ化したものです。用語の解説も入っています。)

※老子に関しての本の追加。
◎『タオ 老子』
 加島祥造:著 筑摩書房 ちくま文庫
(この本は、老子の内容を英訳したものを、日本語に訳したらしいのですが、詩集のような文章に仕上がっています。)


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