![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/35030435/rectangle_large_type_2_2a7dbb61f321d0662dcf1ed831d9fc01.jpg?width=800)
孤島の窓辺から #007「本質は、いずれ露わに」
気候の変化によって、
世界中の景色が、変わり始めています。
アルプスの風情美しいスイスでは、
温暖化によって山々の雪や氷河が
少しずつ溶け始めてしまっているのだそう。
僕も何度かスイスへは行ったことはありますが、
あのアルプスの白く透き通った山々が
近い将来、一年中荒々しいグレー色の
岩山の光景になってしまったら、、、、。
きっと大丈夫だろうけれど、
そんな恐ろしいことも考えてしまいます。
例えば、日本人にとって、
あの富士山の雪化粧が二度と見られないとなったら、、、、
どんな気持ちになってしまうか。
大切な心の拠り所を失ってしまうようで、
想像するだけで、、、悲しく寂しい気がします。
✳︎ ✳︎ ✳︎
何かが溶け始めるということは、
別の何かが「露わになっていく」ということもありますよね。
今まで見えてこなかったことが、
はっきりと見えてくるということが。
例えば、氷河の氷が溶けて、
今まで明らかになっていなかったもの、
最近では数万年前(!)の動物がそのまま露わになって
発見されるなんていう現象も現に起こっているんですね。
長年覆いかぶさっていたものが、
あることをキッカケにして溶け出して、
「その本質」が露わになる。
そこに美しいものが現れるのか、
それとも醜いものが露呈されてしまうのか。
✳︎ ✳︎ ✳︎
人に置き換えてみても同じことが言えると思うんです。
何かを(完全に)隠し通すことなどできない。
長い年月もの間、
じっくりと時間をかけてでも
必ずその本質は露わになる。
例えば、権力で守られていたものが、
その権力を失うと本性が暴かれます。
担ぎ上げられて有名になっても
いずれは実力が問われることになる。
今回のコロナウイルスの影響でリモートワークが進み、
組織の目の届かぬ処で、
仕事をサボっていた人たちが
残酷にも(ある意味でが自業自得で)炙り出される。
温暖化、新型コロナ、資本市場の不安、
そうした、あらゆる変化のなかで、
個人レベルでも、
今まで覆い隠されていたものが、
次々に露わになってゆくのではないか。
何かに覆い守られていても、
それが溶け出した時、
それでも「毅然といられる自分」でいられたら。
内なる自分は、
常にどうあるべきか。
アルプスの山々は
たとえ雪が全て溶け落ちてしまおうとも、
やはり壮大で毅然としたアルプスで
あり続けるのではないかと思うんです。
最後までお読みいただきありがとうございます。毎日時間を積み重ねながら、この場所から多くの人の毎日に影響を与えるものを発信できたらと。みなさんの良き日々を願って。