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孤島の窓辺から #007「本質は、いずれ露わに」

気候の変化によって、
世界中の景色が、変わり始めています。

アルプスの風情美しいスイスでは、
温暖化によって山々の雪や氷河が
少しずつ溶け始めてしまっているのだそう。

僕も何度かスイスへは行ったことはありますが、
あのアルプスの白く透き通った山々が
近い将来、一年中荒々しいグレー色の
岩山の光景になってしまったら、、、、。

きっと大丈夫だろうけれど、
そんな恐ろしいことも考えてしまいます。

例えば、日本人にとって、
あの富士山の雪化粧が二度と見られないとなったら、、、、
どんな気持ちになってしまうか。

大切な心の拠り所を失ってしまうようで、
想像するだけで、、、悲しく寂しい気がします。

✳︎ ✳︎ ✳︎

何かが溶け始めるということは、
別の何かが「露わになっていく」ということもありますよね。

今まで見えてこなかったことが、
はっきりと見えてくるということが。

例えば、氷河の氷が溶けて、
今まで明らかになっていなかったもの、
最近では数万年前(!)の動物がそのまま露わになって
発見されるなんていう現象も現に起こっているんですね。

長年覆いかぶさっていたものが、
あることをキッカケにして溶け出して、
「その本質」が露わになる。

そこに美しいものが現れるのか、
それとも醜いものが露呈されてしまうのか。

✳︎ ✳︎ ✳︎ 

人に置き換えてみても同じことが言えると思うんです。

何かを(完全に)隠し通すことなどできない。

長い年月もの間、
じっくりと時間をかけてでも
必ずその本質は露わになる。

例えば、権力で守られていたものが、
その権力を失うと本性が暴かれます。

担ぎ上げられて有名になっても
いずれは実力が問われることになる。

今回のコロナウイルスの影響でリモートワークが進み、
組織の目の届かぬ処で、
仕事をサボっていた人たちが
残酷にも(ある意味でが自業自得で)炙り出される。

温暖化、新型コロナ、資本市場の不安、
そうした、あらゆる変化のなかで、
個人レベルでも、
今まで覆い隠されていたものが、
次々に露わになってゆくのではないか。

何かに覆い守られていても、
それが溶け出した時、
それでも「毅然といられる自分」でいられたら。

内なる自分は、
常にどうあるべきか。

アルプスの山々は
たとえ雪が全て溶け落ちてしまおうとも、
やはり壮大で毅然としたアルプスで
あり続けるのではないかと思うんです。


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